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【書き起こし】「中央省庁などで雇用の水増しが続々明らかに?障害者雇用の現状と課題」永野仁美×長谷川珠子×西村正樹×荻上チキ▼8月23日放送分(TBSラジオ「荻上チキ・Session-22」22時~)#ss954

官公庁や地方自治体における障害者雇用水増し。問題の本質とは何か。
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橋本 至 @kid75

というところですね。 荻:より多くの人たちが働きやすい状況にするためのシステムであり、そうしたモデルを作るためのものであるのだという観点から、いろいろと報道のあり方も考えていきたいなと思いますけれども、障害者雇用の場面について、もっと詳しく知った上で取り組むことが必要かなと

2018-08-28 22:50:59
橋本 至 @kid75

思いますが、西村さんは普段障害者雇用に関しては、どういった問題提起や活動をされているのでしょうか?

2018-08-28 22:50:59
橋本 至 @kid75

西:私は今問題視されている公的部門、1981年に北海道庁に入職して、一昨年まで勤務していました。その時道庁には地方公務員や、あるいは公共サービスを提供している人たちで構成している労働組合がありまして、労働組合というのは組合員の方の労働条件や労働環境を改善していくという役割があります。

2018-08-28 22:55:06
橋本 至 @kid75

私は労働組合の中で障害者部門の担当をしていまして、私自身あるいは障害者が、働きやすい職場環境をつくるための取り組みを進めてきた経過があります。

2018-08-28 22:55:06
橋本 至 @kid75

荻:そうした活動をしながら、国の制度などが変わっていくタイミングで、社会が前に進んでいっているなというふうにお感じになっているのか、それともそういったものとは別に課題は課題として常に残り続けているから、そちらの方もしっかりやらなくてはいけないのか、

2018-08-28 22:55:06
橋本 至 @kid75

西村さんとしてそのあたりの感触はいかがでしょうか? 西:それは両方です。身体障害者雇用促進法が、障害者の範囲が拡大され精神・知的の人たちも範囲に入ってきた。それから権利条約の批准にあたっては、それまで規定がなかった差別禁止だとか、合理的配慮が盛り込まれるようになってきた。

2018-08-28 22:55:07
橋本 至 @kid75

そういった意味では、制度は10年前20年前と比べていい方向にはなってきていると思います。ただ、じゃあ今の内容がそのままでいいのかというとそうではない。それは、一つには権利条約と比較したときに内容はどうなのか、それからもう一つは実効性の問題です。

2018-08-28 22:55:07
橋本 至 @kid75

どんなに美しいことを書いても、どんなに耳触りの良いことを書いても、それが実行されていなければ何の意味もないわけで、それは今回の公的部門による水増し問題が象徴的かなと思っています。

2018-08-28 22:55:07
橋本 至 @kid75

荻:そうですね。本来この問題はより大きくいろいろなニュース番組で連日報じられてもおかしくないような、それだけショッキングな出来事だと思いますし、国会でもこれから閉会中審査なのか、それとも臨時国会なのか、どんな形であれ真正面から追及してほしいと思うのですが、

2018-08-28 22:55:08
橋本 至 @kid75

西村さんはこの件を受けて、これからの課題についてはどうお感じになっていますか?

2018-08-28 22:55:08
橋本 至 @kid75

西:やはり今回の実態調査を国の方がやると言っていますけども、少なくとも現段階で言われているのは中央省庁で、まずもっては中央省庁だけでは足りないだろうと。当然地方自治体についてもどういった実態なのかということを検証というか、調査をしていく必要があるだろうと思っています。

2018-08-28 22:56:53
橋本 至 @kid75

それからもう一つは、先ほど申し上げたように合理的配慮とか、差別禁止規定とか言いながらも、実際の採用要件の中で門前払いにする規約がある。私共はそれを差別的な規約だと思っています。従って、どういった形で採用試験が実施されているのか、そして採用後どういった形で障害者が働いているのか、

2018-08-28 22:56:53
橋本 至 @kid75

どういった環境が整備されているのか、そういったこともきちんと調査をするということ。そしてこれが厚生労働省という役所だけではなくて、当事者も含めてということになりますけども第三者機関を設置する中で、この問題を検証し、先ほど申し上げた障害者の定義も含め、

