毒親育ちが料理嫌いとと過食症を克服する話

友達に料理食べてもらったら嬉しくなった話
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ネイキッドみどり @ayamestudy

煮浸し会終わると、今までしてきた料理は一体何だったのかと思う ただの愛情の廃棄じゃねーか

2018-09-03 08:59:24
ネイキッドみどり @ayamestudy

1番つらかったのは、父とサンドイッチを食べた時 ジャム、玉ねぎ入りツナサラダ、ポテトサラダを用意した 糖尿病高血圧の父のために、野菜多め味薄め それでも甘いものが好きな父のためにジャムも用意 好きにパンにのせて食べてねと、テーブルに具材とパンを用意した

2018-09-03 09:06:27
ネイキッドみどり @ayamestudy

父は、パンにこれでもかとジャムを塗って食べた 次に、またパンにしこたまジャムを塗った そしてその上にツナサラダを乗せて食べた 次のパンも同じように、しこたまジャムを塗ってポテトサラダを乗せて食べた

2018-09-03 09:06:28
ネイキッドみどり @ayamestudy

糖尿病の父のために、ジャムが少なくても満足できるように作ったのに 細やかに味を調整して美味しく食べられるように作ったのに 「甘いは美味いだ」と言って、一生懸命作ったサラダをジャムまみれにされたことが、ものすごくショックだった

2018-09-03 09:06:29
ネイキッドみどり @ayamestudy

母は必ず、私の料理の欠点を指摘した 欠点がなければ 「家に帰ってきて料理ができてるって最高!」と、私を家政婦扱いした 私の料理は、ただの一度も母から「美味しい」と言われたことはない 母に認めてもらえさえすれば、こんなに料理嫌いにはならなかったのに

2018-09-03 09:22:57
ネイキッドみどり @ayamestudy

弟は家族で唯一、私の料理を正面から評価してくれた 大体は「お姉ちゃんこれ美味しいよ!」と食べてくれたし、「お姉ちゃん、今日のこれはちょっと薄味すぎたね」と丁寧にダメ出しもくれた けど、あの子は私以上の強烈な過食症だった

2018-09-03 09:26:35
ネイキッドみどり @ayamestudy

あの子の心も胃袋も、完全に満足するほど満たしてあげられたことはないと思う 過食症である弟も私も、何かが満たされなかった

2018-09-03 09:26:35
ネイキッドみどり @ayamestudy

母の愛は歪んでいた 中でも料理と食事は、最も正確に愛情をやり取りできる手段だと家族の全員が信じていた 母にとっては食べさせる事が愛だったし、私達姉弟には食べることが愛だった 母の愛を効率的に得るには、とにかく食べるしかなかった

2018-09-03 09:29:00
ネイキッドみどり @ayamestudy

そのうち私は、母のように愛を与えられる人間にならなくては、と思う 料理を身に着けなくては。しかし母は私の料理を一切認めなかった。おままごとの延長のように扱った。満たされない苦しさが増えた。

2018-09-03 09:30:33
ネイキッドみどり @ayamestudy

高校3年になる頃には、料理を身に着けたいと栄養学を学ぶことを決意する 4年間調理実習を含めて栄養を学んだ。美味しさの仕組みも専門的に学んだ。 しかし実家に戻るたびに母は言う。 「栄養士の勉強してるのに、そんなことも知らないの?」

2018-09-03 09:32:59
ネイキッドみどり @ayamestudy

大学を卒業する頃、私は壊れた

2018-09-03 09:33:22
ネイキッドみどり @ayamestudy

料理だけでなく、人生も生活も家族も、全て壊れた。

2018-09-03 09:35:04
ネイキッドみどり @ayamestudy

書面上では大学は卒業したけど、4年の終わりに引きこもりと化していた私は 「まだちゃんと料理や栄養と向き合っていない」との思いが強かった

2018-09-03 09:36:24
ネイキッドみどり @ayamestudy

少し落ち着いて生活が整ってきた頃、逃げ出した調理の道に戻ることを決める 長く続けるつもりはなかった。学校を卒業できなかった私と決別するためでしかなかった。

2018-09-03 09:37:32
ネイキッドみどり @ayamestudy

しかしそこで、私は人に恵まれる。 厳しくも楽しい職場だった。毎日笑いの耐えない仕事だった。 いつの間にか、調理が嫌いではなくなっていた。仕事としてなら、続けてもいいと思うようになっていた。

2018-09-03 09:39:06
ネイキッドみどり @ayamestudy

その頃、家では一切料理をしなくなっていた。 最初はかなり自責に駆られた。料理をしていない。娘には出来合いばかり食べさせている罪悪感が常にあった。なんてだめな母親なんだろう。

2018-09-03 09:41:04
ネイキッドみどり @ayamestudy

しかしある時カウンセリングを受け、料理嫌いな自分を受け入れてもいいと気がついた。 料理したい時にだけしたらい。食べたい時にだけ、食べたいものを食べたらいい。 自分で自分に押していた、母親失格の烙印を捨てた。 この時やっと、過食症が落ち着いた。

2018-09-03 09:43:04
ネイキッドみどり @ayamestudy

この頃になると、仕事で毎日こなしている事もあり、料理の腕自体はかなり上達していたと思う。それでも料理は嫌いだった。 その思いを、たまにTwitterに吐き出した。 「料理嫌いだけど、最近は上手くなったと思うんだよ?」 ここで、某お方がきっかけをくれる 「ナスの煮浸し作りましょ」

2018-09-03 09:45:08
ネイキッドみどり @ayamestudy

某お方は、ネタ半分本気半分で「ナスの煮浸し作ってください」「ナスの煮浸し食べたいです」 作れる自信はあった。悪い気はしなかった。そんな中、いよいよあの日が訪れる。 「今度関西行きます」

2018-09-03 09:47:06
ネイキッドみどり @ayamestudy

「じゃ、煮浸し作るよ。食べてくれる?」 恥ずかしさや遠慮はあったけど、この人になら作ってもいいと思えた。熱望してくれたことが嬉しかった。

2018-09-03 09:49:07
ネイキッドみどり @ayamestudy

キャスで中の良かった友人も誘った。 手料理を振る舞うのは正直恥ずかしかったけど、この人たちになら作ってもいいと思えた。 それだけ信用していた。信頼できる友達だった。

2018-09-03 09:50:17
ネイキッドみどり @ayamestudy

当日集まったのは私の他に3人。 美味しそうに、作っていった全てを平らげてくれた。 ここで、不思議な快感をおぼえた。

2018-09-03 09:51:24
ネイキッドみどり @ayamestudy

美味しく食べてほしい。喜んでほしい。どうしたら口に合うだろうか。 そんな気持ちを、一滴残らず飲み干してもらえた嬉しさといったら。

2018-09-03 09:52:20
ネイキッドみどり @ayamestudy

それでも、少しの間疑っていた。 「きっとお世辞なんだろうな」 けれど、その後で正面切った感想をどストレートに伝えられた。 「本気で美味しかったよ」

2018-09-03 10:01:03