「経済学的な家族ツイート」まとめ　その３９

本の虫（本体） @honnomusi

経済的な醜いアヒルの子(part3)26:ブス子「醜いアヒルの子のように、いつまでも燻って、空の青さを知らないままだった。」 警察官に微笑みかけるブス子。 ブス子「あなたが私を、白鳥に生まれ変わらせてくれたのよ！」 ブス子(人は誰でも、醜い部分を抱えながら生きている。)

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経済的な醜いアヒルの子(part3)27:ブス子(そんな自分の醜さに、あるときは立ち向かい、あるときは寄り添いながら、人は他者や自分を愛していく。どうかみなさんも、自分の醜さを愛してください。前向きに笑い飛ばしてください。白鳥になったみなさんと会えるのを、少し先の未来でお待ちしています！)

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経済学的なピアノ少年の独奏1:出演者がはけ、一人舞台に残るピアノ少年。静まり返る会場で、スポットライトを浴びながらピアノと向き合っている。その様子を、息子は舞台袖から見守っていた。 本番の数週間。 ピアノ少年「エンディングテーマ？」 息子「ああ、最後に君単独で演奏をして欲しい」

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経済学的なピアノ少年の独奏2:ピアノ少年「・・・別にいいけど、どうして？」 息子「いや、みんなの練習を見ていて、もう少しインパクトが欲しいと思ったんだ。なんと言うか、作者の勘みたいなもので・・・」 息子(彼にこの役割をお願いする前、コンクールでの彼の評判を調べてみた。)

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経済学的なピアノ少年の独奏3:息子(「技術力は高いが没個性的」「同世代の中では抜きん出て上手いが、インパクトに欠ける」・・・技量は認めるが、強烈な個性は感じないといった評論ばかりだった) 本番の数日前。 風紀委員「またシナリオを変えるの？」 息子「ああ、最後の演奏時間確保のためにね」

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経済学的なピアノ少年の独奏4:風紀委員「ねぇ、なんでそんなに彼の演奏に拘るの？」 息子「・・・見てみたいんだよ」 息子(この状況で真っ白なキャンバスを手渡されたとき、彼がどんな絵を描くかを・・・) 鍵盤を見つめるピアノ少年。 ピアノ少年(・・・今日に至るまで、)

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経済学的なピアノ少年の独奏5:ピアノ少年(シナリオを書き変えた回数 34回、すり合わせのために送ったメール 158通、打ち合わせの回数 34回、仲間たちとケンカした回数 ・・・数え切れないほど。・・・ピアノ以外のことにこれだけ時間を費やしたのは、産まれて初めてかもしれない。だから・・・)

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経済学的なピアノ少年の独奏6:空気が震える。 ピアノ少年(僕は、応えなくてはいけない・・・) (ここまで関わってくれた、すべての人に・・・) ピアノ少年(人はみな醜い。容姿、体格、言動、性格、全てにおいて美しい人間はこの世にいない。だからこそ、人は互いに醜さを補い合いながら生きていく)

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経済学的なピアノ少年の独奏7:ピアノ少年(この物語の主人公は、たまたま醜かったのが容姿だっただけだ。) 美化委員(・・・物語の陰に隠れてずっと気づかなかった・・・) 風紀委員(全てを吸い込んでゆくような、優しく、分厚い音の波・・・) 新人教師(ダメだ、息をするのさえ忘れそうになる・・・)

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経済学的なピアノ少年の独奏8:幼なじみ(・・・どうしよう。気を抜くと、泣いちゃいそう・・・) 息子(後悔から、己の信念を曲げた人。自分の身を守るために、見て見ぬ振りをした人。最後まで相手を気遣い、信じ続けた人。決意を胸に、現実と戦うことを決めた人。)

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経済学的なピアノ少年の独奏9:息子(会場にいる、あらゆる人の感情を巻き込みながら、音が広がってゆく・・・) 美化委員「・・・ウソでしょ・・・」 美化委員(どこまで深まってゆくのよ、この音は・・・) ピアノ少年(程よい疲労と緊張感、焼け付くようなスポットライト、高まる会場の熱気・・・)

