- Uroak_Miku
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またこれ論じます↓ 日本語が通じないとき - キャラクター論再論 - Togetter togetter.com/li/1205853 @togetter_jpさんから
2018-03-19 09:01:472)若き日の浅田彰のエッセイに「日本銀行券は偽札だった!」というのがあります。うろ覚えですが。お札はただの紙切れでしかないのに金品として流通しているのはよく考えたらおかしいよね?という謎かけから貨幣論を展開。今では定番の論旨ですが。
2018-03-19 09:03:483)お金というシステムはどう生まれたのかは、子ども向けの本でもいいのがいくつもあるのでそちらにあたっていただくとして、ここでは法律というシステムがどう生まれたのかを語ることでキャラクター論に迫ってみたい。
2018-03-19 09:05:005)法の根拠、たとえばひとがひとを罰して処刑するのを良しとする法があるとして、その法を良しとするものはなんでしょう。
2018-03-19 09:06:596)ここを問い詰めると、例の社会契約論という考え方に行き着くわけです。ジャン・ジャック・ルソー。彼の論には「神」が出てこない。
2018-03-19 09:09:228)ところがその少し前にアメリカ独立宣言で作られた文にはこんなのが出てくる。「創造主によって,生存,自由そして幸福の追求を含むある侵すべからざる権利を与えられている」
2018-03-19 09:17:0410)この違いがですね、20世紀になって生じた「ミッキーマウスを知財と考えるかどうか」論争のルーツなのではないかなと想像します。 pic.twitter.com/f7DuMCK185
2018-03-19 09:21:2711)フランス革命によって整備された近代法の考え方からは「キャラクター」はけっして生まれてこない。アメリカは実利的だから何かあれば「神」のひとことで済んでしまう。
2018-03-19 09:22:5312)「キャラクター=知財」論だって、要はウォルトおじさんにとってこの考え方のほうが商売繁盛だからという、それ以上の動機はなかった。
2018-03-19 09:24:0213)しかしアメリカ法体系は何かあれば「神」で実務に対応できてしまうから、ミッキーマウスは知財と見なされるようになっていった。ウォルトが裁判を仕掛けまくって理論武装したのです。
2018-03-19 09:25:3814)すごいのはこの姿勢を全世界で押し通したことです。兄のロイが頑張った。何しろアニメ作りは人件費が膨大でいつだって経営は火の車だからキャラクターで稼ぐのはディズニー社の命運がかかっているし、メインバンクであるアメリカ銀行がもし金を貸してくれなくなったら即アウト。
2018-03-19 09:27:3815)そういうわけで兄ロイは弟に代わって世界中をとびまわって市場調査を繰り返した。キャラクター市場も研究して、報告書にしてバンカメ(バンク・オブ・アメリカ)に毎年欠かさず提出していた。 pic.twitter.com/dXVLtq9Mn0
2018-03-19 09:33:1216)右の方です。ちなみに日本の映画会社・大映の永田雅一社長が昭和24年に特別パスポートでロサンゼルスを訪れたとき、松方財閥の御曹司の紹介でロイと面識ができて、これをきっかけに大映はディズニー映画の独占配給権を獲得したのでした。 pic.twitter.com/aGJOwsO634
2018-03-19 09:35:3317)「キャラクター=知財」は社会契約論を根拠としていない、神から授かりしものという思想をルーツにしている…と言い切ったらさすがにこじつけ臭くなるので止めておくとして、少なくとも実利的理由から法体系が構築され改変されるのは実にUSA的ではあります。
2018-03-19 09:38:0718)いいかえれば「キャラクター=知財」論はそのくらいあやふやなものでしかないわけです。しかし世界最強帝国はこのあやふやな論を、まるで天賦の権利であるかのように世界に押し広げていきました。
2018-03-19 09:39:4619)設立まもないディズニー・ジャパンがキャラクターの商品化許諾契約書を日本でも押し通していて、これの存在を知った日本の文房具業者が「よくわからんが世界共通のものらしいぞ」と誤解した。そして日本でこれの模造品(見よう見まねの書類)を使い始めた。
2018-03-19 09:41:5820)もっと後になって日本のテレビ局が国産テレビアニメを全米テレビ放映網に売りつける際に契約でしくじった。「キャラクター=知財」論がUSAのスタンダードだと知らなくて、それで大やけどを負った。
2018-03-19 09:44:2421)この痛い経験から「キャラクター=知財」論が日本にも輸入された。本当はアメリカ国内でしか通用しないローカル・ルールだったのですが、日本の場合はこういう痛い目を通して、世界共通のものとして受け入れられた。
2018-03-19 09:46:2822)ほかの国ではどうだったかというと、ディズニー社がやはり同種の契約書で押し通して、海賊品を見つけたら弁護士を使って発売を差し止めさせて場合によっては裁判を仕掛けるということを繰り返していった。こうやって「キャラクター=知財」論を世界各国に「啓蒙」していったのです。
2018-03-19 09:48:1723)「これってよく考えたらおかしくない?」と思うひとは…いたとは思うのですがUSA帝国の物量攻撃に圧倒されて疑問符の火は消されていった。
2018-03-19 09:49:59