部族化シリーズ IF その1~僕っ娘なお姫様が相思相愛の幼馴染(♀)を部族の男に寝取られたあげくに自分も襲われる話~
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「やめて…キョウマ…本当にやめ…やめろつってんだろうが!!!」 ユミちゃんのカラテがキョウマの人中、水月、明星の急所を順にえぐる。 ゆっくりと倒れる野獣イケメン。 「聞こえなかったの?私やめてって言ったよね?」
2018-02-18 23:34:28「ユミちゃん…えっ…今の何…どうやったの…」 「別に。部族になったから動きがちょっと早くなっただけ。モトカちゃんごめんね…怖い思いさせちゃって」 「えっ…その人大丈夫なの…なんか動かないよ」 「うん。もっと動かないようにしとこう」 もう一発、鋭く正確な蹴りを痛点に入れる。
2018-02-18 23:36:00「ユミ…お前の腹には…俺の…氏の子が…」 「うん。立派に育てるから安心して」 「森に…お前の住む…小屋を」 「ありがとう。でもモトカちゃんに手を出そうとしたからもうあなたとは一緒には暮らせないの。さよなら」
2018-02-18 23:37:33「なに…どういうことなの…順番に説明して…あとあの男の人病院に連れて行った方がよくない?」 「病院が必要なのはモトカちゃん。ほら抱っこしてあげるから」 「いや無理だと思うよ僕けっこうおも…ちょっ!?」 ユミちゃんはモトカちゃんをお姫様だっこして去った。
2018-02-18 23:38:53「つまり部族化っていうのは…体の接触…とかで起きる…んだよね…んっ…でも…あの…男の人としないと…ならないんじゃ」 「ううん。母乳から作る飲み物や同性間での粘膜接触でも起きることはある」 「そうなんだ…ちょっ…あっ…こういうの婚前にするのは…同意として弱…んっ…」 「いいの」
2018-02-18 23:40:51◆◆◆◆ 部族化した女は、街、居住区では暮らしにくい。なのでユミちゃんはモトカちゃんを連れてさっさと出ていくことにした。 「姉さんを連れていかないで!」 泣きじゃくるモトカちゃんの弟カズヨシ。 「あの…ユミちゃんごめんちょっと時間を」
2018-02-18 23:42:44「いっちゃいやだ!姉さん!姉さん大きくなったら僕姉さんと結婚するんだから」 「それは法的に無理だって説明しただろ。僕もカズヨシ君のそばにいてあげたいけど…部族化したユミちゃんはここではまだ暮らすのが難しい」 「あいつに、姉さんは渡さない!」 「…ごめん」
2018-02-18 23:44:54ぎゅっと弟を抱きしめる姉。 「また会えるよ。きっと会える」 僕も連れて行って、と弟は口に出しかけたが、黙った。母や父がいる。友達も。姉が去るのを何とも思わなくても、自分が行くのは許さないだろう。 「…また会いに来て…絶対会いに来て…」 「うん。約束する」 「好き…姉さん…大好き…」
2018-02-18 23:46:56◆◆◆◆ それからしばらく。ユミちゃんとモトカちゃんは小さい頃の夢をかなえ世界を冒険。双子も生まれたが、部族の子はすぐ立って歩けるようになるし、あまり手もかからない。とある浮島に暮らす海洋部族でも歓迎を受けるが、男は寄せ付けない。 「困りごとは解決しましょう。共有妻にはならない」
2018-02-18 23:49:37襲ってきた超大型獣を、ユミちゃんの機転とモトカちゃんの支援で撃退。 「すごいよユミちゃん。潜水艦を囮にしてあいつを引き離すなんて…僕ひとりじゃ人工知能から制御を奪い取るなんてできなかった」 「モトカちゃんが見つけてくれた腕輪がヒントになったから…そうだ、子守を頼んでた彼」
2018-02-18 23:52:02かわいらしい少年がよちよち歩きの双子の手を引いて来る。 「スンシン君だったっけ」 「ああ…」 「頼みって何?」 「俺を…あんたたちの氏に入れてくれ」 「どうして?」 「俺は…ここにいたく…ない…」 じっと女達を見上げるいたいけな眼差し。 「分かった」 と珍しくモトカちゃんが返事。
2018-02-18 23:53:50「ちょうど、ナギとナタに友達が欲しかったんだけど…なれそうかな?」 「…やってみる」 「ありがとう」 スンシン君が急にじっとモトカちゃんを見つめる。 「あんた…」 「ん?」 「…女…」 「うん」 「…そう、なのか…」 急に赤面してうつむく少年。ユミちゃんがわずかに厳しい面持ちに。
