『盗賊都市』終盤の構造について(前編)と『七匹の大蛇』の少年漫画的構成

九割傑作だけど終盤1割の展開がイマイチとの評判のゲームブック『盗賊都市』について、どの辺がアカンかったのか、djangoさんとの対話を踏まえて少し考えてみました。 おまけは6匹のムーンドッグから連想した『七匹の大蛇』の少年漫画的な構成についての話です。 パラグラフ数についての分析はこちら。 『盗賊都市』終盤の構造について(後編) 続きを読む
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安田均 @yasudahitoshi2

400パラグラフが重いのはT&Tのソロ見たらわかる。ほとんどが100~200ちょっと。シティアドベンチャーとしてぜひ遊んでほしい今度出る「恐怖の街」でも250弱だ。で、23もの冒険。「盗賊都市」がこの形式で途中まで楽しいのだが、400必要だと後半ザンバー・ボーンでイマイチとなる。

2018-06-10 18:13:28
かあかばあど@(12/30(日)東ポ42b)「GTR」 @kakhabad

前RT 『盗賊都市』の構成上の問題は、シティアドベンチャー部分の比率が大きすぎ&面白すぎだったせいで、終盤のザンバーボーン部分が蛇足っぽくなってしまったこともあると思います。

2018-06-10 19:08:50
django(中村俊也/RPGシティブックIII発売中!) @django88628676

@kakhabad 直接に対峙するわけではないアズール卿のほうが印象に残りやすいって一点からも、シティアドベンチャー部の豊かさに偏っていることがわかりますよね。ザンバー・ボーンのことを「君」に依頼したのも別の町の市長さんなので、彼とブラックサンドの魅力は関連付けが弱いという

2018-06-10 19:15:33
かあかばあど@(12/30(日)東ポ42b)「GTR」 @kakhabad

@django88628676 あの馬車のシーンで暴君としての印象を植え付け、道中の悪徳衛兵どもの上に君臨することや、橋の欄干に串刺しになった頭蓋骨や市場での晒し台によって統治者としての姿を描写し、さらに蓮の花大好きで一個人としての横顔まで見せるとか、周辺情報だけでその人物を見せる技法がすごすぎるんですよね。

2018-06-10 19:31:10
django(中村俊也/RPGシティブックIII発売中!) @django88628676

@kakhabad リビングストン作の描写の巧みさを活かす方向性は、後続作でより確かなものになっていきますよね。代わりに敵の出現数や数値配分が厳しくなって、難易度的にヒイヒイいわされることにもなっていましたがw

2018-06-10 19:36:51
かあかばあど@(12/30(日)東ポ42b)「GTR」 @kakhabad

@django88628676 『盗賊都市』には、回避する方法や救済処置が一切存在せず、クリアするためには絶対に戦わなくてはならないならないムーンドッグ(技術点11)が登場するので、この時点で既に戦闘の高難易度化の萌芽が見て取れますね。後続作品よりはだいぶマシですが、それでも過去作と比べると戦闘難易度が高い。

2018-06-10 19:43:31
django(中村俊也/RPGシティブックIII発売中!) @django88628676

@kakhabad 確かに! ムーンドッグは「この技術点…えっ!?」の端緒かもしれません。読み物としてもゲームとしても、両面で面白ければ、というゲームブック創作の難しさを表している現象な気がしますです

2018-06-10 19:49:38
かあかばあど@(12/30(日)東ポ42b)「GTR」 @kakhabad

@django88628676 ムーンドッグはプロローグの物々しい宿屋の描写(扉に6つも鍵をかけたり23人もの死者を出したり)もあって、中ボスとしてかなり風格を感じられるんですが、それ故にラスボスの護衛がただのスケルトン3体(割と弱い)で落差が大きいというか何というか。

2018-06-10 20:02:35
django(中村俊也/RPGシティブックIII発売中!) @django88628676

@kakhabad 「悪魔の三人」の居場所は質も量も重厚で、それに比べるとどうにも手薄なんですよね。ザンバーボーンは特定アイテムでないと倒せないあたり、とても強力な存在なんでしょうが、この種の「それさえあれば」という弱点持ちは「あっけない最期」って印象にもなりがちですね

2018-06-10 20:11:12
かあかばあど@(12/30(日)東ポ42b)「GTR」 @kakhabad

@django88628676 ザゴールやバルサスも、サイクロプスの宝石や日光みたいな明確な弱点というのはあるんですが、ガチ戦闘でも倒せるけど超強いというのがあるからこそ輝くのであって、それしか倒す方法がないとなると「あっけない最期」みたいに感じやすいのかも(運だめし1発ぶりというのもそれを助長している)

2018-06-10 20:18:13
かあかばあど@(12/30(日)東ポ42b)「GTR」 @kakhabad

@django88628676 例の3つのアイテムは、火吹山の頃から伝統の「クリアに必要なフラグアイテムを集めさせる」ギミックなんですが、それがラスボスとの戦闘とはうまくかみ合わなかった(むしろラストまでいかに運点を温存するかが重要)という印象です。

