【横山光輝「三国志」講座153「城とり優先権」】

横山光輝「三国志」を1話ずつ解説してみようといういうコーナー。第153話「城とり優先権」の巻。 ※解説はbotさんの個人的見解です。 ※今回の話は大判・横山光輝「三国志」第10巻に収録されています。
0
横山光輝「三国志」武将かるた_bot @yms_karuta

【横山光輝「三国志」講座153「城とり優先権」01】 第153話です。今回から大判・横山光輝「三国志」第10巻に入ります。 曹操は苦難の末、生還することができましたが、赤壁大戦の勝敗としては呉軍の大勝利です。 こうなると、呉軍の勢いはまさに天をつくばかりです。

2018-02-06 17:30:12
横山光輝「三国志」武将かるた_bot @yms_karuta

【横山光輝「三国志」講座153「城とり優先権」02】 降伏した曹軍残兵を自軍に組み入れます。その数数万人。呉軍は肥大化し、その勢いをもって南郡攻略を開始します。そんな中、周瑜のもとに玄徳からの使者として孫乾が贈り物とともに戦勝の祝いを述べにやってきます。

2018-02-06 17:30:54
横山光輝「三国志」武将かるた_bot @yms_karuta

【横山光輝「三国志」講座153「城とり優先権」03】 大勝のお祝いの口上とともに、贈り物を引き渡す孫乾。布とか珠とかが見えます。それらをありがたく頂戴すると言う周瑜。ところで、と玄徳や孔明がどこにいるのか、と尋ねると、油江口にいるとの返事です。それを聞いた周瑜の顔色が変わります。

2018-02-06 17:31:22
横山光輝「三国志」武将かるた_bot @yms_karuta

【横山光輝「三国志」講座153「城とり優先権」04】 孫乾に対しては、いずれ自分自身が返礼に出向くからよろしく、と伝えると、孫乾は役目を果たしたとして帰ります。その姿を見送る周瑜に、魯粛が何か気になることでもあるのか、と尋ねます。周瑜は玄徳が油江口に陣を移したことを気にしています。

2018-02-06 17:31:48
横山光輝「三国志」武将かるた_bot @yms_karuta

【横山光輝「三国志」講座153「城とり優先権」05】 油江口という場所は、南郡江陵に近い位置にあります。ということは、あきらかに南郡を攻めるという野心があるということです。周瑜ら呉軍は莫大な戦費を消耗し、総力戦でやっとの思いで勝った戦ですが、その戦果はまだつかんでいません。

2018-02-06 17:32:13
横山光輝「三国志」武将かるた_bot @yms_karuta

【横山光輝「三国志」講座153「城とり優先権」06】 それを玄徳に先んじられて、南郡を取られては、なんのために戦ったか意味をなさぬ、という周瑜。魯粛もたしかにその通りと答えます。部下の一人が、この際玄徳に一本釘を刺しておいてはというと、周瑜もそう思ったから返礼に行くと言ったのだと。

2018-02-06 17:33:45
横山光輝「三国志」武将かるた_bot @yms_karuta

【横山光輝「三国志」講座153「城とり優先権」07】 ならば出来るだけ早く、と魯粛が言うと、周瑜はすぐに兵馬や贈り物の準備をせい、と命じます。こうして、周瑜は玄徳のところへ行くことになりました。

2018-02-06 17:34:11
横山光輝「三国志」武将かるた_bot @yms_karuta

【横山光輝「三国志」講座153「城とり優先権」08】 玄徳のところに復命した孫乾は、周瑜が返礼に来る旨を伝えます。玄徳としては、戦に勝った儀礼程度に考えていたようですが、周瑜自身が答礼に来るというのは不可解です。孔明に何のために来るのかと尋ねます。

2018-02-06 17:34:34
横山光輝「三国志」武将かるた_bot @yms_karuta

【横山光輝「三国志」講座153「城とり優先権」09】 孔明は、周瑜が南郡の城が気にかかるので、玄徳軍の動きを探るためだろうと言います。もし兵を引き連れてきたらどうすればいいのか尋ねる玄徳。心配無用と、孔明は対談の際にはこのように…とヒソヒソ話をします。大事な話はいつもヒソヒソ。

2018-02-06 17:35:02
横山光輝「三国志」武将かるた_bot @yms_karuta

【横山光輝「三国志」講座153「城とり優先権」10】 それからまもなく、周瑜は3000の兵を引き連れ、油江口に向かいます。少なくはないですが、多すぎる数でもありません。玄徳は兵船を並べ、兵を整列させて、周瑜の到着を待ちます。この様子をみた周瑜は、玄徳の兵力は馬鹿にできないと言います。

2018-02-06 17:39:26
横山光輝「三国志」武将かるた_bot @yms_karuta

【横山光輝「三国志」講座153「城とり優先権」11】 同行している魯粛もその通りです、と。魯粛は何度も玄徳陣営を訪れているので、その実力は充分把握していると思われますので、今更驚くことではないでしょう。玄徳側で出迎えたのは趙雲です。趙雲に案内され、周瑜は玄徳の前へ。

2018-02-06 17:45:34
横山光輝「三国志」武将かるた_bot @yms_karuta

【横山光輝「三国志」講座153「城とり優先権」12】 まずは、周瑜、先日の心遣いの礼の言葉を述べます。玄徳もそれに応え、宴席へと招きます。上座に周瑜と魯粛。杯を持ちながら、玄徳は赤壁大戦での呉軍の働きを褒めまくります。周瑜は互いに協力しあったから成功したと謙遜します。

