【お玉さんの読書マラソン】『真説 芦辺拓 対 二階堂黎人』第2部
『金田一耕助、パノラマ島へ行く』→贋作小説家・芦辺拓。他の作家の追随を許さない幾つもの贋作短編のその中で、最高峰にあたるのがこの作品集に収録されている「明智小五郎、獄門島へ行く」と思っているよ。(次点は「田所警部に花束を」かしら?)異常なまでの作り込みに震えようぜ!
2020-03-11 01:13:50『殺人喜劇のモダン・シティ』→「犯人あてミステリ & 少女探偵活躍譚 & ドタバタ大阪大衆小説 & バディエンタテインメント」。それらの要素が高いレベルで成立しているのがこの長編作品。殺人喜劇たら「13人」も良いんだけど、詰め込み過ぎてもなお風通しが良いのは「モダン・シティ」のほうだよね。
2020-03-11 01:14:41『新・二都物語』→デビューして四半世紀した後に辿り着いた芦辺拓の新境地。物語作家としてアクセル全開で突っ走っているのが好感度高い。時代の鬱屈、夢や浪漫、運命に翻弄される人々、世論に抵抗する力強さ、使命感、唐突に訪れる死、衒学要素、、、作者が信じる面白いことが容赦なく詰まった一本だ
2020-03-11 01:14:58『名探偵・森江春策』→『裁判員裁判』と悩んだけど森江春策シリーズの短編集からはこの一冊を選んでみた。読み終わった後の余韻という点でもシリーズ中随一(!)だし、一本毎の本格ミステリのレベルもなかなかに高い。可愛いヒロインもいるし、可愛いおじさん(滝警部)もいるんだもんね
2020-03-11 01:15:19『ネオ少年探偵 妖奇城の秘密』→Q「芦辺拓の本格って意外な犯人モノって無いよね?」 A「あります!」 ……ワイら擦れた本格ファンにとってはあまり意外じゃないし、ツッコミどころがあり過ぎるけど、「意外な犯人モノ」としてキチンと成立してるのが本作なのよ。 ワクドキからの急転直下がみどころ
2020-03-11 01:16:47『少年少女のためのミステリー超入門』→作品セレクトに関してはあまり共感できないところが個人的にあるけど、データを繋ぎ合わせて一本の物語を組み上げていく製造過程、芦辺拓という作家のそれを伺い知るのに最適な一冊なの。ミステリ論 & ミステリ紹介本なはずなのに、ここにはキチンと物語がある
2020-03-11 01:18:01『不思議の国のアリバイ』→「20世紀の芦辺拓」と「21世紀の芦辺拓」を結びつける一作だ。初読時には気軽に読める一冊でもあるし、訓練されたアシベスト(アスベストみたいだけどアスベストではない!)に至ったとき全く違う風景が見えてくる一冊でもある。 というわけで、次回から解体していくゾ♫
2020-03-11 01:18:30