2018-06-10 20:23:02
かあかばあど@(12/30(日)東ポ42b)「GTR」 @kakhabad

@django88628676 ラストの舞台となる塔の質と量については、具体的に全部で何パラグラフあって、テキスト量的に全体の比率の何割くらいを占めているのか、いつかちゃんと分析してみたい気もします。

2018-06-10 20:26:39

こちらのパラグラフ数の分析は後編にてやります。

かあかばあど@(12/30(日)東ポ42b)「GTR」 @kakhabad

あと都市を脱出する直前に登場する悪徳衛兵コンビのインパクトが抜群&クリアルート上で絶対に戦わなくてはならない強敵としてムーンドッグがいるせいで、ザンバーボーンさんのインパクトが弱まってしまったというのもあるかも。

2018-06-10 19:16:31
かあかばあど@(12/30(日)東ポ42b)「GTR」 @kakhabad

@django88628676 さらに『タイタン』で謎めいた過去まで追加され、おまけに『モンスター事典』で蛇女王の保護者という設定まで明かされるとか、どんだけ優遇されてんのあの人って感じです。その上でザンバーボーンさんがあの冷遇っぷりでさらに倍率ドンってもんですからね……

2018-06-10 19:34:36
django(中村俊也/RPGシティブックIII発売中!) @django88628676

@kakhabad 旧版AFFのプレイでブラックサンドを出すと、大抵のプレイヤーが「アズール卿に会えるかな?」って言い出すくらい、魅力的に描かれましたからね。ザンバーボーンさんは名前も忘れられてるくらいで…w

2018-06-10 19:39:00
かあかばあど@(12/30(日)東ポ42b)「GTR」 @kakhabad

@django88628676 ちょっと前のTLにて『盗賊都市』表紙の死神骸骨とか誰だよみたいな呟きが流れてきて(その人、ラスボスのザンバーボーンさんなんすよ……)みたいな気分になりました。

2018-06-10 19:50:50
django(中村俊也/RPGシティブックIII発売中!) @django88628676

@kakhabad あれ…「ブラックサンドにいらっしゃーい」ってやってる、名前ありモブみたいに見えるんですよね…

2018-06-10 19:53:32
かあかばあど@(12/30(日)東ポ42b)「GTR」 @kakhabad

@django88628676 確かにイラストの配置位置的に門番っぽく見えるというのはあるかも。自分も「この人スピリットストーカーの方なんじゃ?」と疑っていた時期もあったんですが、首周りの飾りのデザインが本編イラストと一致してるのを見て、やっと確信を持てたというのがありますし。

2018-06-10 20:08:08
かあかばあど@(12/30(日)東ポ42b)「GTR」 @kakhabad

まぁザンバーボーンさんに関しては、ラスボスなのに運だめし1発で行動不能になるとか、台詞が全然ないのでザゴールやバルサスよりも印象薄いとか、この両者のように道中でラスボスを印象付けるイベントがないとか、色々と問題点ありまくりというのもあるんですが。

2018-06-10 19:19:39
かあかばあど@(12/30(日)東ポ42b)「GTR」 @kakhabad

ラスボスの背景情報について色々と補完してくれる『タイタン』ですら、1行しか言及してもらえないという不遇っぷりよ。しかも『タイタン』でアズール卿のかっこいい背景情報が追加されまくったというのが不遇さをさらに引き立てておられる。

2018-06-10 19:24:10

『タイタン』におけるザンバーボーンについて訂正#

この『タイタン』でも一行しか言及してもらえなかったという記述なんですが、後で『タイタン(新旧両方)』を確認してみたら、どこにもそんな記述がなかったため、「『タイタン』からも無視された」に訂正いたします(ますますかわいそう)。

かあかばあど@(12/30(日)東ポ42b)「GTR」 @kakhabad

何気にムーンドッグは全部で6匹いるのに本編では2匹しか倒していないとか、結構使えそうなネタの気がする。『七匹の大蛇』よりもジャック・ロンドンの犬小説か『銀牙 -流れ星 銀-』や『白い戦士ヤマト』みたいな路線になりそうだが。

2018-06-10 20:31:42
かあかばあど@(12/30(日)東ポ42b)「GTR」 @kakhabad

主人であるザンバーボーンを失い、群れのリーダーとサブリーダーを倒されたことでバラバラになった4匹のムーンドッグが、放浪の末に新たな仲間や主人と出会い、あるいは殺戮への渇望に支配されるまま破滅していく姿を描いた『ベルカ、吠えないのか?』風の群像劇とかどうか?

2018-06-10 20:47:33
かあかばあど@(12/30(日)東ポ42b)「GTR」 @kakhabad

氷指山脈にて老猟師とその孫に仕える猟犬となって、彼らの家族を奪った雪男と死闘を繰り広げたりする。

2018-06-10 20:50:54