「経済学的な家族ツイート」まとめ その５２

本の虫（本体） @honnomusi

数学的な少女の襲撃1:数学少女(ポーカーなどをはじめとしたカードゲームは、確率論と親和性が高い。確率論と発端は、数学者たちが賭け事で勝つための方法を研究したことと言われている) カードをシャッフルする数学少女。 数学少女(優秀なプレイヤーは、常に勝ち筋から逆算してプレイを組み立てる)

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数学的な少女の襲撃2:数学少女(この局面から勝ちに導くカードはデッキに何枚入っているか？相手のデッキにはどのようなカードが入っているか？相手は手札に何を握っているか？そんな要素を一つ一つ見極めながら、最も勝率の高い手段を選択してゆく。トッププレイヤーのプレイには全て意味がある。)

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数学的な少女の襲撃3:数学少女(もちろん、カードゲームに運の要素はある。しかし、長期的にはそのような凝縮された思考の積み重ねが反映され、きちんと勝率に跳ね返ってくる。) 対戦相手「・・・負けました・・・」 観客「やべえ、あいつまでやられたぞ！」 観客2「もう勝てるやつがいねー！」

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数学的な少女の襲撃4:数学少女(圧倒的な強さを持つ人間がいる場合、他のプレイヤーはその人間がいない大会に出ようとする。結果、強豪プレイヤーの参加する大会は出場者が少なくなって廃れてゆく。さらに、強豪プレイヤーがあらゆる階級を制覇するようになると、今度はコミュニティそのものが廃れる)

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数学的な少女の襲撃5:数学少女(コミュニティを成立させるための必要条件、「定期的に人が集まる」の要件が満たせなくなってゆくからだ。それを防ぐために、運営側は何連覇もするようなチャンピオンに対して名誉王座などの称号を与えて、実質的な出場者禁止を言い渡すこともある。)

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数学的な少女の襲撃6:数学少女(では、1人だけではなく、特定のグループが勝ち星を独占する場合はどうだろうか？) 声「さすがの勝ちっぷりだね」 振り返る数学少女。穏やかな笑みを浮かべる少年 少年「決勝は僕とだね」 数学少女「・・・そろそろ飽きてきたわね。決勝での顔合わせは6回目かしら？」

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数学的な少女の襲撃7:少年「そうだね。どうだい？ここは時間の節約のためにコイントスで勝敗を決めるなんてのは？」 数学少女「・・・面倒だからあなたの勝ちでいいわよ。練習で死ぬほど対戦してるんだから。それに・・・」 数学少女「あなたとの心理戦は神経が擦り減るから勘弁してほしいわ」

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心理学的な少年の観察1:心理少年はカードをシャッフルし、呼吸を整える。 心理少年(カードゲームには"メタゲーム"という概念がある。簡単にいえばデッキやカードの流行り廃りのようなものだ。よくデザインされたカードゲームは一つのデッキが突出して強くなることがないようになっている。)

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心理学的な少年の観察2:心理少年(そのため、プレイヤーたちはデッキを組むときに「大会ではどのデッキが多数派になるか？」を予想し、重点的に対策を施して臨む。まさに集団心理の読み合いだ。多くの人間は勝ち馬に乗りたがる、いわゆる"バンドワゴン効果"を受けて過去の大会の優勝デッキを真似する)

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心理学的な少年の観察3:心理少年(そこを踏まえた上で、人気デッキへの対策をしつつその他大勢のデッキにも勝てるデッキを組めるかが腕の見せ所だ。) 対戦相手が手札を見ながら考え込んでいる。鋭い目でそれを見つめる少年 心理少年(・・・さっきから突如として長考に沈んだ。これは貴重な手掛かりだ)

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心理学的な少年の観察4:心理少年(相手の打った手が予想外で動揺しているのか、勝ち筋が複雑で計算が必要なのか、複数の選択肢で迷っているのかなど、相手に推測の余地を与えてしまう。カードゲームでは、メトロノームのように常に一定の間隔でプレイするように心掛けなくてはいけないのだ。)

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心理学的な少年の観察5:心理少年(心理戦であり情報戦でもあるカードゲームでは、相手に余分な情報を与えないように振る舞いの一つ一つまで神経を行き渡らせないといけない。そんな細かいことの積み重ねが・・・) 対戦相手「・・・負けました」 心理少年(・・・安定した勝率に繋がる)

