小説「ビブリアファイト部」のデマをSF作家が流しているのではと思っている人に向けて実際には何が書かれているか読んだ人専用ただの資料

ビブリアファイト部に対するデマをSF作家が流しているのではないかと思っている人に対して、小説に実際何が書かれていたのか読んだ人に対してただ資料を提供しているだけです。勝敗の結果などというネタバレを極力排除はしていますが、読んだ人だけ見てください。 最後のツイートで誰かを批判する意図はないただの資料であると書いたので、ただの資料です。
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山本弘
作者は「よりゲーム性を高め、よりスピーディに、より過剰に不作法になった」「全く新しい競技」を創造したつもりだった

いちのせやよい @iciinoseyayoi

『作者は「よりゲーム性を高め、よりスピーディに、より過剰に不作法になった」「全く新しい競技」を創造したつもりだった』と批判しています。本当でしょうか? 作者は確かに「ビブリアファイト」を創造しています。しかし「よりゲーム性を高め、よりスピーディに」などと言っているのは登場人物です

2018-08-10 10:43:12

ビブリア古書堂の事件手帳スピンオフ こぐちさんと僕のビブリアファイト部活動日誌

P302
あとがき
この作品はフィクションです。実在の場所などを参考にし、実在の図書資料について言及していますが、作中に登場する団体や施設などは作者(峰守)の創作したものであり、また、作中で登場人物達が語る意見等についても、あくまで作者がストーリーに合わせて考案したものです。この見解や読み方が正しいと主張するものでは全くありませんので、ご理解下さい。

いちのせやよい @iciinoseyayoi

あとがきにも書かれていますね。P302にフィクションであること、登場人物の語ることについて正しいと主張することはまったくないこと。もしフィクションと言いながらも、ツイッターやブログなどで「ビブリオバトルよりビブリアファイトの方が、」という発言があったのなら誰か教えて下さい。

2018-08-10 10:44:06
いちのせやよい @iciinoseyayoi

世の中には「こんなビブリオバトルは間違いだ、僕の小説を参考にしろ」「だってビブリオバトルオブザイヤー受賞作だよ」「委員会にもチェックしてもらってる」「主人公たちはルール違反をしてない」と言って自分の小説を持ち出して自分の正しさを主張する人がいるかもしれませんからね。

2018-08-10 10:45:25
いちのせやよい @iciinoseyayoi

では、「よりゲーム性を高め、よりスピーディに、より過剰に不作法になった」「全く新しい競技」と言ったのは誰でしょう。もちろん読んだ方ならご存知でしょうが、主人公達と対峙している生徒会長ですね。その生徒会長が言ったからといって、作者の考えとなるのでしょうか。

2018-08-10 10:45:47

山本弘
ビブリオバトルは僕が作ったものではなく、実在する競技です。それに対し、この小説に出てくるビブリアファイトは架空の競技。
 何が違うのでしょうか? 作中では生徒会長がこのように説明します。

「それは『ビブリオバトル』でしょう? ビブリアファイトは、そのビブリオバトルをベースに私が考案した、全く新しい競技です。よりゲーム性を高め、よりスピーディに、より過剰に不作法になった読書振興ゲーム!(後略)」

たいした自信ですね。じゃあ、ビブリアファイトはビブリオバトルに比べて、どのように「全く新し」くて、どのように「ゲーム性を高め」「よりスピーディに」「より過剰に不作法に」なっているのか、具体的に見てみましょう。

いちのせやよい @iciinoseyayoi

ビブリオバトルとビブリアファイトを比べ具体的に見る前に、その台詞を言った生徒会長について知る必要があります。生徒会長について知るためには、「後略」とされている以降の会話を知る必要があります。なぜ肝心要のそこを「後略」としたのかP38を読んでみましょう。

2018-08-10 10:46:19

ビブリア古書堂の事件手帳スピンオフ こぐちさんと僕のビブリアファイト部活動日誌

P38
「それは『ビブリオバトル』でしょう? ビブリアファイトは、そのビブリオバトルをベースに私が考案した、全く新しい競技です。よりゲーム性を高め、よりスピーディに、より過剰に不作法になった読書振興ゲーム! ビブリオバトルでも良かったのですが、新しい事業やイベントを始めたという話は推薦入試で受けがいいので――ではなく、やるなら楽しい方がいいかなと」
「会長、今本音がチラリと」
「何のことかしら前河君。ともかく、ビブリアファイトはどうかしらと申し上げているのです。一度実演してもらいたかったのですが、やるからには本気でやっていただかないと意味がない。こんな機会は逃せません。というわけで」
流暢かつ有無を言わせぬ勢いでそこまで語ると、会長は自分のデスクのパソコンを操作し、プリンターから「企画書(仮)」と題された紙を出力した。

いちのせやよい @iciinoseyayoi

ビブリアファイトは推薦入試で新しい事業を始めたほうが受けがいいからと生徒会長が考案し、一度実演してもらいたかった企画(仮)という程度のものであることはきちんと明記されています。というか、小説の一番最初のページですでに生徒会長が「お試し版」とまで説明しています。

2018-08-10 10:46:54

ビブリア古書堂の事件手帳スピンオフ こぐちさんと僕のビブリアファイト部活動日誌

P12
今回はお試し版なので、判定する皆さんも、発表する方々も、あまり気負わないで下さいね

P79
なお、ビブリアファイトの形態はまだ模索中ですので、

P82
ビブリアファイトのテストプレイに付き合わされて

P96
会長はA4サイズの紙を取り出してテーブルの上に置いた。「ビブリアファイト規約(改)」と題されたそれを僕らに示しながら、会長が口を開く。
「前回の試行を踏まえて、ルールに手を加えてみました。

