「将来は不安、だが勉強はしない」の元資料へのコメント
IPAの資料は釣りっぽいタイトルとは裏腹にSI産業の現状を的確に表しているとおもう。夕ごはんのあとに思うところをまとめてつぶやく予定。しかしタイトルはひどいな。将来を見据えてこういう人材が必要。企業もSEも変わっていこう!というメッセージなんだけど。
2011-04-25 18:25:01ご飯食べ終わった。IT人材白書2011概要 (http://bit.ly/gW4wbL) [pdf] を見ながらSI業界のいちPMとして思うところをつぶやきます。
2011-04-25 18:38:20まず、IT人材動向。「今年度量的不足感が一服する中で質的不足感 はIT企業・ユーザ企業ともに強く、85%を超えている。」これは実感としてあり。今どこの企業もほしいのは中堅どころのエース。若手は新卒で供給されるが、中堅がなかなか育っていない証拠でもある。
2011-04-25 18:41:27続くITSSの評価や教育機関における実践的な教育の実施状況は、個人的にはあまり意味がないんじゃないかと考える。不足しているのは経験を積んだ中堅で、即戦力のソルジャーじゃない(それはそれで必要だけど)。むしろ実践投入後の教育、OJTどうなっているかが知りたい。
2011-04-25 18:44:03企業と大学の期待する成果に対するギャップ。これはその通りなんだろうけど文書作成力とかチームワーク、リーダーシップみたいなものを大学教育に押し付けるのはどうなの?これこそOJTじゃないのか。http://bit.ly/eFplXm
2011-04-25 18:46:59実践的な教育の受講者の評価としては「実践的な教育の受講者のうち、70.4%が企業での実務に役立っていると感じている」が、教育機関は「産学連携教育への課題は、支援企業にとって直接的なメリットが 見えにくく、継続が困難なことである」。企業の美味しいとこどりもたいがいだな
2011-04-25 18:52:17個人的な感覚ですが、チームワークやリーダーシップや文章力は企業が継続的に教育や意識の醸成をしないとダメで、やっているところとやっていないところで差がでます。
2011-04-25 18:59:31ユーザー企業のグローバル展開の情報システム発注先(P23)「全体の18.7%が日系ITベンダーに、35.5%が現地拠点の日系ITベンダーに業務発注の可能性があると回答。」だそうですよ。残り半分が現地や外資系というわけではなくて、30%が「区別しない」チャンスは80%
2011-04-25 19:03:20オフショア開発の目的の変化(P32) 「中国でオフショア開発を行っている企業のオフショア開発の目的の経年変化を見てみると、 日本国内で不足している人材の確保が減少し、ビジネスのグローバル化への対応、受注量の 拡大、海外市場の開拓が増加傾向。」
2011-04-25 19:05:33オフショアベンダーとの関係も強化されていることを考えると、オフショアは安定して単なる物量作戦以外にも使うようになってきている。だけど先ほどの海外情報システム発注先とあわせると国内に留まるベンダーには危機感が。オフショア先に軒を貸して母屋を取られることにもなるんじゃないか。
2011-04-25 19:08:29「IT技術者がグローバル化に対して自分に有利に働くか、不利に働くかを尋ねたところ、従業員 IT人材 5001名以上の企業のIT技術者は53.0%が自分に有利に働くと思っているのに対し、 それ以外の企業のIT技術者は自分にとって不利になると考えている」
2011-04-25 19:12:12従業員5001名以上の企業ってwww ただ、国内だけではじわじわ削られる感覚というのは現場の実感としてもあるんじゃないか。
2011-04-25 19:13:49で、件の「外国語が必要だと思うけど、普段は勉強してません」につながるわけだけども、これはそもそも、大企業でなければ国際化の恩恵をあまり得られず、実感としては外国語の必要性を感じつつ、しかしそれがメリットにならない状況を反映していると見るのが妥当じゃないか。
2011-04-25 19:17:45勉強にメリットを感じさせるようなこと、つまりITベンダーがもっとユーザー企業からの国際案件受注のようなことに努力することが、国際的人材の底上げにつながると思う。もうTOEICに無駄金払うのやめようよ
2011-04-25 19:22:38「約半数のIT企業が、突出したIT人材(クリエータ系人材)の必要性を感じている。 従業員規模の大きいITベンダー企業で、必要性を感じる傾向が強い。」「突出した能力を持つ人材は必要だと感じているが55.8%が人材を確保できないと回答」
2011-04-25 19:25:59「企業で突出した人材を確保したり活用したりするためには魅力ある環境の整備、適切な処遇、 突出したIT人材のマネジメント能力が課題」そりゃ未踏スーパープログラマーがCeleron PCを貸与されるような現場に来たがるわけないですよねwww
2011-04-25 19:27:11欲しいんだけどしょぼい待遇、環境で来てほしいっていうのがいかにも日本企業らしい。情報のない昔ならともかく、今は誰もこんなの来ませんよ。しかしこれは根深い問題。現場は短期人員の裁量はあるが、社員の裁量がないことが多い。社員の採用は人事部の管轄になる。
2011-04-25 19:32:34だから能力のある人材は独立したほうが、能力を認める人から現場権限で仕事をもらえるけど、社員になると他の人と大差ない待遇に甘んじないといけなくなる。それはそれで上手くいくからいいけど、能力のある人が格別の待遇で社員になって、創造性を発揮するようなキャリアがあってもいいんじゃないの
2011-04-25 19:35:06ここのデータは@ITに記載の通りなんですが、この調査は「キャリアに不安のある人」「キャリアに不安のない人」への調査。キャリアに不安のある人の方が「将来のために勉強した方がいいことは分かっているが、なかなか行動に移せない」割合が高い。
2011-04-25 19:52:42ところが、キャリアパスの理解度はキャリアに不安のある人、ない人で大差ない。キャリアパスの先行きの不透明感と、それを外れる勉強方法がわからないもどかしさが行動に移せないということの裏にあると思われる。ちなみに会社への貢献度は、不安のある人の方が高いと思っている。
2011-04-25 19:55:52キャリアパスにも乗っている、会社に貢献している。でも、このままの会社の方針、キャリアパスで今後もうまくいくかわからないという切実な実感があり、外部環境の変化を敏感に感じ取っている。ただ、どういうアクションが良いかはわからない。目標が定められず、行動に結びついていない。
2011-04-25 20:00:54これに関して白書では明確なソリューションを提示してはいない(白書だしね)。「。具 体的には、IT技術者としての立ち位置を確認し、今後求められるスキルや技術の目標 を定め、そのスキルの獲得へのチャレンジを続けることである。」と結ぶ。
2011-04-25 20:02:34