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経済学的なピアノ少年の独奏10:ピアノ少年(そうだ、ずつと忘れてた。五線譜は逃げ場を探すためのものじゃない。) ・・・現実を、ねじ伏せるためにあるんだ！ 息子( ！ 音の圧が更に高まった・・・) ピアノ少年(俺の音を聞け！！) チラリと会場に目をやるピアノ少年。

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経済学的なピアノ少年の独奏11:その目には、今にも泣きそうな顔をしている幼なじみの姿があった。フッと微笑むピアノ少年。 ピアノ少年(・・・そんな顔をするなよ) 笑ってくれ！君の大切さにも気づかない、醜く独りよがりなこの俺を・・・！ 届け！音よ届け！ありったけの、この想いを乗せて・・・

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経済学的なピアノ少年の独奏12:演奏が終わる。万雷の拍手、賞賛の声、涙を流す人、興奮を身体全体で表す人、入り乱れた感情が、会場に溢れる。 風紀委員「・・・終わったね」 息子「・・・ああ・・・」 風紀委員の頬を涙が伝う。 風紀委員「・・・私、今日のこの光景は、一生忘れないと思う」

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経済学的なピアノ少年の独奏13:立ち上がり、お辞儀をするピアノ少年。 息子(・・・人はみな醜くて、弱い。でも、たった一人でも、自分のことを信じてくれる人がいれば、人はまた舞台に上がることができる。だから、今はただ・・・) 拍手の波に加わる息子。 ・・・飛び立つ白鳥に、エールを送ろう。

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経済学的な宴の終わり1:文化祭が終わり、片付けに取りかかる生徒たち。周りに指示を飛ばす風紀委員。そこに、幼なじみとピアノ少年がやって来る。 風紀委員「あら、どこに行ってたの？二人とも。公演が終わったら突然いなくなったから。」 幼なじみ「えっ、ええ、それが・・・」

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経済学的な宴の終わり2:近くの美化委員や悪友たちも二人の方を見る。笑顔で見つめ合うピアノ少年と幼なじみ。二人で手を繋ぐ。 ピアノ少年「僕たち」 幼なじみ「私たち」 二人「付き合うことになったんです」 風紀委員「ええっ！本当に？」 美化委員「遂に告白したの？！おめでとう！」

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経済学的な宴の終わり3:深々と頭を下げるピアノ少年。 ピアノ少年「勇気が出せたのも、みなさんのお陰です。」 悪友「うむ、そうだな。これからは俺のことを崇め奉って・・・イテッ！」 風紀委員が足を踏んづける。足を押さえて飛び上がる悪友。

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経済学的な宴の終わり4:美化委員「そんなことないわ。私たちがやったのは背中を押すことだけ。その勇気は、あなたが自分の意思で前に踏み出したから得られたものよ。」 風紀委員「演劇が終わったら後、クラスのみんなは最後の演奏の話で持ちきりだったからね。」

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経済学的な宴の終わり5:幼なじみ「そういえば、生徒会長話しでどちらにいますか？さっきから姿が見えないんですが・・・」 悪友「ん？ああ、なんか疲れたからしばらく横になるって言ってたな・・・」 美化委員「じゃあ、生徒会室かな？ちょっと見に行ってみましょうか。」

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経済学的な宴の終わり6:生徒会室にやって来る美化委員たち。ドアを開けると、ソファに寝転がる息子の姿があった。 美化委員「あーあ、思いっきり爆睡してるわ。毛布も被らずに、風邪ひくわよ。」 毛布を取り出し息子にかける美化委員。寝顔を覗き込まれるのにも気づかず、すぅすぅと寝息を立てる息子

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経済学的な宴の終わり7:美化委員は息子の肩に手を添えながら、そっと囁く。 美化委員「・・・素敵な文化祭をありがとう。生徒会長・・・」 夜が更けていく。宴の終わりを告げるように。こうして、様々な人の心に火を灯し、息子たちの文化祭は幕を閉じた。