2018-02-06 17:48:28
横山光輝「三国志」武将かるた_bot @yms_karuta

【横山光輝「三国志」講座153「城とり優先権」13】 ここで、本題に。玄徳は周瑜に、ここで一気に曹操の勢力を駆逐する考えでしょうな、と持ちかけます。それを手助けするために、自分たちもこの油江口まで陣を進めてきたと言います。もし、周瑜の方で南郡を取る意志がなければ、我々が攻めると。

2018-02-06 17:50:27
横山光輝「三国志」武将かるた_bot @yms_karuta

【横山光輝「三国志」講座153「城とり優先権」14】 玄徳がこう言い出すのを予測していたか周瑜は平然としています。魯粛はちょっと驚いた顔をしています。この二人の表情の違いをお楽しみ下さい。周瑜は、自信たっぷりな顔で、いやいやとんでもない、と。呉が荊州を併呑せんと望んでから久しいと言い…

2018-02-06 17:52:06
横山光輝「三国志」武将かるた_bot @yms_karuta

【横山光輝「三国志」講座153「城とり優先権」15】 今の南郡はすでに呉の手の平の中にあるようなもの。心配には及ばないと言います。つまり、自分たちで南郡攻略はできるから手出し無用というわけです。これに対し玄徳は、「掌中の物必ずしも掌中の物ならず」ということわざを持ち出します。

2018-02-06 17:55:45
横山光輝「三国志」武将かるた_bot @yms_karuta

【横山光輝「三国志」講座153「城とり優先権」16】 曹操が残していった曹仁は、北国の勇者。おそらく周瑜でも手こずるだろうと思う、と玄徳が言うと、ちょっとムッとしたか周瑜。それでも余裕の表情を浮かべ、もし、自分の手で取れなかったらあなたの手で取るがよかろう、と言ってしまいます。

2018-02-06 17:57:42
横山光輝「三国志」武将かるた_bot @yms_karuta

【横山光輝「三国志」講座153「城とり優先権」17】 この言質を取った玄徳。魯粛、孔明という証人を立て、周瑜の今の言葉をよく聞いておいてもらいたい、と念押しします。大丈夫じゃ、証人なぞいらん、という周瑜に、後で問題はありますまいな、とさらに念押し。馬鹿な、問題などあるわけがないと周瑜。

2018-02-06 17:59:29
横山光輝「三国志」武将かるた_bot @yms_karuta

【横山光輝「三国志」講座153「城とり優先権」18】 何を言い出すんだこいつは、という表情の魯粛。孔明は、さすがは周提督の一言。呉の大国を示すにあまりある公論、と持ち上げます。荊州の地はまず呉軍から攻めるのが当然。そして万一呉の手に余ったら、玄徳が試みに攻め取ってみるのがよいと。

2018-02-06 18:01:08
横山光輝「三国志」武将かるた_bot @yms_karuta

【横山光輝「三国志」講座153「城とり優先権」19】 この言葉に、ちょっと慌てた表情を浮かべる玄徳。孔明のこのセリフは打ち合わせにはなかったのでしょうか。一方周瑜は、さすがに孔明、話がよくわかってると上機嫌に。そして、魯粛に、そろそろおいとますると帰ろうとうします。

2018-02-06 18:02:37
横山光輝「三国志」武将かるた_bot @yms_karuta

【横山光輝「三国志」講座153「城とり優先権」20】 玄徳はもっとゆっくりくつろいでくだされ、といいますが、周瑜は一国の指揮官が長く陣を留守にするわけにもいかないと固辞。世話になったと言って帰ります。こうして周瑜の答礼は終了。船に乗り込み帰国の途につきます。

2018-02-06 18:04:17
横山光輝「三国志」武将かるた_bot @yms_karuta

【横山光輝「三国志」講座153「城とり優先権」21】 船上で魯粛が、なにゆえ呉軍の手に余る時、玄徳の方で南郡を取るのは勝手だと言ったのかと尋ねます。周瑜は、それは言葉の上だけのことであると言い、呉軍は赤壁の大勝で今やその勢いを天をつかんばかり。南郡の城を取るのは簡単だと。

2018-02-06 18:06:07
横山光輝「三国志」武将かるた_bot @yms_karuta

【横山光輝「三国志」講座153「城とり優先権」22】 むしろ、玄徳に釘を刺しておいたことで、呉軍より先に勝手なことはできないと、今回の会談の首尾を総括します。魯粛は、本当に大丈夫かいなという表情を浮かべておりますが、とりあえずだんまりです。

2018-02-06 18:07:18
横山光輝「三国志」武将かるた_bot @yms_karuta

【横山光輝「三国志」講座153「城とり優先権」23】 一方玄徳は、孔明にどういうつもりだ、と詰め寄ります。対談の時は、ああ答えろ、こう答えろと教えておきながら、結局は周瑜に向かって南郡を取れと励まして帰したではないか、と本来の目的を達していないと詰ります。

2018-02-06 18:09:11
横山光輝「三国志」武将かるた_bot @yms_karuta

【横山光輝「三国志」講座153「城とり優先権」24】 孔明は、平然とした顔で、その昔、自分が荊州取りを勧めたときには玄徳は聞いてくれなかったじゃないかと答えます。それを言われると玄徳も弱いですが、あの時は最後まで自分を信じた劉表を思ってのことと言います。しかし、今は事情が変わったと。

2018-02-06 18:10:42
横山光輝「三国志」武将かるた_bot @yms_karuta

【横山光輝「三国志」講座153「城とり優先権」25】 我が一族、我が家系のためにもよるべき土地を持たねばならぬ、事情は大きく変わったのだと弁明します。孔明は、わかっていると答えます。ようやく国取りをしようという意志を固めた玄徳に、我が事成れりと確信したかのような顔です。

2018-02-06 18:12:58