【横山光輝「三国志」講座179「荊州往来」】

横山光輝「三国志」を一話ずつ解説してみようというコーナー。第179話「荊州往来」の巻。 ※解説はbotさんの個人的見解です。 ※今回の話は、大判・横山光輝「三国志」第11巻に収録されています。
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横山光輝「三国志」武将かるた_bot @yms_karuta

【横山光輝「三国志」講座179「荊州往来」01】 第179話です。荊州の草冠は本字では左上につくのですが、機種依存文字で出ませんので、けいしゅうは「荊州」で表現させていただきます。悪しからず。

2018-09-11 12:41:07
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【横山光輝「三国志」講座179「荊州往来」02】 舞台は柴桑(さいそう)にある周瑜の屋敷から始まります。病気療養中の周瑜は、医師から薬湯の処方を受けます。気分はどうかと尋ねられると、まあまあだ、と答える周瑜。そんなところに、都から勅使が来たという連絡が。周瑜は礼服に着替えて出迎えます。

2018-09-11 12:43:07
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【横山光輝「三国志」講座179「荊州往来」03】 曹操によって、ほぼ実権はないに等しい皇帝ですが、それでも世間的には権威はあるようでして、周瑜は平伏して勅命の使者を出迎えます。使者は、呉水軍提督周瑜を南郡の太守に任命す、という勅命を読み上げます。もちろん、これは曹操の差金です。

2018-09-11 12:44:54
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【横山光輝「三国志」講座179「荊州往来」04】 ははーっ、と任命書を受け取る周瑜。これにて使者の役目は終了。周瑜は、自分を南郡の太守に任命するという意味をしばし考えた後、孫権に当てて手紙を認めます。この手紙はすぐに孫権に届けられます。一読する孫権。重臣・張昭が後ろに控えています。

2018-09-11 12:46:53
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【横山光輝「三国志」講座179「荊州往来」05】 自分が南郡太守にと皇帝から命じられたが、すでに南郡は玄徳の手にありまして、自分が得る地は一寸もない。しかも玄徳は孫権の妹婿であり、周瑜が朝命に忠ならんとすると、主家、すなわち孫権に背くことになり、孫権に忠ならんとすると朝命に背くと。

2018-09-11 12:49:00
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【横山光輝「三国志」講座179「荊州往来」06】 この板挟み状態をどうにかしてくれ、というのが周瑜の手紙の内容です。孫権はこまったことになったと言います。周瑜がいくら南郡の太守に任命されたからと言って、玄徳が荊州を返す気などないだろうと。ここで魯粛が発言をします。

2018-09-11 12:50:39
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【横山光輝「三国志」講座179「荊州往来」07】 玄徳は蜀の国をとったら荊州を返すという、孔明も連判の証書があると言う魯粛。しかし、そんな証書がなんの役に立つのか、と孫権。蜀に兵を動かす気配もないと。自分が年老いるまで待てというのか、と激怒します。

2018-09-11 12:52:27
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【横山光輝「三国志」講座179「荊州往来」08】 魯粛は、もとはといえば自分の責任だからと、もう一度談判に行くと言い出します。孫権に、今度こそはっきりと話しをつけてこられるか、と念押しされますが、荊州行きを認めてもらいます。魯粛はただちに荊州に向かいました。

2018-09-11 12:53:57
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【横山光輝「三国志」講座179「荊州往来」09】 さて、その荊州。目下のところ実質的な支配者は玄徳です。後から魯粛が来たという連絡を受けると、孔明はこの荊州のことについての話だろうとあたりを付けます。ならばなんと答えよう、と玄徳は尋ねます。外交の基本方針を決めておかねばなりません。

2018-09-11 12:56:22
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【横山光輝「三国志」講座179「荊州往来」10】 孔明は、もし魯粛が荊州のことを言い出したら、玄徳には声を出してお嘆きくだされ、と言います。魯粛の前で泣き出せと。その芝居をうまくやってくれたら、あとは 自分がよいように計らう、という孔明に、ではやってみるか、と芝居に乗り気な玄徳。

2018-09-11 12:57:58
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【横山光輝「三国志」講座179「荊州往来」11】 魯粛を出迎えた玄徳。久しぶりの再開です。早速魯粛が用向きを伝えますが、荊州を返せと直接は言いません。孫権の命令で再度自分が来たと言えば推察できるだろう、と言います。この荊州のことか、と玄徳が言えば、さようで、と魯粛。

2018-09-11 12:59:39
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【横山光輝「三国志」講座179「荊州往来」12】 呉家と劉家は婚姻によってまったく一族。それが借りた土地をいつまでも返さないということであれば、世間の聞こえもよろしくないし、玄徳の将来にとってもよろしくないと思うと魯粛が言うと、玄徳は、そのことは気にかけておる、だが…と泣き始めます。

