[R-18]魔女シリーズ11~身長2mの髭面ショタが美女の逆アナル責めに完堕ちする話・下巻

燈の魔女ヴェヴェことヴェルヴェルーチと尚武のロックこと紫電改のロックの物語 ほかのお話は以下 魔女シリーズ一覧 続きを読む
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帽子男 @alkali_acid

「そっか。じゃあ、あの紫電?とかいうからくりを操る技と、あんたの武芸をとどめておいてあげる」 「ぬん!まことでござるか?」 「でもいいの?それって神仙の知でしょ。敵である魔女の文庫に入れちゃって」 「拙者も、魔女の森の豪のものの戦いの技を学んだのだから、おあいこでござろう!」

2018-08-23 21:34:40
帽子男 @alkali_acid

「いいかげんなの」 「いいかげんではないでござる!」 二人は背中合わせになって苔のじゅうたんの上に座り、それぞれ橙の結晶を持つ。巨漢は額に押し当てて何やらぶつぶつと独りごち、美女はくすりと笑ってから、また手元の輝石を覗き込んで調べものをする。

2018-08-23 21:37:16
帽子男 @alkali_acid

鳥の声が遠くでする。 木漏れ日のさす文庫にをゆったり時が流れていた。 やがて、ヴェヴェが結晶を取り落とし、低くうめいた。ロックがぎょっとして首を後ろに向ける。 「どうしたでござる?」 「ちょっと…」 「先日、雷に打たれた傷がまだ癒えぬでござるか?すぐご老体を」

2018-08-23 21:38:58
帽子男 @alkali_acid

「ちがうから」 「ぬぬ?では…どのような」 「あのね…あたし」 「ぬん」 「あんたの、赤ちゃんができたみたい」

2018-08-23 21:39:34
帽子男 @alkali_acid

◆◆◆◆ 翁は診察を終え、かぶりを振った。 「魔女や神仙の体には詳しくないが…まさかたった一度の交わりで…しかもこんな速さで育つとは」 「…子除けの術や薬はちゃんとかけてたんだけど。お腹に種防ぎの塩酸漿(ほおずき)の膜も入れてあったし」 美女は蔦の髪をいじりながら答えた。

2018-08-23 21:42:04
帽子男 @alkali_acid

喫菜の年寄りはあぐらを掻いた。 「いかにする姫さん。尚武はいわば神仙の一種。それと魔女の子となると聞いた試しがない。わしら喫菜の子下しの薬でよければ煎じ上げるが…聞くかどうかは」 「うん…今はお母様をとりもどすのが先決だし…でも…」 ヴェヴェがうつむき紫に変じた鬢の一房をなぜる。

2018-08-23 21:44:38
帽子男 @alkali_acid

「変なんだけど…う、産んでもいいかなって」 「何と…」 「ほ、ほら、あのでかぶつは、神仙が育ちを速めて大きくなったんでしょ。多分そのせいで、この胤もどんどん大きくなってるんだったら…外に出て来るまでそうかからない…だから…」 「姫さんが産みたいと思うなら、それでよい」

2018-08-23 21:47:05
帽子男 @alkali_acid

翁はうなずいた。 「わしら喫菜のうちにいる、助産に長けた媼どもを招こう。忙しい連中だが、何、姫さんのお産となれば喜んで駆けつけて来る」 「ありがと…それと、えっと…あいつには何て言ったらいいかな」 「さて…それは…」

2018-08-23 21:48:47
帽子男 @alkali_acid

主従は顔を見合わせた。 ◆◆◆◆ 「ぬん!ぬんぬん!ぬんぬん!!」 森の広場で、神仙のつわもの、尚武のロックは、木剣でひたすら素振りを繰り返していた。すでに千回は超えているだろうか。 「よくやる」 「ほんと」 獣人の雌二匹が、休みをとりに立ち寄り、見物していた。

2018-08-23 21:50:50
帽子男 @alkali_acid

「あの紫電とかいうあんたの甲冑、動くようになりそうなんだって?」 毛むくじゃらの女の片方、ミカンが呼びかける。 「ぬん!喫菜のみなは!呑み込みが!よいでござる!もとから!神仙の!武具を!調べて!いた!から!かも!」 相棒のナハルが尋ねる。 「直っても出ていくつもりはなさそうだな」

2018-08-23 21:52:44
帽子男 @alkali_acid

巨漢は鍛錬の手を止めた。 「ぬん…拙者は、今は…ヴェヴェ殿のおそばにいることが…たいせつでござる」 「それは、神仙の手先としての考え?」 「ぬん…分からぬでござる。ただ、そうすべきよう思うだけでござる」

2018-08-23 21:54:10
帽子男 @alkali_acid

ナハルは尻尾を振り、耳を伏せた。 「男は、そうやって魔女に溺れる」 「…ほんと。どうしようもないね」 「ぬん?」 長い鼻面を持つ雌達の溜息に、尚武はけげんそうに首をかしげた。

