第三弾　たゆさいオリジナル世界「テシナプス」お話。オタマの魔法講座

たゆさい @tayusai

第三弾　たゆさいオリジナル世界「テシナプス」お話。オタマの魔法講座

たゆさい @tayusai

ここはオタマの自宅。そのダイニングにあるテーブルの上に色々な本を並べて、オタマとリンカは向かい合わせに座る。 「よおしリンカ。今日は座学だ。今までは魔力を出す方法だとかを学んできたが、今回はその魔法というのがどういう仕組みになっているのかについて教えていくぞ」「はい！ 師匠」

たゆさい @tayusai

「といっても正直魔法がどう発生しているのかとかどういう原理なのかというのは実のところはまだはっきりしてない。未だに学者達が議論を戦わせているところでね、だからあたしがこれから教えるのはあくまでも現在主流になっている説だというのは予め言っておくよ」「はーい」

たゆさい @tayusai

「さて、まずそもそも魔法というのはあたし達の身体から魔力を発生させて、それをこの魔術式によって様々な性質をもたせて発動させるもの。これはわかってるよね？」「ええ、最初に教わりました」「じゃあそもそもその魔力とは何だと思う？」

たゆさい @tayusai

「何だ……ですか？」「そう」「うーん。そう言われると解らないです。わたしそういうのは教えられなかったので」「じゃあ説明するぞ。まずこの世界には魔法学的には２つに分けられる。『真理世界』と『認識世界』だ」「はぁ。何か難しい話になってきましたけど」

たゆさい @tayusai

「まあ聞きな。まず真理世界というのは、全ての存在が絶対的にありのままに存在している世界。一方の認識世界というのは、あたし達が眼で見たり、音で聞いたりといった感じで感覚で感じる世界のこと。これらは同じようでも、実は全然違うのよ」「と、言いますと？」

たゆさい @tayusai

「例えば一枚の絵画がある。真理世界ではこれは只の絵でしかない。だけどこれを見たある人は「この絵は美しい」と思う。でも違う人は「この絵はひどい」と思う。そうなると同じ絵でもその人の認識によって”美しい絵がある世界”と”ひどい絵がある世界”が生まれる。これが認識世界よ」

たゆさい @tayusai

「う～ん。やっぱり難しいですね。でもそれが魔力と何の関係があります？」「関係はあるぞ。でなきゃこんな話はしてねぇ。今絵は美しいと言った人と絵はひどいと言った人がいるって言ったじゃん。なんで二人の感想は分かれた？」「何故って、価値観は人それぞれだからじゃないですか？」

たゆさい @tayusai

「そう、価値観の違い。即ち人と人の思考の違い。この違いこそが『自我』となるのよ。そしてこの自我はあたし達の世界ではしっかりとエネルギーとして存在している。それが『シェイリョウ』よ」「あ、師匠が前に言ってた奴ですよね？」

たゆさい @tayusai

「そう、このテシナプスは世界に存在する４つの概念『シゲン』によって作られていると前に説明したよね。存在を司る『ツンジャキュー』効果を司る『ギューヴ』力を司る『ブワッカ』そして精神を司る『シェイリョウ』。あたし達の自我、あと魂はこのシェイリョウで形作られているのよ」

たゆさい @tayusai

「リンカ。あたし達はよく修行で瞑想をするよね。それは自分とは何かというのをはっきり向き合う事で、自我をより強固に持つことで、己の中のシェイリョウを強め、引き出すのよ。そしてシェイリョウは他の三つのシゲンにも強く影響を及ぼす事ができる。これが魔力と、魔法の正体なのよ」

たゆさい @tayusai

「はぁぁ……」「どう、理解できた？」「ええ、何となくですけど、解ってきた気はします」「よかったぁ。この辺はまだ実際はどうなってるのかはホントに研究段階だからさぁ。これが正しいってものでもないけど、とにかく瞑想で魔力を高める事ができるのはこのおかげって事が解ってくれればＯＫ」

たゆさい @tayusai

「という事でこっから瞑想４時間！」「えぇ！？４時間も！」「そう、どんどんやっていかないと、さあほらほら」オタマはリンカの手を取ってトレーニングルームへ向かうのであった。

たゆさい @tayusai

第三弾　たゆさいオリジナル世界「テシナプス」お話。オタマの魔法講座　おわり