【お玉さんの緊急読書企画】『本格力を高めよう』

玉石混交の本格ミステリを楽しむための「本格力」を養おう! 読書の鉄人・お玉さんが挑むのは、喜国雅彦&国樹由香著『本格力』! この本で紹介された古典本格の数々を、お玉さんが楽しく分かりやすく読み解きます。
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お玉と毒をくらわば皿まで @ottama709

今回で三回目の「トレント」再読。前の二回はそういった歴史的意義を踏まえた上で挑んだわけで、それなりの有意義な部分もあったんだけど、退屈な部分や肩透かしの部分の印象が強かったんよね。正直、今回の五作品の中では、一番読むのがイヤだったのは「トレント」だったわけなのね。

2018-04-28 02:45:35
お玉と毒をくらわば皿まで @ottama709

なので、今回は主従を逆転して読んでみたわけなの。 『トレント最後の事件』を「本格探偵小説に恋愛要素をミックスした」作品ではなく「諸々のサスペンス部分の本格要素を少し強い目にした恋愛小説」として読んでみたのよ。本格力を高めたいと言ってるのに「恋愛小説」として「トレント」に挑んだわけ

2018-04-28 02:45:57
お玉と毒をくらわば皿まで @ottama709

大正解! 仰々しく時代的なのだが、本格要素をサブに置いた恋愛ロマンス小説としての『トレント最後の事件』はドチャクソ面白れぇ .。. o(≧▽≦)o .。. 穴だらけの犯罪計画も、偶然要素が強過ぎるも、恋愛ロマンス小説内のサスペンス要素と考えれば全然アリアリのアリなんですよね! 頑張れトレント!

2018-04-28 02:46:51
お玉と毒をくらわば皿まで @ottama709

小銭を借りに来た理由とか、本格探偵趣味の視点で考えると、→読者を楽しませる謎として全く機能しておらず成り立っていないんだけど、、、恋愛ロマンス小説の視点で考えてみると……、超ヤバくネ Σ(゚д゚lll)秘書の告白とかもう全てが全て、ヤバい! ヤバい! あの登場人物の思惑とか鬼気迫るやん!

2018-04-28 02:47:21
お玉と毒をくらわば皿まで @ottama709

もうね、本格力を高めようとかどうでもよく、時代的な詩的な言い回しの古めかしさと現代劇として全然通用する各登場人物たちの思惑の融合が最高に楽しくて、恋愛ロマンス小説としての『トレント最後の事件』、かなり外道な読書なのですが、一気読みだった、そして震えた、と報告しておきます。

2018-04-28 02:48:47
お玉と毒をくらわば皿まで @ottama709

トレントの推理のダメっぷりも唐突な犯人の告白も小綺麗だけど外連味のない事件展開も、のれは恋愛ロマンス小説だ、という認識下では全てがプラスになっちゃうんよね。 思えばミステリの歴史と比較して恋愛物語は千年以上のアドバンテージで先を走ってるんよね。恋愛ものとしてはベタ展開だが、強い

2018-04-28 02:53:17
お玉と毒をくらわば皿まで @ottama709

とても楽しく読めたのが『トレント最後の事件』 現代ではミステリの枠組みの中でキチッとした恋愛物語を楽しめるハイブリットな作品は数多くあるけど、古典の時代はその方法論が当然なかった。 なので、恋愛ロマンス物語のほうにバランスの比重が大きくなってるわけね。いろんな愛のカタチが、いいなぁ

2018-04-28 02:59:24
お玉と毒をくらわば皿まで @ottama709

『赤い館の秘密』→ × あああ(´Д` )

2018-04-28 02:59:38
お玉と毒をくらわば皿まで @ottama709

まずは『赤い館の秘密』の良いところ。 今回の五作品の中で、探偵と助手、→このホームズ&ワトソン的な関係間で交わされる軽妙なやりとりや丁々発止、キャラクターの立ち具合いは今作がピカイチである。現代の価値観で読んでもニヤリと出来るシーンは幾つもあったりする♫ ぎりんがむ〜♫ べゔり〜♫

2018-04-28 02:59:49
お玉と毒をくらわば皿まで @ottama709

だがしかし、だがしかしだね、、、と、登場人物が少な過ぎるよ「赤い館」 (´Д` ) 登場人物リストには名前がいっぱい並んでるのに……、いっぱい並んでるのに……、いっぱい並んでるのに……、な、な、何故、みんな消えちゃうの?? 何故、みんな「赤い館」から帰っちゃうの??

