島田荘司先生の発電・送電等への提言。

本格ミステリー作家の枠を軽々と突破してしまい、 ツイートだけ読むとどんな人なのか分からなくなりそうな、 我らが島田荘司先生(@S_S_Kingdom)の ここ数日の電気に関するツイートをまとめてみました。
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島田荘司 @S_S_Kingdom

ここで日本は、必ず変わらなくてはなりませんね。システムも、インフラも、精神性もです。そして対外的なイメージも、もっとよくしなくてはならない。福島が教えているのは、いかに電気が大事かということ。アメリカは「グリッド2030」という政策を打ち出しました。これは超電導の導入ということ。

2011-04-03 05:26:17
島田荘司 @S_S_Kingdom

2030年までに、アメリカの送電線の数万kmを超電導に変えるという計画です。超電導というのは、電気抵抗が限りなくゼロに近い送電線の材料のこと。かつては-250℃まで冷やさなくてはこれが達成できなかった。でも現在では、-196℃以上という高温超電導のセラミックが開発されています。

2011-04-03 05:35:00
島田荘司 @S_S_Kingdom

-196℃以上というラインは重要で、それは液体窒素で冷やせる領域だからです。液体ヘリウムで冷やさなくてはならなかった時代から、コストが1/50になった。しかしセラミックなので光ケーブルみたいに細線の束にしても折れる危険があり、1~2kmが限度だった。そこに青山学院大が発見をした。

2011-04-03 05:41:24
島田荘司 @S_S_Kingdom

これはマグネシウム1、ホウ素2の金属系物質、二ホウ化マグネシウムというもの、これが-234℃で行ける。これは液体水素で冷やせる領域です。この電線を中央にして、周囲に液体水素を入れる魔法瓶構造の送電線を作るというもの。これなら金属系なので折れない。コストも液体ヘリウムの1/5。

2011-04-03 05:51:23
島田荘司 @S_S_Kingdom

つまり超電導のケーブルは、今もうなんとか実用可能の領域に入ってきているわけです。これを地下ケーブルにして電気を送れば、原発の数を減らせる可能性が出てくる。送電中の電気のロスは膨大です。超電導も日米が世界一、さらに良い物質が発見される可能性はあるけど、それは漸次交換ができるはず。

2011-04-03 05:56:13
島田荘司 @S_S_Kingdom

アメリカが超電導導入を言いだしているのは、アメリカの送電システムが現在老朽化の時期を迎えていて、ちょうど交換の頃合いだからですね。日本の場合はまだ送電線が新しく、そんな発展途上の技術を導入するコストとは引き合わなかった。しかし今のこの災害で、一部導入してみる必然性は出ていますね。

2011-04-03 06:02:54
島田荘司 @S_S_Kingdom

強烈な電力不足。原発依存からの脱却。CO2の点からの火力発電への逆風。水力はもうダム作れる場所なんてない。地熱は住民の猛反対。現在60Hz→50Hzの変換施設は3ヶ所のみ。新たに100万kw級の変換施設を1機建設すると700億円と言われます。送電線は盲点で、極めて重要な要素です。

2011-04-03 06:13:24
島田荘司 @S_S_Kingdom

最も効率がよいのは、自宅屋根の上のソーラーシステムで発電し、バッテリーに蓄え、夜それを使うというやり方。このバッテリーは、ガレージに止めた電気自動車のものでもいい。これなら送電線は要りません。太陽電池の耐用年数は、昔ぼくがEVに熱中していた頃20年だった。今はもう変わったかな。

2011-04-03 06:27:17
島田荘司 @S_S_Kingdom

地域ごとに発電を考えるべき時代。丘の上や洋上で風力発電、波発電、近所の川で小型水力発電、これらもばかにならない電力を作り出します。これらを地域で購入し合う、余れば電力会社に売る。しかしこれは禁止。こういう自由を阻んでいるものは、送電線を電力会社がおさえ、権力化しているからですね。

2011-04-03 06:37:01
島田荘司 @S_S_Kingdom

電力会社から買う電気をいかに減らすか。東電見ていると、ずいぶん危ない電気を買わされているからね。「家庭用燃料電池」はもう購入設置可能。これは都市ガスのメタンガスに、高温水蒸気を当てて水素ガスを取り出し、この水素で家庭内発電するシステム。この時発生する熱でお湯も沸き、使用できる。

2011-04-05 11:42:57
島田荘司 @S_S_Kingdom

ただしいろいろ制約はあって、これで百%の電気をまかなうことは無理。家庭内全消費電力の、65%程度を作れる。お湯は、百%これでまかなえる。二酸化炭素の発生もあるが、3/4程度に削減ができる。余剰電力が生じても、売ることはできない。集合住宅には基本的に設置は無理。LPガス地域は無理。

2011-04-05 11:49:49
島田荘司 @S_S_Kingdom

19世紀まで、われわれの文明は分散型だった。夜の明るさ、暖房、炊事、すべて各家庭単位で作り、行ってきたけど、これを電気が代行するようになって、エネルギーや各種快適さ作りは大型化、中央がまとめて作る集合型になった。フクシマは、21世紀の今後、文明はまだ分散型に戻ると教えているよね。

2011-04-05 13:20:05
島田荘司 @S_S_Kingdom

科学の進展がそれを可能にしつつある。火力発電は未利用廃熱等の損失61%、これに送電ロスが数%、燃料百のうち30数%しか使用できていない。作った場所で使えば送電のロスがないし、燃料電池は科学反応による発電だから、音も静かで廃棄はクリーン。ネックは値段で、まだ2百万円くらいする。

2011-04-05 13:27:01
島田荘司 @S_S_Kingdom

小型廃棄物ガス化発電施設もいいよね。これは東工大の吉川教授の作ったゴミ処理発電施設。都市のゴミをガス化炉でガス化、高温水蒸気炉に導いて水蒸気と混ぜ、クリーン化、ダイオキシンを分解しながら燃焼させて発電する。鹿児島県の市来町で導入。ただしできた電気は電力会社に売らなくてはならない。

2011-04-05 14:33:26
島田荘司 @S_S_Kingdom

法手当てするか、送電線を国家管理として道路と同等にし、住民が自由に利用する。東京も各区内にこのゴミ処理発電施設を持てば、区民の生活電気のかなりの部分まかなえる。従来巨大が難だったこの種の施設、吉川案なら小規模化が可能になる。生活廃材から、かなりの量の潜在エネルギーが取り戻せる。

2011-04-05 14:45:37
島田荘司 @S_S_Kingdom

井の頭公園の桜は二分咲き、寒さで開花は遅れそう。今年の夏も冷夏であることを祈るけど、エアコンの季節、猛暑になって23区も計画停電なら、訪問看護受けていて、介護の家人もいない寝たきり老人は、体温コントロールができず、大量に死ぬ危険があります。もう夏までに時間はあまり残されていない。

2011-04-05 15:21:25
島田荘司 @S_S_Kingdom

寒さなら大量の布団にくるまればいいけれど、猛暑はそうはいかない。扇風機も電気で動きます。介護側の頑張りにかかるけど、それにも限度がある。今から早めに対策を講じておく必要があります。老人の大量死は二次災害。省エネすれば、一家族の一日の消費電力は2kw。これが老人の命の綱になります。

2011-04-05 15:33:45