2018-08-28 22:56:54
橋本 至 @kid75

あるいは障害者が働くための支援のあり方も含め、きちんとした議論を重ね、そして法制度に反映していくということが必要であると思っています。

2018-08-28 22:56:54
橋本 至 @kid75

荻:そうした追跡調査なども含めて、しっかりと力の入った調査を行ってほしいと思いますが、西村さんこのままお電話を繋いだ上でですね、リスナーの方からメールが来ておりますので、一緒に聞いていただければと思います。 西:はい、分かりました。

2018-08-28 23:02:10
橋本 至 @kid75

南:まずは匿名希望の方からです。『私は障害当事者であり、今回の問題の当事者となってしまった省庁の職員でもあります。今回のことは本当に情けなく、障害者の方々、雇用率達成に向けて努力されてきた企業の方々に謝罪したい思いです。公務員の世界では「身を切る改革」が叫ばれるようになって以降、

2018-08-28 23:02:10
橋本 至 @kid75

毎年のように新規雇用の削減が行われ、私の職場も戦力ダウンとなり、結果として待ち時間の長さなど利用者の不利益となってしまっています。そうした状況で、多様なフォローが必要な重度の身体障害者や知的・精神障害者、難病患者を雇う余裕が少なくなってきているように思います。

2018-08-28 23:02:11
橋本 至 @kid75

また、小さな役所はバリアフリーになっていない所が多く、私の職場では例えば車椅子の方が執務スペースを動き回ることは、狭すぎて不可能です。エレベーターもありませんし、職員の休憩室も不足しています。本来なら、新しい建物が欲しいところですが、新しく庁舎を建てるということは、

2018-08-28 23:02:11
橋本 至 @kid75

本当にやむを得ない理由がない限り認められないようです。決して予算が少ないわけではなく、予算配分の問題ですが。私の所属する組織では、雇用率を達成していると聞いていましたが、それは賃金が安い非常勤職員を多く雇用している結果であり、正職員の障害者となると限られます。

2018-08-28 23:02:12
橋本 至 @kid75

その理由は、正職員には必ずフルタイムで他の職員と同一の勤務を求められ、短時間勤務等の配慮が行えない人事制度になっていることもあるかもしれません。各企業の障害者雇用でもいえることですが、雇用率達成だけを目的に非常勤のパートを雇う傾向が強く、

2018-08-28 23:02:12
橋本 至 @kid75

例え雇用されても自立した生活を営めるとは限りません』。 荻:実際障害当事者であり、また今回匿名ということなんですが、当事者となっている省庁の職員だと方からのメールでした。いろいろな課題があるということが分かりました。長谷川さん、このメールをどうお感じになりましたか?

2018-08-28 23:02:13
橋本 至 @kid75

長:そうですね。途中にあった、いろいろと余裕がない中で一人の従業員の方への負担が重くなってきているというのはその通りだとは思うんですが、スペースの問題があるというのもその通りなんですが、恐らく民間企業も同じことは言いたいと思うんですね。だから役所だけの問題ではない中で、

2018-08-28 23:05:50
橋本 至 @kid75

今回の問題に引き付けて言うと、民間企業には「しっかり義務を果たせ」と言ってきていたので、できない理由にはならないのかなとお聞きしていました。

2018-08-28 23:05:50
橋本 至 @kid75

荻:そうですね。僕は「身を切る改革」っていう言葉は嫌いですしその方針も反対ではあるんですが、しかしどこかを苦しくしようというふうになってくると、そのしわ寄せがより助けを必要としている人たちのみに、というかそうしたところにこそ、

2018-08-28 23:05:51
橋本 至 @kid75

さまざまな荷物というか負担がやって来るんだなということもよくわかりますね。永野さん、このメールいかがですか? 永:今長谷川さんが仰ったように、この問題は公的部門だけの問題ではありませんので、そうした中でこういう問題が発生したということについて、あらためて残念だなと思っています。

2018-08-28 23:05:51
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