2018-04-28 03:00:16
お玉と毒をくらわば皿まで @ottama709

本格力の低い人間だけど、事件を複雑化させるノイズ要素と可能性の選択肢が早々に取り除かれちゃうわけだから、真相に至る推理の組み立てもムッチャ容易いんよね。 コチラの想像がドンピシャだと大抵は嬉しいもんだが、「えっ、真相って、犯人って、コレなの (´Д` )」な推理が当たるのは、正直、ツラい

2018-04-28 03:00:41
お玉と毒をくらわば皿まで @ottama709

あと、普通の本格ミステリだったら「赤い館には抜け穴がある」ということはネタバレになっちゃうんだけど、『赤い館の秘密』ではそれは秘密でもネタバレでもなかったりするんよね (´Д` ) それくらい、抜け穴の登場が、早い! あの怪現象をジックリと書いたりして、少し引っ張ったほうがええんちゃう?

2018-04-28 03:01:25
お玉と毒をくらわば皿まで @ottama709

そんなわけで「赤い館」は × にしてしまいました。今回のなかでは一番スイスイ読める作品、古典特有の文章の重厚感がない作品でもあります。本格力が低い人間なのでリーダビリティーが高いのは本当は喜ばしいはずなんだけど、、、「レドメイン」=心地よいみっしりさの次にコレを読んぢゃったからなあ

2018-04-28 03:01:47
お玉と毒をくらわば皿まで @ottama709

というわけで、「本格力を高めよう」開催宣言と『黄色い部屋の謎』『トレント最後の事件』『赤い館の秘密』の簡単感想でございました。 次は日曜あたりで「レドメイン」と「アクロイド」をやっちゃいますぞい。 ではでは〜 ( ´ ▽ ` )ノ

2018-04-28 03:02:07
お玉と毒をくらわば皿まで @ottama709

ミステリ感想は明日だ、明日。 本日のプリキュアと鬼太郎と若おかみは小学生を見るとしようよ、そうしよう

2018-04-30 01:21:09
お玉と毒をくらわば皿まで @ottama709

やっぱりだが、アクロイドの感想はちょい長めになりつつある。 ああ、明日に投下しよう。そうしよう。

2018-05-03 02:10:56
お玉と毒をくらわば皿まで @ottama709

さてド深夜なのですが、「本格力を高めよう」第一回の後半戦でございます! オレは生き延びることが出来るか?? 本日は残りの二本、『赤毛のレドメイン家』と『アクロイド殺害事件』を取り上げちゃますぞい。(今回は創元推理文庫版だから『アクロイド殺し』じゃないのですね) pic.twitter.com/LKc8Gwv6IQ

2018-05-04 02:00:32
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お玉と毒をくらわば皿まで @ottama709

『赤毛のレドメイン家』→◎ (『たのしいムーミン一家』と時々どっちがどっちかでゴッチャになることがあったりするんだよ。全然関係ないのにね)

2018-05-04 02:01:31
お玉と毒をくらわば皿まで @ottama709

実はついこの間までボク、レドメイン童貞だったんですわ。だってねレドメイン、字がミッチミチだし、乱歩の『緑衣の鬼』のほうは早熟ながらの中学デビューしてたモンですからね、ウヘヘ。 童貞をSAGAしたオレ「『緑衣の鬼』はオモローやったけど、レドメイン、5倍くらいオモローやんΣ(゚д゚lll)」

2018-05-04 02:02:09
お玉と毒をくらわば皿まで @ottama709

まずはレドメインの悪いところ→犯人がすぐ分かるところ……(´Д` ) この犯人がすぐ分かるというところにも実は読者を騙す仕掛けが試みられているわけだけと、……流石に現代のミステリ読者だったらこの犯人に関するあの仕掛けも脳内で考慮するはずだろうだから、アレの衝撃は少ないと思うんだよね。

2018-05-04 02:02:35
お玉と毒をくらわば皿まで @ottama709

レドメインの悪いところ→主人公である探偵(弱)の童貞力があまりに高すぎて痛々しいわ (´Д` ) 前回の「本格力を高めよう」で「トレントは恋愛小説として読むとメッチャ面白いよ!」と言いましたが、「レドメイン」での恋愛物語要素って「THE 童貞 」! 他人事ではない話が続くのは、正直、ツライ

2018-05-04 02:03:00
お玉と毒をくらわば皿まで @ottama709

レドメインの悪いところ→その童貞クンをもう一人の探偵(強)ピーター・ガンズが容赦なく追い詰めていくッ (>_<) ……もう少し夢を見させてくだい。現実を突きつけないでよ、もっと優しくしてよ……。 しかも、この容赦のないピーター・ガンズ(きっと友達はいない)はクッソ偉そうなのに、ツメが甘いッ!

2018-05-04 02:03:34
お玉と毒をくらわば皿まで @ottama709

今回の五作品の中では一番長くて文字がギッシリと詰まっているのも「レドメイン」だ! しかも「黄色い部屋」と違って内容もギッチギチ! 一見、無駄だらけに見えて、その実、全くの無駄のない構造美。先に述べたが犯人がバレバレなのも意味があるし、童貞力を見せつけられるのにも意味があったりするぞ

2018-05-04 02:04:27
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