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経済学的なリクルート1:生徒会室、役員たちを前にして息子はホワイトボードにアイディアを書き出す 息子「さて、今日集まってもらったのは他でもない。今後の生徒会の体制についてだ。我々の代が始まってから生徒会の仕事は増え続けている。しかも保健委員を解任したことでいよいよ人手不足は深刻だ」

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経済学的なリクルート2:息子「こういうとき、普通の労働市場であれば、賃金や福利厚生の充実など、高待遇を用意することで人を集めようとする。」 文化委員「でも、まさか手伝ってくれる人に給料なんか払えないよね」 息子「その通り。だが、給料に準ずる報酬なら用意することはできる。」

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経済学的なリクルート3:息子「例えば、現在耐震工事を行なっている校舎だが、余る教室がいくつかある。先生たちに掛け合って、部室として使う許可を貰った。なので、生徒会への貢献度が高い人にはここを使う権利を与えたいと思う。金融ではおなじみの、権利を切り売りするという証券化の手法だ。」

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経済学的なリクルート4:息子「用意できる報酬はそれだけじゃない。耐震工事の際に相見積もりをとったことでコストが抑えられた。これも先生たちに掛け合って、浮いた分のお金の三分の一を生徒会予算に組み込んでもらうことができた。」 風紀委員「なるほど、予算執行権ね！」 息子「その通り」

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経済学的なリクルート5:息子「これも貢献度で順位付けして、1位は4割、2位は3割・・・といった具合に配分してゆく。なお、配分割合は参加人数に応じて調整する。」 美化委員「でも、それだと人数の多い部活が有利になっちゃうんじゃない？」 息子「確かに富めるものがますます富む可能性は否めない」

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経済学的なリクルート6:息子「ただ、逆の可能性にも目を向けるべきだ。人数の少ない部でも、多大なる貢献を生徒会にすれば、予算を獲得できるし部室を得ることもできる。何より、こちらがとやかく言わなくても、学校生活を良くしようとみんなが勝手に努力をしてくれる。これが一番の副産物だ。」

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経済学的なリクルート7:体育委員「まっ、強豪チームなら練習優先で手伝いに人は割かないかもしれないしな。そこまで気にし出したら何もできないぜ」 文化委員「こうしてみると、捻り出したら何でも売りものになるもんだね」 息子「・・・目に見えない権利を売るのは金融の真骨頂さ」

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経済学的なリクルート8:息子「もっといえば、部活で二軍の選手でも、生徒会の活動で才覚を発揮する人もいるかもしれない。そうなれば本格的にスカウトに動く腹づもりだ」 風紀委員「採用活動も兼ねてるってことね」 体育委員「よーし、やってやるぜ！いくぞ、みんな！」 全員「オオー！」

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【番外編】経済学的な殺人事件1:父「・・・ふーむ」 死体を虫眼鏡で見る父。 警察「心臓を一つ突きにされています。しかし、密室で関係者には全員にアリバイがあります！いかがでしょうか名探偵」 名探偵 父「うーむ、・・・分からん！」 警部「は？」 名探偵 父「さっぱり分かりませんな！」

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【番外編】経済学的な殺人事件2:警部「しかし、それだと事件の解決にはなりませんが・・・」 容疑者「おい、あんたふざけてるのか！何のために来たんだ！」 名探偵 父「まあ、そう慌てないで下さいよ。ところで、彼が殺された現場はたいそう荒らされて、金目のものが持ち去られた跡がありましたね」

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【番外編】経済学的な殺人事件3:警察「ええ、確かに数百万相当の金品がなくなっていました。」 父「わざわざ現場の滞在時間を伸ばしてまでそんなことをするということは、よほど金に困ってたんでしょうな。密室で強盗の可能性がないなら、この中で最も金銭的に追い詰められてる人が疑わしいのでは？」

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【番外編】経済学的な殺人事件4:容疑者たち「！」 名探偵 父「というわけで、みなさんの金銭関係を洗い出してみましょう。特に返済期限の迫っている借金を抱えている方などは相当怪しいでしょうな。借入金額が数百万ほどならなおのこと」 容疑者たち「・・・」

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【番外編】経済学的な殺人事件5:名探偵 父「というわけで、みなさんにはもう少しここに滞在してもらいましょう。隠した金品を持ち出したり、ここ数日のうちに借金の返済が行われたら徹底的に尋問しましょう。まあ、口を割らないにしても自己破産でしょうから、どのみち痛手でしょうがね。」