2018-08-23 21:56:32
帽子男 @alkali_acid

「あたしが何?」 土と石の巨人に抱かれた魔女があらわれる。 「ちい魔女。ほんとにこの子でいいの?」 「いちおう、森の姫の婿だぞ」 獣人がそろって問うと、うら若い主君は頬を染める。 「しょうがないでしょ。もう、できちゃったんだから。赤ちゃん」

2018-08-23 21:58:59
帽子男 @alkali_acid

「え!?」 「うそ。子除けは?」 「したけどだめだったの!」 ロックはしばらく全員の顔を順繰りに見てから、何を話しているか教えて欲しそうに上目遣いをする。 ヴェヴェは形のよい眉をひくつかせた。

2018-08-23 22:01:05
帽子男 @alkali_acid

「あんたと、あたしが、勝負で…床の技を競ったら…しくじって…子供ができたの…あたしのお腹に」 「お腹に?」 「そう。このお腹が大きくなって、小さな人を産み落とすの」 「腹から人を?小さな?」 「それが大きくなって、あたしやあんたみたいになる」 「…魔女の術でござるか」 「…まあそう」

2018-08-23 22:02:38
帽子男 @alkali_acid

ますらおはしげしげとおとめのへそのあたりを見つめてから、急に破顔した。 「なんだか嬉しいでござるな」 「なんでよ」 「ヴェヴェ殿の術を拙者が助太刀できたような」 「ばか!それどころじゃないの!生まれてくる子はあんたの血を…あんたの子供なの」 「どういうことでござる?」

2018-08-23 22:04:57
帽子男 @alkali_acid

さすがにミカンとナハルはあっけにとられた。 「こいつ。本当に変だな」 「ぬけてる」 魔女は早口にしゃべる。 「あのね。雄と雌が二匹して命を作るってことは、それぞれの徴(しるし)を継いだ子が産まれるってことで」 「ぬん」 「だから、あんたは父親で」 「拙者が父親」 「分かってきた?」

2018-08-23 22:07:25
帽子男 @alkali_acid

巨漢はますます笑みを広げる。 「すごくうれしいでござる」 「…分かってないな…」 「分からぬが、すごくうれしいでござる」 「…あっそ…ほんと…もう…あたしが悪いかも…抱っこ」 ヴェヴェは石と土の巨人から身を乗り出して、ロックの腕に飛び込む。

2018-08-23 22:09:56
帽子男 @alkali_acid

「しばらく。あたしがつらくて歩けないときは、あんたがこうやって運びなさい。いい?」 「承知でござる」 「子供のことは、あとできっちり教えるから」 「承知でござる」 「まったくもう」

2018-08-23 22:10:59
帽子男 @alkali_acid

兵士と姫が立ち去ると、獣人達はぐったり地面に寝そべった。 「ちい魔女だって詳しい訳じゃないくせに」 「まあ喫菜どもが何とかするさ」 ミカンがあくびをするのを、ナハルは首の後ろを掻いてやってからふと空を仰ぐ。 「なんだか…しかし…妙だな」

2018-08-23 22:13:36
帽子男 @alkali_acid

◆◆◆◆ 天の高み、仙境の集会所ではきらめく影がいつになく忙しく意見をたたかわせていた。 “まだゆらぎはあるが、魔女の反応が二つに増えた” “つまり…” “子を宿したのだ。尚武と絆を結び” “最初の囮にかかるとは…僥倖だ” “いや、しくじればもう次はなかった”

2018-08-23 22:16:51
帽子男 @alkali_acid

“例の樹精の異常個体が起こした天変地異で、我々は地上へのつながりをほぼ失った。もはや丹薬を作るのもままならぬ。あそこまで準備を整えて第二、第三の尚武を送り込むゆとりはなかったと言ってよい” “際(きわ)の際でうまくいったのだ” “いそぎ捕えよう” “機(き)を見ねば”

2018-08-23 22:19:22
帽子男 @alkali_acid

神仙達は集会所の中央にしつらえた盤に次々図を描き、光点を並べて議する。 “地上の軍勢も糧秣も武具も搬路も失った。労役人種は怯えて頼りにならぬ。残る虹の浮橋と沿岸の水軍だが海霊の駆除に要る” “北の亀裂帯と大厳洞の探索も重要…例の血を吸う狄蝙や亡者…這いまわる盲の蛆” “あちらは後回しだ”

2018-08-23 22:24:12
帽子男 @alkali_acid

“魔女の森は、火妖と樹精の異常個体を排し、風魔の群も弱めた…だがまだ魔女そのものが残っている…さまざまな術がまだ働いている…海霊の駆除と魔女の島の探索に全力を振り向けねばならぬと考えれば、最も小さな傷で最も大きな果を得ねばならぬ” “いかにすべきか”

2018-08-23 22:27:39
帽子男 @alkali_acid

“尚武を用いよう。あれは役に立つ” “魔女の力が最も弱まる機を狙って” “しかり” “しかり…”

2018-08-23 22:29:20
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