1988年4月5日(火)の旅日記

新晃下車をあきらめ、貴陽まで行く。曾君に甘いソーセージをもらう。
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桃岩荘人 @namihei1224

4/5 0630。今だ!とタイミング見計らって椅子の上へ。一晩中座ってるよりはよかったかな。みんなの顔に疲れが。どこだここは。衡陽。期待に反し、ますます混んできた。トイレに行く。?水はもうない。手も洗えない。水がほしい。体中汚い。夜中、暑くて2枚脱ぎ、Tシャツになっていた。 pic.twitter.com/o5IaxKMhqa

2018-04-05 20:44:28
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桃岩荘人 @namihei1224

しかしさすがに椅子の上は寒い。トレーナーだけ着る。持っている服は全部汚れてる。となりとしばし筆談。港の建設労働者で子どもは8歳、小学2年。2週間の休みで奥さんの里、重慶へゆくとのこと。日曜が仕事休みで、他に年休20日。 pic.twitter.com/Gp7OP7th2Y

2018-04-05 20:45:33
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桃岩荘人 @namihei1224

子どもは将来軍隊に入って、飛行機に乗りたい。お母さんは周り構わず種をぺっぺっ、子どもに甘い。列車の旅ではくいっぱぐれないことが肝要。昨晩は隣から色々いただいたほか、2元で弁当も食べた。今朝はパンとトマトをいただくが、なんとトマトが砂糖漬け。さらにソーセージも甘くて正直マズイ。。。 pic.twitter.com/Ct0XrClOAH

2018-04-05 20:45:56
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桃岩荘人 @namihei1224

砂糖漬けトマトをいただいた曽君の住所。帰国後に一、二度文通をした。 pic.twitter.com/nQGe1JO0z0

2018-04-05 20:47:09
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桃岩荘人 @namihei1224

数年後に受け取った曽君の写真。今は立派なおじさんになってるだろうな。元気だろうか。 pic.twitter.com/mOQ0wZKMOn

2018-04-05 20:47:57
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桃岩荘人 @namihei1224

1000長沙着。めちゃくちゃに混んできた。ぎゅうぎゅう。水、トイレ使用不可。いつまで耐えられるだろう。早くもケツが痛い。しかしずっと座りっぱなしの人、立ちつくしの人、通路に座り込む人を見れば、俺が間違いなくこの客車の中ではもっとも楽なはず。しかしきつい。3人掛けに4人。 pic.twitter.com/34uZNYZ8iq

2018-04-05 20:48:49
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桃岩荘人 @namihei1224

窓の外には緑の中に、黄色い菜の花畑が映える。この辺りはもう広東とは違う家の造り。そういやみんななぜ酒を飲まないんだろう。昼、やっとビールを飲んでる。しかしタフだ。特に女性。赤子を抱えて通路に座る若い女性。となりの曽家のお母ちゃん。タフだ。

2018-04-05 20:49:27
桃岩荘人 @namihei1224

硬座は座る板の真ん中に仕切りの板を垂直に立て、板には気持ち程度のスポンジが緑いろのシートの下に張ってある、つまり90度固定。2年前広州から北京へもこれで行ったが、まさに庶民オンリーの世界。他に軟座、硬臥、軟臥の種類がある。

2018-04-05 20:49:53
桃岩荘人 @namihei1224

ところで赤子に誰も微笑まない。笑いかけない。わずかに俺と向かいのじいさんのみ。俺や8歳の曽君にはみんな親切なのに。目をそむけている。それをネタに席を譲ることになるのが嫌なのか。女があまりに若く、連れがいず、身なりもよくないので、さげすんで無視しているのか? pic.twitter.com/9MPtF67sQX

2018-04-05 20:50:16
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桃岩荘人 @namihei1224

自然の感情として、赤子が笑いかければついついこっちも微笑むはず。でもよく考えると、日本でもし乞食の子どもがいれば、そうできるだろうか。 都市と農村出身の差は大した差に見えないのだが。

2018-04-05 20:50:34
桃岩荘人 @namihei1224

そういう風に見る自体、つまり広州の人たちだからきれいな服着て、カメラもっているからといって、やはり中国人は中国人だと、俺の中にさげすむ気持ちがあるからだろうか。

2018-04-05 20:50:40
桃岩荘人 @namihei1224

客車出入り口の方から赤ん坊の泣き声。ひきつけ起こさんかな。ずっと聞こえている。とにかくタフな世界だ。もうトイレにいけない。行けば二度と席に戻れなくなる。そのくらい超満員。懐化まで、まだ10時間以上ある。曽君の父君が懐化でかなりすくと説明してくれたが、混む一方だ。

