アニメカイジのシリーズ構成・高屋敷英夫さんの軌跡を巡る旅、蒼天航路2話脚本：愛に生きるという「選択」

まきもgpfb @makimogpfb

カイジが好きというだけで始めてしまった、カイジのシリ構、高屋敷英夫さんの歴史を追うシリーズの続きやります。 今回は、蒼天航路2話脚本。 前回は同作1話脚本。 togetter.com/li/1185353 他: togetter.com/id/makimogpfb

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高屋敷氏脚本蒼天航路2a アニメ・蒼天航路は、同名漫画のアニメ化作品。高屋敷氏はシリーズ構成も務める。 監督は学級王ヤマザキや頭文字D4期などを監督した冨永恒雄氏。 総監督は、バイファムやワタルなどのキャラクターデザインで有名な芦田豊雄氏。

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高屋敷氏脚本蒼天航路2b 今回は、配信期間中にtogetterが凍結していたため、ブログにまとめました: 蒼天航路2話脚本:愛に生きるという「選択」 - カイジのシリーズ構成・高屋敷英夫さんの軌跡 makimogpfb2.hatenablog.com/entry/2018/01/… #はてなブログ

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高屋敷氏脚本蒼天航路2c 今回は、青年(16歳だが)時代の曹操と、不遇な胡人の娘・水晶の悲恋の話。 ブログ( makimogpfb2.hatenablog.com/entry/2018/01/… )にも書いたが、「キャラクター」として月や太陽が活躍し、万物・現在・未来を「見ている」。 pic.twitter.com/9VAb8RAaqo

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高屋敷氏脚本蒼天航路2d 月や太陽が、全ての時空や万物を見ているという設定は、火の鳥鳳凰編脚本(金春氏との共著)ラストで、過去(奈良時代)と現代の月が映る所からも見て取れる。 今回でも、曹操と水晶の恋の悲しい未来を、太陽や月が知っているかのように表現される。

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高屋敷氏脚本蒼天航路2e 水晶は、曹操と結婚しようとした直前に、宦官の張譲にもらわれてしまう。水晶は、全てを覚悟の上で張譲に斬りかかり、曹操の目の前で、張譲の衛兵に殺されてしまうのだが、原作より水晶が「男前」に見える。 性差なく「男気」を描いてきた高屋敷氏の特徴が窺える。 pic.twitter.com/rcnJR6qQJA

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高屋敷氏脚本蒼天航路2f 殺されてしまうとわかっていても張譲に斬りかかり、曹操の恋人として生涯を終えることを決意した水晶は、悲しくも確固たる意志を持っており、「自分で」生き方を選んでいる。 ここでも、高屋敷氏のテーマ「自分の人生は自分で決めろ」が出ている。

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高屋敷氏脚本蒼天航路2g 「自分とは何か」も「生き方」も自分で決めろというメッセージは、太陽の使者鉄人28号41話脚本( makimogpfb2.hatenablog.com/entry/2017/12/… )でも描かれており、「女王エスコ」と「フローレ博士」という2つの顔に揺れる女性が、死ぬとわかっていても「女王エスコ」としての自分を自ら選択する。 pic.twitter.com/bLCGOaxRKJ

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高屋敷氏脚本蒼天航路2h 一方、「善悪の区別は単純ではない」事も描かれており、原作だとスケベで残忍で汚職にまみれている宦官・張譲が、アニメでは、少しキレイに描かれており、悪役としてのかっこよささえ感じる。特に、曹操の血塗られた人生を予見した場面の張譲は渋い。 pic.twitter.com/Yl5Q7fQ0ch

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高屋敷氏脚本蒼天航路2i また、高屋敷氏の不思議な特徴、過去・未来作と完成映像が似てくる件だが、戦慄したのはこれ。家なき子「演出」と今回の「脚本」。 夕陽に向かって歩く状況が同じだからだが、家なき子の場合は輝く未来、今回のは美しくも悲しい未来を、太陽が示している。 pic.twitter.com/UTbfWYYZM2

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高屋敷氏脚本蒼天航路2j そして、「人ではないもの」の活躍が目立つという高屋敷氏の特徴も、多いに表れている。今回は、水晶の故郷の、愛を語る時に使う言葉「アモーレ」がキーとなっており、サブタイも「アモーレ」。

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高屋敷氏脚本蒼天航路2k このような、キーとなる言葉が活躍する手腕は、カイジの脚本・シリーズ構成でも生かされており、1期は「前へ進め」、2期は「勝つ」という言葉がキーとなっている。特に1期の「前へ進め」は、家なき子演出でもテーマとなっており、家なき子への思い入れが感じられる。

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高屋敷氏脚本蒼天航路2l あと、「不屈の精神」が描かれる特徴も表れており、張譲の衛兵達を殺した罪で投獄された曹操が、生きること諦めていない目をしている。カイジもまた、1期ラストで、色々ボロボロになりながらも、鋭い目で「前」を見つめる。 pic.twitter.com/ZTsFIfyBoa

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高屋敷氏脚本蒼天航路2m 今回、水晶も曹操も、未来がどうなろうとも、自分で人生を決めている。 特に水晶は、何かと女性が不遇な時代に、誰かから決められたレールに抗い、命を賭けて自分の恋を通した。その意志は、悲しくも強い。 そんな彼女の、「男前」さが前面に出ている回だった。