[R-18]魔女シリーズ終~転生したら全知全能の神仙ショタだったので魔女を家畜にハーレムでやりたい放題する話・後編

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帽子男 @alkali_acid

赤、青、黄、白の光がめちゃくちゃにもみ合うのを、守役の獣人はふっと呆れ笑いをして眺めてから、またあさっての方を見る。 「…ムンリト…お前は…やはり、ひとりか…」

2018-08-28 03:33:15
帽子男 @alkali_acid

◆◆◆◆ 北の亀裂帯に近い、枯れ木ばかりが並ぶ死の森を、常人の少年が駆けていた。何かに追われて。 「たすけて…だれか…たすけ…」 皮膜の翼を持つ化生、狄蝙が獲物に襲い掛かる。 「ひっ」 つまづき、転がった男児は、逃れられぬと悟って頭を抱え縮こまった。

2018-08-28 03:36:35
帽子男 @alkali_acid

だが恐れていた牙の祝福は訪れなかった。 吸血の種族ははばたき、ためらうように滞空している。 「去れ」 厳かな男の声が告げる。すると狄蝙は鼻面に一撃でももらったように飛び去って行った。

2018-08-28 03:38:21
帽子男 @alkali_acid

「坊やだいじょうぶかしら」 優しい女の声が尋ねる。少年は薄目を開いて、絶世の美貌がうっすら闇に輝いて、目の前にあるのを認めると、ますます青ざめた。 「ま、魔女!!魔女!!たすけて!ゆるして!」 「あ、魔女はだめ…失礼」 気配が遠ざかっていく。

2018-08-28 03:40:08
帽子男 @alkali_acid

「あのう。お怪我はありませんか」 今度は同い年ぐらいの、声変わり前の喉が尋ねる。襲われていた少年はびくっとなってからおずおずと頭を上げる。 「…あ、あんた…え?魔女は?吸血鬼は?」 「どこかへ行ってしまったと思います」 「…あ、あんたはどこから」 「実は道に迷ってしまって」

2018-08-28 03:42:02
帽子男 @alkali_acid

少年はうさんくさげに新参の少年を見上げる。 「ほんとに?」 「はい」 「…だけど…このあたりには…何も…」 「実は、地底の世界へ通じる孔というのを探してるんですけど」 「はああ!?」 「冗談です」 「…だよな…」

2018-08-28 03:43:13
帽子男 @alkali_acid

常人の子はようやく立ち上がる。 「とにかくここは危なねえや。あんた、勝手がわかんねえなら、おいらと一緒に来なよ」 「このあたりには詳しい感じですか」 「…うん…ちょっとは」 「それはよかったです」

2018-08-28 03:44:30
帽子男 @alkali_acid

よそものの少年はほほえんだ。 「僕の名はムンリトと言います。どうぞよろしく」 それは男なら種族が異なるものでさえ、胸をときめかさずにはいられない笑みだった。 「ふーん。ま、よろしくな」 「あら?」

2018-08-28 03:46:06
帽子男 @alkali_acid

しばらくして地底の世界は災の魔女の到来を戦慄とともに知ることになる。 だがそれはまた別の物語。

2018-08-28 03:46:50
まとめ 魔女シリーズ一覧 魔女と妖怪変化の恋物語。スケベなやつです。 4121 pv 31
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