「投槍器(アトラトル)」に関する資料と考察~かつての「人類最大の発明」は、いつ、なぜ消えていったか?

ほぼタイトル通り。この前NHKスペシャル「人類誕生」第二集を見た人はわかるでしょうけど、この投槍器を「画期的大発明」「これがあったから人類は生き残れた」ぐらいにクローズアップしてましたよね?確かにお手軽に作れて、今でもその威力は実感できるのだけど…ただいつしか、消えていった武器でもあるよね。 投槍という技術は、どのようにして消えていったのでしょうか? という話。 あんまり結論も出ない話なので、備忘録替わりです。
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N氏 @23_Natolium

アステカ神話金星の神トラウィスカルパンテクトーリは太陽神トナティウに向かってアトラトル(投槍器)を投げるが、跳ね返され、自らの頭に刺さってしまい石と寒気を司る神イツラコリウキとなる。 (続く)

2018-05-16 00:21:48
N氏 @23_Natolium

このイツラコリウキはテスカトリポカと同一視されることがあり、しばしばテスカトリポカはケツァルコアトルのライバルとされる。 しかしイツラコリウキになる前、つまりトラウィスカルパンテクトーリはケツァルコアトルの化身とされている。確定されていない曖昧なイコール式なのでしょうがないかも。

2018-05-16 00:25:32
Gryphon(INVISIBLE暫定的再起動 m-dojo) @gryphonjapan

いま投槍器、アトラトルについてのツイートを集めてみた。 この前NHKスペシャル「人類誕生」第二回で、ネアンデルタール人vsサピエンスをやっていて、サピエンス側の秘密兵器扱いだったんですわ。 再放送の予定は来週。 2018年5月23日(水)午前0時40分~1時29分(22日深夜) つづく

2018-05-16 06:13:47
Gryphon(INVISIBLE暫定的再起動 m-dojo) @gryphonjapan

2:で、みんな大好きMASTERキートンでも何度か登場。 「これは何に使うんだろう?」と最初はキートンも迷って、ある偶然で使用法を発見するとか、それを持参して次の回に登場するとか、味わいある道具の一つだったので印象に残ってる人も多かろう てかてか、キートンには他にも投石器は出てくる 続く

2018-05-16 06:17:44
Gryphon(INVISIBLE暫定的再起動 m-dojo) @gryphonjapan

3:僕も子供のころ、人類学とか古代史の少年向け入門書とか読んでるとこういう武器出てくるのよ。要は紐や柄をつかって遠心力を増した状態で石・槍をぶん投げるという道具がさ。子ども心にも「ああ、これなら遠くに飛ぶねえ」と実感できる、腑に落ちる道具でした。(続く)

2018-05-16 06:20:20
Gryphon(INVISIBLE暫定的再起動 m-dojo) @gryphonjapan

4;ただ、よくわからん「謎」として挙げたいのが、「その後の、少なくとも日本史で投槍器や投石器の存在感って薄くない?」という話。 少なくとも投槍器、「とうそうき」じゃIME変換できないぐらいだ(笑) その後の史料にもたぶん出てこない感あるし…。

2018-05-16 06:22:51
Gryphon(INVISIBLE暫定的再起動 m-dojo) @gryphonjapan

5:たとえば、弓や刀は残っててもさ、武家の家で「我が家に代々伝わる投槍器であるぞ。この家の三代目〇〇様は、この投槍器であっぱれ敵将を討ち取ったのじゃ」とか無いよね、たぶん? 続く

2018-05-16 06:24:30
Gryphon(INVISIBLE暫定的再起動 m-dojo) @gryphonjapan

6:てな話をd.hatena.ne.jp/gryphon/201805… でしてたら、ブクマやコメント欄に「投槍はあくまで弓が出てくる前の段階の飛び道具で、弓が生まれたらそっちに駆逐されたんじゃね?」との声を頂いた。 そういうことでいいのかねえ?たしかに投槍器をアトラトルなんてマヤの言葉で言うのは、そういう面もあるか