2018-04-05 20:51:06
桃岩荘人 @namihei1224

途中駅で停車中、父君、窓から帰ってきた。アベックが目につく。トイレは遠くはないのだが、向かおうとする気合が入らない。でももう限界。1245まさに気合でトイレへ。これで少しはもちそうだ。

2018-04-05 20:51:13
桃岩荘人 @namihei1224

ウニコよ会いたい。目的地ははるかに遠く、ウニコははるか時間の彼方にいるんだよな。でも別れは終わった。次こそ歓喜の出会いだ、その時は少しずつ近づいている。持ってきたもの、ほとんど全部役立っている。まだ使ってないのはシュラフと髭剃り、薬くらいか。青い携帯枕も車内で役に立ってるよ。 pic.twitter.com/np3GWc1cn0

2018-04-05 20:51:49
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桃岩荘人 @namihei1224

しかし前のおっさん、よくビールとコンデンスミルクを飲みあえるもんだ。気が付くと、湘郷過ぎて、かなり山地に入ってきてる。相変わらず天気はすぐれず、小雨が降っている。サトウキビ、食べてみたいな。意外と水分ありそうで、シャーベット食べている音がする。

2018-04-05 20:52:27
桃岩荘人 @namihei1224

ビール瓶まで窓から放り捨てるのは驚いた。もちろん割れる音。着いたらぜひサトウキビを求めよう。新晃で降りるか、貴陽まで行くか、結論が出ない。周りは俺が貴陽まで降りないと思っている。しかしもう一晩車中泊できるか?床がこう汚れてしまってはもう椅子の下には横になれない。 pic.twitter.com/yWKYYHBNaf

2018-04-05 20:53:48
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桃岩荘人 @namihei1224

時刻表はいい加減だなあ。ないよりましな程度。早く着いたり、遅く着いたり。へんなところで止まったり。雨だれで手を洗う。気持ち良い。 pic.twitter.com/ynK4RwzMSN

2018-04-05 20:54:39
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桃岩荘人 @namihei1224

2年前と違う事、広州人たちだからかもしれないが、「ミシミシ」の他に「ディスコー」と俺に言う。何がディスコだ。「さくらさくら」歌えって?そんな古い歌忘れたよ!「乾杯」知ってるか?「ミシミシ」はご飯を指す汚い言葉だと教えてあげた。

2018-04-05 20:55:18
桃岩荘人 @namihei1224

水分も飯も少なめにしておく。トイレにいかずにすむように。俺は自分の功利心を捨てねばなるまい。どこどこ一番乗りというやつ。それはこの旅にとって何の意味ももたない。水は自ら赴くところに赴く。これでいいのだ。

2018-04-05 20:55:24
桃岩荘人 @namihei1224

1715。よし貴陽までがんばろう。懐化到着を待たずに決心。1830今日もまもなく暗闇がやってくる。終日車内。青い携帯枕、重宝する。頭に腰に背中に。1840、2元で夕飯。たったさっきやっと初めて水が使えるようになり、洗顔手洗い。久々だ。ただし飲める水ではない。

2018-04-05 20:57:51
桃岩荘人 @namihei1224

昼間に買い求めておいた菊花茶(1元)が貴重だ。でも残りは少し。飲み切ると、あとは虎の子の、オレンジと梨のみ。車内で飲んだのは今まで2杯のみ。飯は三食ともありつけたが、朝はパン、昼夜は全て弁当。手と顔洗えて、元気が出てきた。あとこの弁当食って寝れば、貴陽だ。

2018-04-05 20:58:10
桃岩荘人 @namihei1224

弁当、結構いける。前のおっさんは嫌な顔をしていたけど、ソーセージが切ってあり、ゆでた白菜の味付けはちょうどよい。昼の弁当は辛すぎて汗が噴き出すので半分捨てたが。あのソーセージは曽家独特のくそ甘さなのかも。食後にトマトと澳門のオレンジを湖南で食う。おつなもんだ。あと14時間。

2018-04-05 20:58:31
桃岩荘人 @namihei1224

へっ、眠ればあっという間だ。湘黔線を一路西へ。 低庄駅で8角の夜食を買う。失敗。マズイ。でもまあいいや。 pic.twitter.com/MWV6kJkIOk

2018-04-05 20:58:59
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桃岩荘人 @namihei1224

ホームにいる売り子の写真を撮る。かわいい子が瓶を集めてる。カシャ。 pic.twitter.com/1hWN2KKKQz

2018-04-05 20:59:41
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桃岩荘人 @namihei1224

低庄駅の女の子の売り子。空き瓶やペットボトルを集めてた。 pic.twitter.com/WVJiRUCYXP

2018-04-05 21:00:19
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