2018-09-11 13:01:35
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【横山光輝「三国志」講座179「荊州往来」13】 顔を隠して泣いてます。もしかしたら、笑い出しそうになるのをこらえているのかも知れません。魯粛の顔を見たら吹き出しちゃうかも知れないので、そっぽを向いて泣いています。どうしたのか、と魯粛が聞くと、続きは孔明が引き受けます。

2018-09-11 13:03:04
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【横山光輝「三国志」講座179「荊州往来」14】 玄徳の嘆きは、自分にはよくわかると孔明。蜀を取ってこの荊州を返すと約束したが、蜀の劉璋(りゅうしょう)ももとをたどれば、我が君と同族。理由なく兵を起こして蜀に攻め入れば世間はツバを吐いて玄徳をののしるだろう、と

2018-09-11 13:06:31
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【横山光輝「三国志」講座179「荊州往来」15】 さりとて、もし荊州を呉に返せば、身を置く国もない。そのため、玄徳は心を痛めているという説明に、なるほど、と魯粛。たしかにそう言われてみると、玄徳は苦しい立場だと。その言葉を聞いた孔明は、この玄徳の苦衷を孫権に伝えてくれと言います。

2018-09-11 13:08:29
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【横山光輝「三国志」講座179「荊州往来」16】 しかし、魯粛は慌ててそれは駄目だと言います。もしそんな返事を持って帰ったら、自分がどうなるかわからないと。孔明は、いやいや、すでに自分の妹君をめあわせられている呉候が、その婿たるお方の苦境を見て見ぬふりはできまいと言います。

2018-09-11 13:10:22
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【横山光輝「三国志」講座179「荊州往来」17】 表向きは厳しく約束を守らせようとするだろうが、本心からではないはず、という孔明の言葉に、いや、それは…しかし…、と二の句が告げなくなる魯粛。よろしくお願い申す、と玄徳が重ねて頼み込むと、魯粛はしぶしぶ孫権説得を了承することに。

2018-09-11 13:12:38
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【横山光輝「三国志」講座179「荊州往来」18】 ひとまず、魯粛と玄徳の会見はここまで。玄徳夫人が出てきたら話がもっとこんがらがるか、面白い方向にいくかはわかりませんが、特に絡んではきません。魯粛はこのまま一旦話を持ち帰りますが、帰りの途中で柴桑の周瑜のところに寄ります。

2018-09-11 13:15:14
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【横山光輝「三国志」講座179「荊州往来」19】 周瑜と再会した魯粛。周瑜の病気見舞いも兼ねていますが、荊州の扱いについて相談したかったようです。魯粛の玄徳への申し入れについては、かくかくしかじかで…、と説明。初版では思いっきり誤植がありましたが、大判ではちゃんと訂正されてます。

2018-09-11 16:08:09
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【横山光輝「三国志」講座179「荊州往来」20】 かくかくしかじか、と孔明にまるめこまれた様子の魯粛に呆れた周瑜。他のことはよくできても外交官の才能は零だのう、と魯粛を前に酷評してみせます。うなだれるばかりの魯粛。考えてみれば、劉表のもとに身を寄せていた玄徳がいまや劉表の土地を支配。

2018-09-11 16:10:38
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【横山光輝「三国志」講座179「荊州往来」21】 蜀の劉璋など気にもかけてないはずだ、と周瑜は指摘。要するに、せっかく手に入れた荊州をいかに返さずにしようかと算段しているだけだ、として、そんなことを孫権に報告したら今度こそ魯粛の首が翔ぶぞ、と脅します。

2018-09-11 16:12:00
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【横山光輝「三国志」講座179「荊州往来」22】 「一国が一国を謀るもよし、攻めるもよし、女で釣るのは一番の愚か」と孔明に笑われたことを根に持っている周瑜。孔明らの出方を見て、周瑜も策を出すことに。魯粛にヒソヒソ話をします。一応、玄徳の間者を警戒していたのでしょうか。

2018-09-11 16:14:56
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【横山光輝「三国志」講座179「荊州往来」23】 周瑜の秘策を聞いた魯粛は、そういうことなら向こうも断れないな、と納得したようで、再び荊州へ引き返します。 また来たのかと驚いたのは玄徳です。やってきた魯粛をともかく出迎えます。

2018-09-11 16:19:43
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【横山光輝「三国志」講座179「荊州往来」24】 行ったりきたりでご苦労なことですが、両国のために苦労は惜しまないという魯粛。玄徳が用向きを尋ねると、玄徳の苦衷を孫権に伝えたところ、大いに同情されたと言う魯粛は、会議の結果、一つの案が立てられたと。これなら玄徳も喜ぶだろうと。

2018-09-11 16:24:04
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【横山光輝「三国志」講座179「荊州往来」25】 その案とは、玄徳の名で蜀へ攻めるのがまずいなら、呉の大軍でもって呉が直接蜀をとって差し上げるというのです。ただし、その時は、呉軍が荊州を通過することと、多少の軍需兵糧を補給するという確約を結んで頂きたいというものです。

2018-09-11 16:26:16