P98
「私、自分で考案した企画で読書振興を図ったという実績がほしいのです。オリジナリティがあった方が推薦入試の武器として強いかと」

いちのせやよい @iciinoseyayoi

100ページで読むのをやめたとしても、ビブリアファイトのルールが全然固まっていないことがこれでもかと小説内で語られていることが分かります。生徒会長の語るビブリアファイトのすばらしさに「基本的なルールすらまだ決まってないのか」と読者がつっこむ事を想定して書かれていることがわかります

2018-08-10 10:47:53
いちのせやよい @iciinoseyayoi

更に言うと、生徒会長のビブリアファイトの提案にこぐちさん反対なんです。やる気ないんです。そもそもビブリアファイト自体がおかしいと言ってるんです。作者は生徒会長の創ったビブリアファイトを「よりゲーム性を高め、よりスピーディに」云々と思っていると言えるのでしょうか?

2018-08-10 10:48:33

ビブリア古書堂の事件手帳スピンオフ こぐちさんと僕のビブリアファイト部活動日誌

P41
「む、無理です! 絶対……! そもそも、本を比べて勝ち負けをつけること自体がおかしいですし、わたし、すぐに緊張してしまいますし、、人見知りだし――人前でプレゼンなんか絶対にできません!」

いちのせやよい @iciinoseyayoi

生徒会長とビブリアファイトの適当さ加減がわかりやすく描かれている一方、主人公達はビブリアファイトに対して最初はこう思っているのです。では最終的にどう考えるようになるのでしょうか。P277から3ページほどの会話を読んでみて下さい。

2018-08-10 10:49:10
いちのせやよい @iciinoseyayoi

さすがに最終話のこの会話はネタバレになるのでここには書けませんが。

2018-08-10 10:49:27
いちのせやよい @iciinoseyayoi

生徒会長の創造したビブリアファイトについて主人公達はこう言っているのです。このプロットは『作者は「よりゲーム性を高め、よりスピーディに、より過剰に不作法になった」「全く新しい競技」を創造したつもりだった』という事になるのでしょうか? ぜひ小説本文をお確かめ下さい。

2018-08-10 10:49:55
いちのせやよい @iciinoseyayoi

もちろん作者が本当はビブリアファイトをどう思っているのかということは分かりませんが、最終話でこういう会話を持ってくる構成の小説を書いた作者は「よりゲーム性を高めよりスピーディにより過剰に不作法になった新しい競技」を創造したつもりだったんだと考えるのは無理があるのではないでしょうか

2018-08-10 10:51:08

3、それ、完全にビブリオバトル なのかどうか

山本弘
さて、対戦者が同じ一冊の本をプレゼンするのは第一話だけです。第二話以降、急にルールが変わり、対戦者は別々の本をプレゼンしていいことになります。
 ちなみにプレゼンにかける持ち時間は「五分ずつ」と説明されています。ビブリオバトルと同じです。当然、所要時間も大差ないでしょう。これが「よりスピーディに」なったと言えるんでしょうか?
 さらに第四話では、それまでは一対一だったのが、複数の出場者による集団戦になります。
 おまけに、こぐちさんが体調を崩したために原稿が書けなくなり、やむなく響平は原稿に頼らずアドリブでル=グウィンの『影との戦い ゲド戦記Ⅰ』(岩波書店)を紹介することなります。

それもう完全にビブリオバトルですから!(笑)

つまり、作者は「よりゲーム性を高め、よりスピーディに、より過剰に不作法になった」「全く新しい競技」を創造したつもりだったんだけど、ルールを変えてゆくうちに、最終的にビブリオバトルと同じものになっちゃったという、実におかしな小説なんです。僕がまだ、と学会やってたら、トンデモ本として紹介したいぐらいです(笑)。根本的に話の構造がおかしい。

いちのせやよい @iciinoseyayoi

「それもう完全にビブリオバトルですから!(笑)」というのも嘘です。ビブリアファイトがプレゼンの能力を競い勝ち負けを決めるのに対し、ビブリオバトルはプレゼン能力ではなく読みたくなった本に投票しチャンプ「本」を決める競技です。自分で何度も言ってましたよね?

2018-08-10 10:51:44
いちのせやよい @iciinoseyayoi

投票権をもつ判定員に対するルールも大きく違います。質問に対するルールも大きく違います。これを「完全にビブリオバトル」と言っていいのでしょうか? そう言って煽りたいがために根本的な話の構造を捏造してはいらっしゃいませんか?

2018-08-10 10:52:06
いちのせやよい @iciinoseyayoi

最終的にビブリオバトルと同じものになりませんよね。なぜ全五話なのに第四話を最終的なものとしてるのでしょうか。第五話でビブリアファイトをした後に、ビブリアファイトに対する気持ちが主人公達の考えが最後に描かれていますよね。P277以降の台詞はビブリアファイトだったからこその台詞ですよ

2018-08-10 10:53:00

山本弘
結局、読んでいてどうしても分からないのは、「なぜ最初からビブリオバトルにしなかったの?」ということです。ビブリアファイトじゃなくビブリオバトルにしていても、プロット的に問題ないはずなのに。

いちのせやよい @iciinoseyayoi

ビブリアファイトじゃなくビブリオバトルにしていたら大問題です。ビブリオバトルにしていたら当然P277以降に書かれている台詞はビブリアファイトではなくビブリオバトルに対する主人公達が抱いた気持ちという事になりますが大丈夫ですか。実在するビブリオバトルに対して、こんな勝手なこと言って

2018-08-10 10:54:04
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