NHKスペシャル「ノモンハン 責任なき戦い」を見た人たちの感想と、私的なノモンハンについての雑感ツイートまとめ。 追加あり。
東京医科大の試験不正も、その後の報道によると、女子に対して減点していたというより、男子に対して加点していた。「医師不足」「医療予算の削減」というよく言われる客観的な問題を、その場しのぎで解決するとすれば、男性医師の長時間労働に頼るしかない。
2018-08-16 06:35:29狭い合理性を好む人の問題は、東京医科大のまとめも参照。
ノモンハンに話を戻すと、ソ連・モンゴル軍の勝因も、「改善のスピード」にあった。ジューコフは第二次大戦後に長い回想録を執筆したが、その中でノモンハン事件の総括をしていて、ソ連・モンゴル軍は兵も指揮官も訓練不足で、戦車もすぐ発火するありさまで初期は劣勢だったものの、
2018-08-16 07:10:47戦闘過程で改善されて日本軍を破った、としている。 ソ連も人命を軽視する全体主義国家なのだが、こういう点では日本軍より上手のようだ。
2018-08-16 07:13:07ノモンハンを「負けていない」というのは、太平洋戦争で初期に日本軍が英米を圧倒していたことだけを捕まえて、「勝ち目があった」というようなもので、ソ連との戦争も長く続けば続くほど、言い逃れできないほど死体の山が積み重なっただろう。
2018-08-16 07:13:43余談
旧ソ連とモンゴル以外の外国人研究者によるノモンハン本って、クックスくらいしか知らないんだけど、第三国によるノモンハン研究が気になる。
2018-08-12 15:20:48アルヴィン・D・クックス「ノモンハン」は、「ノモンハン事件とは何か」というときに必ずと言っていいほど参考文献にあげられる有名な本。(上下巻、文庫で4冊にもなる大著で、私はまだ未読・・・。)日本でも旧ソ連でもない、アメリカの歴史家が書いた研究書、という点でも貴重。
2018-08-16 08:04:40関連
今夜のNHKスペシャルは、太平洋戦争におけるフィリピン・ルソン島。あまり意味のない降伏引き延ばしで、多くの犠牲者が出てしまった戦場だ。前にフィリピン戦についてまとめたこともあるので、時間のある方は参考にどうぞ。 togetter.com/li/930486
2018-08-11 20:27:10追加
たとえばソ連軍の小型戦車に対し、日本兵は火炎瓶を投げつけて応戦した。まるで過激派活動家のような原始的戦法で、正規軍同士の戦いに思えないが、それでも当たり所がよければ、ガソリン燃料に引火して戦車を撃退できた。
2018-08-16 10:47:21しかしソ連側は、ガソリンエンジンをディーゼルエンジンに変更した中型戦車を投入し、航空機には発火防止装置を備えさせ、8月にソ連・モンゴル軍の一斉攻撃が始まった時には、一方的な戦いになった。
2018-08-16 10:47:40それでもフイ高地の井置中佐は、猛攻をギリギリまで耐えしのぎ、ジューコフはのちに「見事」と称賛している。しかし井置中佐は、番組内のとおり、その後は無断撤退の責任を問い詰められて自決した。
2018-08-16 10:48:02ジューコフの、日本軍に対する総評は有名である。「下士官兵は頑強で勇敢」であるが、「高級将校は無能である」(半藤一利「ノモンハンの夏」文春文庫454ページ。ノモンハン本で一般的に読まれているのは、おそらくこれなのでここから引いた。)
2018-08-16 10:48:13追加
Nスペ「ノモンハン」では、最後に辻政信の息子が、「(当時)少佐ですよ。上官が何人もいるでしょう。何をやっていたのかと」と辻政信の責任論を否定していた。父親の不名誉を信じたくない息子らしい擁護といえるが、じゃっかん真実を突いている。
2018-08-17 21:59:58いくら勇壮で歯切れがよくても、一少佐のいうことにやすやすと振り回される軍隊というのは、組織としてすでに破綻している。そして関係者証言は、それを総括していなかった。
2018-08-17 22:01:05