鹿太郎さんのメフィスト賞感想まとめ(ランキング追加しました)
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でも本作において最もメフィスト賞らしい(この表現はあんまり好きではないけど)のは、袖に書かれた作者の言葉ではないかと。作者曰く「作中で解明されてない秘密」があるらしい。コイツのせいで、この作品を「ただのホラー」で片付けることに居心地の悪さを感じてしまう。放置された伏線が死んでない
2018-03-21 18:55:05![](https://s.togetter.com/static/web/img/placeholder.gif)
……というわけで考えてみたはいいものの。この「秘密」、正体がさっぱり掴めない。ざっと調べてみてもやっぱりみんな解らないみたい。複数の解釈が許されてるのか、そもそも正解はないのか、メタなギミックなのか。どれにしてもまだまだ検討が足りないと感じた。そのうち読み返さないと
2018-03-21 18:55:05![](https://s.togetter.com/static/web/img/placeholder.gif)
白河三兎「プールの底に眠る」読んだ。王道をゆくボーイミーツガール。側から見れば空々しいような、でも当人には切実なひととの繋がり。青春時代の青臭さとか、いつか思い出になる個人的な事件とか、彼らだけの世界を遠くから見つめられるのは読者の特権だよな。ラストシーンがすごくすごくよかった
2018-03-21 22:30:05![](https://s.togetter.com/static/web/img/placeholder.gif)
ミステリ的には、種明かし(=過去の解明)が驚くほど淡々と語られているのが印象的。いくらでも派手に盛り上げることができただろうにそれを選ばなかったのは、あくまで今と未来の物語として彼らの夏を描きたかったからだろうか。過去がどうとか、今この場所に比べれば些細なことだ。
2018-03-21 22:30:06![](https://s.togetter.com/static/web/img/placeholder.gif)
ラストシーン以外だと野球対決が好きです。(そういやうっかり文庫版読んじゃった。改訂前は構成が違うそうで。文章は変わってないのかな?)
2018-03-21 22:30:06![](https://s.togetter.com/static/web/img/placeholder.gif)
天袮涼「キョウカンカク」読んだ。そうきたか……。ホワイダニットの飛躍とそれを支える伏線の塩梅が丁度いい。斜め上すぎる。ネタの乱打みたいな解決編楽しかった。エンタメだ。ひとつ言うなら最後の被害者をあっさり処理したのは残念。もう少し丁寧にしてくれたらなお良かったな
2018-03-18 09:12:40![](https://s.togetter.com/static/web/img/placeholder.gif)
余談になるけど、こんなに明るいシリアルキラーものは初めてかもしれない。緊張感の欠如がかえって狂的かもしれない。緊迫した状況で山紫郎くんの迷推理ブチ込まれて笑ってしまった。美夜のツッコミが妥当すぎる
2018-03-18 09:12:41![](https://s.togetter.com/static/web/img/placeholder.gif)
丸山天寿「琅邪の鬼」読んだ。僕は中国の歴史とかサッパリなんだけど、不思議とするする理解できた。読みやすくわかりやすい。次々起こる怪事件、調査パート、鮮やかな解決どれをとっても正統派なミステリ。すげえ力技で片付けた謎もあったけどそれもまた良し。ハッタリって大事だよね
2018-01-16 19:20:04![](https://s.togetter.com/static/web/img/placeholder.gif)
高田大介「図書館の魔女」読んだ。声を持たない高い塔の魔女マツリカと、鋭敏な感覚を持つ少年キリヒト。「言葉」を導として前へと進む彼らの歩みをすぐ側で見ている気分だった。大切に紡がれたひとつひとつの文字がいつしか大きな流れを作り、世界を変えることだってある。
2018-04-24 19:32:21![](https://s.togetter.com/static/web/img/placeholder.gif)
政治戦あり、アクションあり、文献講義あり、謎解きあり、ボーイミーツガールあり。盛りだくさんでとても面白かった。熱量がすごい。マツリカをはじめ、言葉と共にある図書館の面々がとても生き生きとしていて、あっという間に読み終わった。彼らの選んだ道の先に暖かな灯があることを祈る。
2018-04-24 19:32:22![](https://s.togetter.com/static/web/img/placeholder.gif)
北夏輝「恋都の狐さん」読んだ。ただのまっすぐな恋愛小説で驚いてしまった。作者さん、奈良好きなんだろうなぁ。イベントは全力で楽しんでこそだよね。呑気な登場人物たちの雰囲気が好きだったので最後のシリアスはあんまし。それにしても、なぜこれをメフィスト賞に送ろうと思ったのか……
2018-02-18 10:05:41![](https://s.togetter.com/static/web/img/placeholder.gif)
