百合ジャンルの歴史を考察してみた

平家八草「楽園Escaper」C103 二日目東ヒ-49a @kawaikunai_mono

この後更に限界を攻めた、 ・少女革命ウテナ ・カードキャプターさくら 等も大当たりしつつ、 女性同性愛はあっという間に一定の地位を得るに至った というか既成事実となった #百合ジャンルの歴史

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大ヒットした ・新世紀エヴァンゲリオン でもレズビアンが登場しているが、 それ自体は特に話題にもならなかったのである #百合ジャンルの歴史

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また男性向け18禁ゲームでもレズを匂わせたり あるいはもっと直接に描いた作品なども現れる 有名所だと ・アトラク＝ナクア(97) ・kanon(99) とか #百合ジャンルの歴史

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…「男性向け」とは書いたが 女性ユーザーも絶無だったというわけではなく 例えばこのアトラク＝ナクアであるとか、 後述のLeaf、Key、Type-Moon作品(まとめて葉鍵月とも)等を起源とする 女性百合ファンもいる #百合ジャンルの歴史

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特に月はfate/stay night(02)で捕まえたファンを EXTRA(10)やgrand order(15)等で更に増やして、 現在進行形で熱いジャンルになっているのだが その中には多くの女性ファンも居る 百合好きも薔薇好きも #百合ジャンルの歴史

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…ただ何分「男性向け」なので 敷居はかなり高かったのだけど #百合ジャンルの歴史

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一方この時点で、 女の子がたくさん出て来るアニメ、漫画、ゲーム等のいわゆる萌え作品で、 キャラクター同士の繋がりが強くて 「あれ、主人公いらないんじゃね？？」 という受取り方をする者がぽつぽつ現れていた あの二人がそうだったように #百合ジャンルの歴史

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・To Heart(97)以降のLeaf ・ONE ～輝く季節へ～(98)以降のKey ・月姫(00)以降のType-Moonなどは それはもう激烈に二次創作が流行ったのだが その中には主人公の影が薄いもの 女性だけで描かれるものもあった #百合ジャンルの歴史

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直接同性愛を描いたものだけを見れば少数である が、友達や姉妹の情愛、先輩後輩関係、ライバル関係を主に描いたもの キャラの魅力を活かしたギャグなども含めれば視野は一気に広がる この場合、主人公は語り部やツッコミ役に回る訳で 性別は男でも女でも問題ではなくなる #百合ジャンルの歴史

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それが後日、男性不在の作品が 男性ファンに当たる遠因になっていく 東方シリーズへは葉鍵月から直接流れた者もいるし (勿論彼ら全員が百合を志向したわけではない) 他にもマリみて、日常系、女性主役の戦闘ものなど… #百合ジャンルの歴史

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そして二次創作は二次創作を生む 単純に面白かったりネタとして強烈だったりするものがあれば 他の作者や読者もそれに続いていく 一度生まれたものは何度でも再生産され、膨らんでいく その中にはレズネタであったり 後に百合として再定義されるネタもあった #百合ジャンルの歴史

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この時点では主に味付けであった百合ネタは しかし年月を重ねる毎に、雪だるま式に需要と供給を拡大していく 故に私は思う しばらく後に爆発する事になる、百合ジャンルへの男人気は 90年代後半には既に胎動していたのではないか、と #百合ジャンルの歴史

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とはいえあの二人から始まる衝撃は 肉体関係として描かれるものと 精神的な繋がりとして描かれるものとには まだ分化しきっていなかった #百合ジャンルの歴史

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この女性と女性の精神的な繋がりへの 当時の言葉では「萌え」、 今風だと「貴み」、 私は「ときめき」と呼んでいる感情は、 しかしある作品で具体化するのである #百合ジャンルの歴史

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…ちなみにこの感情が 801のそれに極めて近い事を男側が理解し始めるのは大分後の話 2002頃にヤマジュンが一部で話題になり 以降徐々に男性が男性同性愛をネタとして受け取れるようになり かなり時間をかけて抵抗感が薄くなって、それから #百合ジャンルの歴史

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2010、もっと後だろうか 今では男の間でも、男と男で妙に仲が良い様が 他国にないとかで広く通じるようになったが 閑話休題 #百合ジャンルの歴史

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・マリア様がみてる(98) 元々少女向けに書かれたこの作品、 ・主人公が女の子 ・重要人物が全て女性(男性も登場はする) ・物語の主軸は恋愛感情ではなく憧れ ・同性愛者は少数。舞台がミッションスクールだし なのに男性にも大当たりしたのである #百合ジャンルの歴史

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女性だけの特殊な空間 恋愛感情だけでない、もっと多彩な精神の繋がり 肉体関係は一切無くてもいい 親愛、憧憬を中心としつつ、 外からはもっと踏み込んだ関係を(勝手に)伺わせる 「ソフトな百合」と形容されたこの作品は 後の百合に絶大な影響を与える事になる #百合ジャンルの歴史

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もっと言えばこの「マリア様がみてる」で 今日「百合」と呼ばれるジャンルが確立した 同性がキス以上を匂わせると 多くはたじろぐのだが 「マリア様がみてる」のヒットでその必要がなくなる 性欲が背景の奥に収まり これで一気に裾野が広がった #百合ジャンルの歴史

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なお少女が敬愛する年上の女性を「お姉さま」と呼ぶ作品は 別にこれが元祖というわけではない 例えばトップをねらえ！(88)であるとか #百合ジャンルの歴史

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とはいえこちらの「お姉さま」には男性の想い人がいるし 今ならともかく当時は百合のときめきはさほど自覚されてなかったし (存在自体はしていたかも) OVAなので知名度が…なので表からは外している #百合ジャンルの歴史

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それと「百合」という形容はなかったが この言葉で示されるときめきはかなり昔からあった 少なくとも1908年、・赤毛のアンまで遡れる 今原作やアニメに触ると主人公とその親友に 「百合」を見出す人もいるだろう かくいう私も何となく読んで驚いた 二作目以降はともかく #百合ジャンルの歴史