また話を変えますが、免疫系が毎日頑張ってるのに、自分の体は攻撃されず無事なのって凄いと思いません? 免疫ってのは異物と自己の組織を認識できてる訳ですから。つまり区別する仕組みがあるかもしれないってことですよね?
2018-10-01 21:08:03がんに対する「免疫療法」って実は以前からあったはあったのですが、データをみておりませんので偽医学とは言いませんけれど、私は自身は眉唾に思ってしまうものばかりでしたわ。 そしてノーベル賞受賞で必ず詐欺まがいな商品は増えると思いますので、ご自衛くださいませ。
2018-10-01 21:13:34(画像はThe Cell第6版より) 上ががん細胞、下がT細胞。 左が免疫が抑制されちゃっている状態、右が抑制されていない状態です。 がん細胞から緑色の突起が生えてますよね?これがPD-L1です。 pic.twitter.com/CT0i2HRqh0
2018-10-01 21:20:22PD-L1(緑の矢印): 僕は味方だから殺さないでねサイン PD-1(オレンジの受け皿): PD-L1が細胞の表面に生えてるか調べるセンサー
2018-10-01 21:21:44当たり前ですけど、免疫細胞は我々みたいに細胞を染色したり顕微鏡で見たりする訳ではありません。 免疫系の場合、目の前の敵が何か調べる一番基本的な方法は「受容体(受け皿)にピタっとはまる突起を持っている相手かどうか」です。
2018-10-01 21:23:40生き延びちゃうタイプのがん細胞の中には、PD-L1をにょきっと生やして「僕は味方です!」って認識させちゃうものがいるってことですね。 ゲームだと攻撃力を挙げても「たたかう」コマンドが出てこないようなもので、哀れ免疫系、目の前に敵がいるのに素通り...
2018-10-01 21:25:19【閑話】 最後にバイオ系の学部生さん向けに。 細胞間のシグナル伝達は挙げればキリがありませんが、ついでにFasリガンドとFas death receptorの話とか復習してみては如何?こちらは免疫系による直接的な細胞死の誘導ですので、色々違いに思いを馳せてみるのも一興かと。
2018-10-01 21:30:06補足忘れてました。 今回はCTLA-4とPD-1を取り上げましたが、他にも免疫を活性化したり抑制したりする分子があって、まとめて「免疫チェックポイント分子」と呼びます。
2018-10-01 21:36:35そこに働きかけるのが免疫チェックポイント阻害薬。 オプジーボやキイトルーダ、テンセントリク、バベンシオ...とか今後はもっと名前を聞くようになるかもしれません。
2018-10-01 21:37:39先程の図を見ればわかるかもしれませんが、PD-1を邪魔する場合は方法が二通りあります。PD-1そのものにくっ付いて邪魔る方法と、(相手方の)PD-L1に付く方法です。 どちらの機序でも薬が開発されています。 (オプジーボとキイトルーダは抗PD-1抗体、テンセントリクとバベンシオは抗PD-L1抗体)
2018-10-01 21:39:46薬学乙女たんも仰ってましたが、免疫チェックポイントは革新的ですがまだ授賞には早いと思ってましたです...ですです
2018-10-01 22:08:51オプジーボで治療 森元首相「もっと多くのがんに採用を」 | NHKニュース www3.nhk.or.jp/news/html/2018… 採用という言葉の意味によっては問題ありの発言なのかもしれません。 採用するなら評価するために何がしかの治験を組んで行こなうことになりますよね?それでいいの?
2018-10-03 14:55:51