2018-02-18 23:56:00なんやかんやで所帯が増える。誰が呼んだかがらくた屋。 久しぶりに故郷に戻ってみれば、大型獣が襲撃。モトカちゃんの乗る最速ロボ刀焦とユミちゃんの乗る最強ロボ炒鋼で連携して倒す。部族化しているうえに機械を操るとあってめちゃくちゃ強い。 「助かったぞがらくた屋」 「どういたしまして」
2018-02-18 23:58:14「しばらく防衛団を訓練していってくれないか」 「報酬はきっちりもらいますよ」 そうこうして過ごすうちに空からなんか落ちてくる。言い忘れていたがこの東四居住区にはでっかい通信塔があり、空のかなたと何かやりとりをしているという噂。そのせいかもしれない。小さな船が来た。
2018-02-19 00:00:14「赤ちゃんが入ってた?」 「うん。どうしようか。やっぱり医療や福祉が整ったこの街に預ける方が」 「私達で育てましょう」 「そ、そう?まあユミちゃんがそういうなら…」 粉ミルクをしこたま購入。 「あとはがらくた島で再生産しましょう」
2018-02-19 00:02:44モトカちゃんは実家に挨拶。ひととおり終わったあとで弟君はがまんできず抱き着いて来る。 「姉さん!今度は長くいられるんだろ?」 「うんまあ…あんまりは…皆が部族怖がるし」 「僕は怖くない!ねえ…僕も」 「モトカから離れろ」 どすの利いた声。スンシン君だ。
2018-02-19 00:05:19「なんだお前!」 いくら無礼とは言え、年下の少年にいきなり切れるカズヨシ君。普段の王子らしさがない。 「そっちこそなんだ」 「あ、えっと弟なんだ」 「モトカはもう俺達の氏(うじ)の一員だ」 「ふざけるな!姉さんは…姉さんは部族になろうと僕の姉さんだ!」
2018-02-19 00:07:06なんかすごい殺伐とした空気になるのを必死になだめて引き離す。 「スンシン君どうした。君らしくないよ。あんな態度」 「モトカ…あまり男に近づくな…旧人でも男は…」 「弟だから」 「あいつはモトカを妻にしたがっていた」 「あー。居住区では二親等は婚姻しないんだ」 「違う。そうじゃない」
2018-02-19 00:09:31海洋部族の少年は最近ひどく不機嫌だ。 お姫様は話を聞くことにする。 「スンシン君…君が…部族を離れた理由…良ければ教えてよ」 「俺は…もう分からない…モトカ…」 「ん?」 「俺は…うまく…なじめなかった…共有妻とか…ああいうこと…」 「なじむ必要ないよ」
2018-02-19 00:11:49「ああ…モトカが…そう言うから俺は…嬉しかった…でも…今は違う」 「新しい暮らしはすぐには落ち着かないよ。がらくた屋でなじめないところは、言ってくれれば変えるよ」 「そうじゃな…そうじゃなくて…モトカ…が…男みたいに思える」 「え?ユミちゃんに比べるとそうかな?」
2018-02-19 00:15:13逃げるように駆けていく少年。見送るお姫様。 「うーん。分からない。子供の扱いへただな僕」 双子が飛びついて来る。 「モトカ!ロボに乗りたい」 「私も!」 「はいはい…ちょっとだけね…あとお母さんには内緒だよ」
2018-02-19 00:17:25やがてがらくた島。 色んな機器をユミちゃんが直し、空から来た子シメを育てる環境もある。 双子もめっちゃ元気。てんてこ親二人はまいだがスンシン君が年のわりにとても気が利くのでなんとかやれる。
2018-02-19 00:20:01メイドロボと執事ロボも助けてくれる。 働いて遊んで、まあ部族化しているので体力は尽きず、夜に子供等が寝静まるとユミちゃんがこっそりモトカちゃんのところへ。 「新しい玩具見つけた💛」 「えっ…なんかごつごつしてな…」 「だいじょうぶだよモトカちゃんなら」 「いや、どうかな…ぁぅっ」
2018-02-19 00:22:17朽ちたリゾートを修繕した一室。まあ警戒とかなく窓とかあけ放してる。 こっそり盗み聞きしてる悪い子もいる。 「…なんで…俺…なんで」 少年。最近頭がぐるぐる。海洋部族にいたころは男と女が交配するのが苦手で、父のような強い男といると落ち着く。はずだった。
2018-02-19 00:24:21