フォビドゥンフォレスト６話「フォビドゥンフレイム」#4「森に潜む悪意」

フォビドゥンフォレスト＠カクヨム投稿中 @fbd_forest

「あの……名前をつけていた、というのは今回我々が報告した時に、ですか？」 衛守の言い回しに佐祐里は含みを感じた。 「いえ、半年ほど前にノルウェーである組織が使い、その時に名前がつけられたようです。先程のＮはノルウェーの頭文字ということだそうです」 21

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つまり、使用された前例があるということだ。 「その組織の名前は『ケイローンの弓』、不老不死を求めて非合法な人体実験を繰り返している組織です。パラサイトが彼らの自作とまでは断言できませんが、妖怪も彼らの研究対象に含まれていたので、可能性はあります」 22

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聞いていた一同は姿勢を正した。敵の正体に迫ったことで、いよいよ気合が入ったのだ。 「今回、調査に協力頂いた魔術師の方……彼女が偶然にもその組織との交戦経験がある、とのことですので、ここからは彼女にお話頂きましょう。お願いします」 衛守は少女に頭を下げた。 23

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スライドが消え、部屋の明かりが点く。 「うげっ」 「……どうしたの？」 幸川は、思わず妙な声を出した桐葉を見た。 「なんでもねぇ……うげっ」 衛守と入れ替わりで歩み出た少女が桐葉にそっとウインクをしてきた。また会いましたねと言わんばかりの態度だが、実際に会っている。 24

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帰国する望を迎えた際に桐葉が空港で見た少女だ。望の護衛兼監視役として、彼の留学先から彼に内緒で同行していたあの少女だった。 「ご紹介に預かりましたリリア・リースと言います。宜しくお願いします」 英国人の少女は流暢な日本語で恭しく礼をした。 25

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フォビドゥンフォレスト６話「フォビドゥンフレイム」 #4「森に潜む悪意」終わり #5「リリア・リース」に続く

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「フォビドゥンフォレスト６話「フォビドゥンフレイム」#5「リリア・リース」」をトゥギャりました。 togetter.com/li/1197206