フリージング・フジサン #1
ナムサン!ニンジャのアンブッシュである!過冬のニンジャは壁、天井へとトライアングル・リープし、上から襲いかかった。「キエエーッ!」「イヤーッ!」ガーランドはクナイ・ウィップで応戦、ニンジャの首に剣呑な刃のムチを絡め、壁に叩きつけた。「グワーッ!」「過冬だな」「クソが……!」 24
2018-10-16 22:50:11「名前は」「グワーッ!……スリカータだ……」「そうか。俺はガーランド。ソウカイ・シンジケートだ」「ソウカイヤ……!ひ、卑怯な真似しやがって……!」「アア?」ホローポイントが顔をしかめた。「何がだ」「地元の連中を手懐けたか?どうやったかしらねえが」「イヤーッ!」「グワーッ!」 25
2018-10-16 22:52:40ホローポイントが勢いよくスリカータを蹴りつけた。ガーランドはスリカータの頭を掴み、床に数度叩きつけた。「港の漁船は何だ?貴様らと関係があるか」「し、知るわけがねえ……今更戻ってきやがって、漁師ども。テメェらが焚きつけたんだろうが!」「本当に何も知らんようだな」「アバーッ!」 26
2018-10-16 22:56:16瞳の動きからスリカータの無価値を確認すると、ガーランドは即座にカイシャクし、歩き出した。「サヨナラ!」「……フー」ホローポイントはスリカータの爆発四散痕に向かっておもむろに立小便をしてから、ガーランドの後に続いた。 27
2018-10-16 22:58:02「ザッケンナコラー!」「スッゾオラー!」開けた場所に出ると、停止したエスカレーターの上に複数のクローンヤクザが現れ、アサルトヤクザライフルを構えた。ガーランドは何もせず、無雑作にエスカレータを上がり始める。ホローポイントは床に痰を吐き捨て、二挺拳銃を敵に向けた。BLAMBLAM! 28
2018-10-16 23:02:22「グワーッ!」「グワーッ!」クローンヤクザは眉間を撃ち抜かれ、手すりから落下した。そして床の市民死体の上に重なった。「カタギの連中が上がってこられたのはここまでだな」ガーランドは呟いた。その後で、眉根を寄せた。「いや……ニンジャが居るか?先に進んだ」「ア?よその奴か?」 29
2018-10-16 23:04:31「インシネレイトやヴァニティのソウル痕跡と違う味がある」ガーランドは吸った空気を舌の上で転がした。すぐ横にホローポイントが追いつき、言った。「好きに決めろ。考えるのは俺の仕事じゃねえ」「うむ」 30
2018-10-16 23:07:29「そこまでだ、ソウカイ・シンジケート」エスカレータを上がった先、観葉植物の陰から進み出て立ちはだかったニンジャあり。過冬だ。「ドーモ。ファイアウォールです」ガーランドとホローポイントはアイサツに応じる。「ドーモ。ガーランドです」「ホローポイントです」 31
2018-10-16 23:12:45「どうやら貴様もこのホールには今来たか」ガーランドは言葉を投げた。ファイアウォールはその目を熱に輝かせた。瞬時に殺意が極限まで高まる!「然り!そして死ね!イヤーッ!」両手を掲げると、彼の足元から炎の壁が生じ、二人のシックスゲイツに向かって押し寄せた!彼らは防御姿勢を取る! 32
2018-10-16 23:16:04「アバーッ!」炎と熱が過ぎ、耐えきったガーランドとホローポイントは全身に漲らせたカラテで煤を振り払った。悲鳴の主、ファイアウォールは背中を焼かれて苦しんでいた。ジツ発動直後、真後ろから別の者のカトンを受けたのだ。ガーランドは彼の肩越し、眼鏡を直しながら歩いてくるニンジャを見る。33
2018-10-16 23:18:30ファイアウォールが生み出した炎の壁は、ジツの発動瞬間に背後からインターラプトされ、その威力は半減。ガーランドとホローポイントは耐える事ができた。だが敢えて彼らは礼を言わなかった。「ア?オニイサン達?」インシネレイトは眉をしかめる。ファイアウォールは怒りと共にカトンを再充填! 34
2018-10-16 23:22:36「ソウカイヤーッ!」咆哮と共にファイアウォールは前後に炎の壁を作り出し、襲わせる!インシネレイトの目が輝く!「イヤーッ!」両手を翳し、壁を抑え込み、「……イヤーッ!」両手を床まで下げて……炎を押し縮め、封じ込めてしまった!「バカな!」驚愕するファイアウォールの懐にガーランド! 35
2018-10-16 23:25:20「イヤーッ!」ボトルネックカットチョップが閃き、ファイアウォールの首は驚愕の表情を貼りつかせたまま宙を飛んだ。「サヨナラ!」爆発四散!「遅いんじゃないですか、オニイサン達?」「ヴァニティ=サンは」「いや、それがあの人、外してまして。シガーカッター=サンの回収に向かいました」 36
2018-10-16 23:29:07「奴が?フン」ホローポイントは鼻を鳴らす。「オヤブンの命令だそうで……ま、俺一人居りゃ十分なんですよ、本来は」インシネレイトは不敵に言った。「オニイサン達も半分無駄足ですぜ。こっから先も俺が華々しくキンボシ連発しますんで」BLAM!ホローポイントがインシネレイトに銃を向け、撃つ。37
2018-10-16 23:31:47インシネレイトは咄嗟にブリッジで回避!回避した先に、背後アンブッシュを行おうと迫ってきていた過冬ニンジャがいる!「イヤーッ!」ギャリイン!ニンジャはアンブッシュを諦め、槍斧の柄で銃弾を弾き防いだ。そして跳び下がり、オジギした。「ドーモ。バルディーシュです」 38
2018-10-16 23:34:06「ドーモ。ガーランドです」「ホローポイントです」「インシネレイトです」相互アイサツで数秒静止したバトルフィールドが、再び動き出す。「イヤーッ!」バルディーシュの槍斧斬撃をインシネレイトは転がって躱し、ガーランドが突き進んだ。「イヤーッ!」「イヤーッ!」39
2018-10-16 23:36:23ガーランドの近接カラテを槍斧の柄で弾き、大振りかつ素早い斬撃を竜巻めいて連発するバルディーシュ!BLAM!BLAMBLAM!ホローポイントは片膝立ちで銃撃!「イヤーッ!」バルディーシュは斬撃を繰り出しながら銃弾をも切り裂く!KRAAASH!切り裂かれ宙を舞う観葉植物!「イヤーッ!」「イヤーッ!」40
2018-10-16 23:39:10インシネレイトは転がりながら起き上がり、カトンを構えた。そこに第二の過冬ニンジャが襲いかかった。「イヤーッ!」攻撃と回避のなかで流れるようにアイサツをかわしたサイ二刀流のニンジャの名はヴァイオレット!五人のニンジャのイクサの舞踏は、ホール上階の調度を破砕しながら加速する! 41
2018-10-16 23:43:16