近本洋一「愛の徴 天国の方角」読んだ。苦戦した。ちゃんと理解できたとは到底思えないけど、伝わってくるものは確かにあった。作者の熱量を感じずにはいられない。どうせなら赤革風にすればよかったのに
2018-03-31 13:18:46![](https://s.togetter.com/static/web/img/placeholder.gif)
風森章羽「渦巻く回廊の鎮魂歌 霊媒探偵アーネスト」読んだ。怪しい一族に変な館、クローズドサークル、どこか人間離れした探偵役と、意外にも基本を抑えた王道ミステリだった。僕としてはもっと霊媒要素を押し出してもらいたかったけど、読みやすい範囲で綺麗にまとまってたので不満はないな。
2018-03-27 18:07:49![](https://s.togetter.com/static/web/img/placeholder.gif)
とは言いつつ、ファンタジーを発揮した後半の方が好みに合ってたのも事実。まあこの辺はシリーズ一作目ゆえに仕方なさそうではある。本領は続編だろうな。ところで佐貴さんは挿絵とキャラがあんまり合ってないように感じた。チャラさが足りない、チャラさが
2018-03-27 18:07:50![](https://s.togetter.com/static/web/img/placeholder.gif)
宮西真冬「誰かが見ている」読んだ。読んでて胃が痛くなる。自分と他人は別の人間だなんて大前提ではあるけれど、見失うこともままあるよね。比べてしまう。劣等感も優越感も所詮内側の話でしかないのに。頭でわかっているからこそつらいものがある。
2018-04-11 20:44:13![](https://s.togetter.com/static/web/img/placeholder.gif)
話し合いで全て解決するわけではなく、このラストからまたこじれることだって珍しくはないと思う。けどまず「話してみよう」と思わなければ始まらないし、もしも、本当にもしも、いい出会いに恵まれたなら、なんとしても幸せになってほしい。きっと取り返しのつかないことばかりではないから
2018-04-11 20:44:13![](https://s.togetter.com/static/web/img/placeholder.gif)
柾木政宗「NO推理、NO探偵?」やっと読んだ。最後の最後でとある仕掛けを成立させるためだけに他の全てを犠牲にしてしまった実験作。間違いなく今後二度と類似作品が出ることはないタイプの作品。そういう意味では世に出た意味もあったと思う。たぶん
2017-09-22 20:57:30![](https://s.togetter.com/static/web/img/placeholder.gif)
望月拓海「毎年、記憶を失う彼女の救いかた」読んだ。まさか本当に純愛ミステリだとは……(メフィスト賞だから絶対嘘だと思ってた。ごめんなさい) 謎が生まれた理由が愛ならば解きほぐすのもまた愛で、最後までテーマに忠実なお話だった
2017-12-26 10:26:15![](https://s.togetter.com/static/web/img/placeholder.gif)
木元哉多「閻魔堂沙羅の推理奇譚」読んだ。死者が蘇りをかけて事件の真相を考える連作短編集。軽やかかつ丁寧な筆運びでとても読みやすかった。よくこんなに短くまとめたなと驚くばかり。どれもいい話だけど特に三話が好き。
2018-04-02 20:35:38![](https://s.togetter.com/static/web/img/placeholder.gif)
短さに加え設定が凝ってるせいか、ミステリのみを取り出すとかなりシンプル。なのに物足りなさを感じなかったのは、死者の人生がしっかりと描かれていたからだろう。みんな根の部分は善良で、小市民ながらそれなりに清く生きてきた人たちが、新たな人生を掴み取る。爽やかでとても読み心地が良かった
2018-04-02 20:35:38![](https://s.togetter.com/static/web/img/placeholder.gif)
一巻にしてフォーマットが完成されてるので、ここからどう変化をつけるかが楽しみ。三話みたいな変則話が鍵か。次回作の副題良いな。
2018-04-02 20:35:39![](https://s.togetter.com/static/web/img/placeholder.gif)
秋保水菓「コンビニなしでは生きられない」読んだ。コンビニを舞台にした連作短編。作者さんは本当にコンビニが好きなんだろうな。僕なんかは「コンビニでなくてもよくね?」と思ってしまうけど、あの不思議な空間に居場所を見出す人間だってきっといる。なんてったって身近だもんね、コンビニ
2018-04-15 09:58:44![](https://s.togetter.com/static/web/img/placeholder.gif)
あらすじを読めばわかる通り、ミステリの構成はよくあるタイプ。だけどひとつひとつの短編にかなり無理を感じてしまうのが厳しい。特に一話が顕著で、短編が大きな流れの足を引っ張ってるのが惜しい。狂気すら感じる執念深さと回りくどさは結構好き。雰囲気がどんどん暗くなっていく不穏さも良かった
2018-04-15 09:58:45