2018-05-16 06:27:49
Gryphon(INVISIBLE暫定的再起動 m-dojo) @gryphonjapan

7:投槍が標準装備だったのは、無敵ローマ軍だから、 やっぱり古代といえば古代か。ローマのスキピオvsカルタゴのハンニバルに材を取った漫画「アド・アストラ」では、ハンニバルも紐を使った「投石兵」を配置していたのだけど。 pic.twitter.com/0RmqKuIglE

2018-05-16 06:32:24
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Gryphon(INVISIBLE暫定的再起動 m-dojo) @gryphonjapan

8:こういう投槍や投石は結局、 ・あくまでも「古代」の武器、狩猟具で ・弓矢が「より優れている」から「駆逐」された ・だから中世以降の影がうすいのだ……ってことでいいのかね? 続く

2018-05-16 06:41:56
Gryphon(INVISIBLE暫定的再起動 m-dojo) @gryphonjapan

9:戦国時代に石がどれだけ使われていたのか 実は無敵武田軍の先鋒は「石投げ部隊」らしいのだが、これは武田軍独特の戦術思想、という記述もあれば、この前「いや、かなり一般的な戦法だよ」とも聞いた。だが戦国時代だって田中マーや大谷翔平なみの剛腕がいたろうに、石投げ武者の武勇はきかぬな… pic.twitter.com/prBpAGTzQ6

2018-05-16 06:45:27
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settu-jp 拙ブログですが「近代以前の投射兵器の威力を検討してみる その3」
http://d.hatena.ne.jp/settu-jp/20120512/1336752249
よろしければその1から。サイズと初速の低さ、助走が必要な点で弓矢や礫との競合で負ける

behuckleberry02 森林、山が多い地域で投げ槍の飛距離が伸びてもさほど意味ない説を推したい。投げるスペース確保するのも大変、木々に当たらないよう投げるのも大変。

gryphon 「あとで書こう」とかいてただけなのに表題だけでブクマに熱心層がご来場したので(笑)、とりあえず関連ツイートの収録を増やしてみた

REV ここで、シヴィ勢が、「投槍器部隊が剣部隊を倒したが、弓矢部隊にアウトレンジされた」経験を披露してからが本番 / 「歩兵全員の小銃に、グレネードランチャー装備させれば強くね?」って考える派か

hobbling より射程距離が長くて弾数豊富な弓矢が使われるようになったからでは?

とおりすがり2 2018/05/14 22:43
投げやりと言えば古代ローマ軍のピルムが有名で、密集隊形(ファランクス)のマケドニア軍を破るなどの戦果をあげている。
ローマ兵1人は2本の槍+剣を持ち、ファランクスの接触する直前に投げ槍し切り込むと言う戦術をもちいていた様だ。
有る程度重量のある槍のため、盾をも貫通し(しかも再利用不可能なように曲がる)兵士を殺す。
密集隊形で一定の速度で歩くため、命中率はそこそこ高い。
振り返って日本では防人のころはどうあれ、武士の戦の場合では戦国末期まで延々散兵戦術をやっていきた、足軽が槍衾を組むまで。
2本程度の投げ槍で散兵戦術の相手では非効率的な手段だと考えられたのではないだろうか。
http://b.hatena.ne.jp/entry/d.hatena.ne.jp/gryphon/20180514/p4

Gryphon(INVISIBLE暫定的再起動 m-dojo) @gryphonjapan

ウィキペディアでも、要はこういう感じ。弓矢に劣る兵器で、その後の衰退は当然…扱いだな “弓矢や投石器によって淘汰され、多くの地域で投槍器は忘れ去られ、使われなくなった。” / “アトラトル - Wikipedia” htn.to/nirtj6

2018-05-16 07:19:32
リンク Wikipedia アトラトル アトラトル (atlatl) は、小さな槍を投擲する、手持ちの投槍器・投矢器である。ただ単にスピアスロアー(投槍器)と言う事もある。アトゥラトゥル、アトルアトル、アトゥルアトゥルなどとも呼ばれる。中央アメリカ一帯、特にアステカで使用されていた。アトラトルのような投槍器は氷河期のほぼ全大陸で大型動物の狩猟に使用されていたが、氷河期が終結すると、獲物である大型動物の減少とそれにともなう農耕、牧畜への移行、さらにのちになって現れた弓矢や投石器によって淘汰され、多くの地域で投槍器は忘れ去られ、使われなくなった。ア 12