ヤキモチ妬かせたい

︎︎❤︎︎どうしてこうも、上手くいかないのかな。 私ばかりヤキモチ妬いて、ヤキモキして、もうそんな日々いやなんだけど、やればやる程に、空回り。…そんな時、高校の同窓会が開かれることになって…。
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はぐ🕊 @516hug

「じゃあ今日」〈二人。〉「…いいの?」〈…なんでダメなの?〉急に低い声。初めてアキラくんの男の部分を見た気がしてまたドキドキが増す。「アキラく…」行く。って、返事をしようとした時。「え…?」後ろから身体が締め付けられて、『仕事の人なんて、嘘やん。』耳元に、アキラくんよりも低い声。

2018-10-25 20:40:31
はぐ🕊 @516hug

アキラくんと通話している反対側の耳で、忠義くんが『…行くん、』と呟く。「…ごめん2人では行けないや」〈…そっか。分かった、またみんなで呑も〉私が断わり、そのまま通話は終了。すると忠義くんも私を離した。『…笑。行ってよかったのに。』「え」この言葉聞いた瞬間、気持ちが折れた気がした。

2018-10-25 20:54:39
はぐ🕊 @516hug

わかってるの。忠義くんが天邪鬼なのは。素直じゃないってことは。でもね、…わたしもいつもみたいに、「もう。素直じゃないなぁ」って受け入れられないくらい…気持ちはガタガタで。「そっか…行ってよかったか、(笑)」けど忠義くんの恋人をやめる勇気もなくて、できるだけ笑って返した。

2018-10-25 21:07:16
はぐ🕊 @516hug

こめかみを掻き、「行ってこようかな(笑)」私も、忠義くんに小さな反抗をした。すると、少し驚いた顔で何も言わない忠義くん。「…ほんとは、私来たよ?」『え?』「忠義くんち。」『2ヶ月前のこと?』『ほな、なんで朝おらんかったん?どこいってたん?』「近くのホテル。」『誰と』「は?」

2018-10-25 21:16:10
はぐ🕊 @516hug

なんでそうなるの?信用ない?…私は浮気なんてしたことも、しようとしたことも無いのに。どうして悲しい言葉ばかり私に浴びせるの?「私、1人だよ」震える声で伝え、俯いた私に、忠義くんは少し戸惑った声を出す。「…じゃぁ、私帰るから」玄関に向かっても、引き止めもしない忠義くん。「もういい」

2018-10-25 21:24:41
はぐ🕊 @516hug

「…確かに忠義くんに妬いてほしいって今まで色々やってきてたけど、忠義くんを好きって気持ちを濁した日は一日だってなかったっ、でももう、しんどい!ホテルって聞いて誰と?なんて聞かないでよ!…っ大嫌い!!」今まで塞ぎ込んでた想いを玄関からリビングにいる忠義くんに伝え、家から飛び出した

2018-10-25 21:31:32
はぐ🕊 @516hug

ロビーから出て振り向いてみるけど、忠義くんは追いかけて来てくれなくて、「期待するだけ、損か」ってまた涙が落ちた。…それから無心で地元まで帰ってきた時、ふとアキラくんが頭に浮んで、何も考えずに電話した。〈どした?〉その呑気な声に安堵して、「さっきの誘い、もう無効…?」「行きたい」

2018-10-25 21:42:15
はぐ🕊 @516hug

「アキラくん」〈おっ、来たな?〉「ごめんね、2転3転」〈全然?…彼氏大丈夫だった?〉「…ふふ、」〈…なんだ、大丈夫じゃないんだ(笑)〉「…ちょっと言い合いになっちゃった。」ヒュウ、と風が肌を撫で、少しの寒さが肌に残る中で、〈まぁ話はゆっくり聞くよ〉とアキラくんは顔を赤くしていた。

2018-10-26 19:24:06
はぐ🕊 @516hug

とは言ってもらえたものの、私の性格的にも、忠義くんの立場的にも、こんな公共の場では、全部洗いざらい話せるわけでは無い。誰が何を聞いているかわからないし。「…、まぁ私が悪いんだよ」居酒屋につき、アキラくんに言った一言目がこれだった。まとめると私が悪い。だからそう言ったのに〈なんで〉

2018-10-26 19:29:55
はぐ🕊 @516hug

〈〇〇だけが悪いって訳ではないでしょ。〉「…んー、、なんかよくわかんなくて」〈決めつけるの良くねぇよ〉ってビール片手に私を見つめるアキラくんに、ちょっぴりドキドキしてきて、目を逸らした。「アキラくん優しいよね」〈…普通だよ〉あんまりその普通がわかんないな。〈自分のこと責めないで〉

2018-10-26 19:46:46
はぐ🕊 @516hug

〈なんで自分が悪いって思うの?〉「……」言いづらいなぁ…ここでは…。〈言えるとこだけでいいから、な?〉「うん、と…」言えるとこだけって、どこからどこまでなのかな…切り取り方がわからないな…って俯いたら、〈あーもう、分かった。…じゃあ俺んちで聞く〉「へ?」〈人目。気になるんでしょ〉

2018-10-26 19:50:20
はぐ🕊 @516hug

同じ頃。 安「おおくらー?」『はぁい』「もうはよ〇〇ちゃんとこ行きいや」『やって、あいつの考えてることわけわからんねんってぇ』「考えてみた?〇〇ちゃんの気持ちも」『はぁ』「寂しかったりしとったんやない?」『……あーもうやめようやこの話!』「お互い素直やないなぁ…」『呑も!』

2018-10-26 19:57:27
はぐ🕊 @516hug

まぁそんな会話しながら大倉と過ごしとったんやけど、「…おおくら」『すみません生1つ〜、あ、マッコリも』「大倉ってば!」『んも、なにっ?どうしたんヤスも何飲むっ?』「違うって!!外!あれ!!」『あ?』「あれ!〇〇ちゃんちゃう!?」店内から微かに見えた、〇〇ちゃんと思しき女性と…男性

2018-10-26 20:05:41
はぐ🕊 @516hug

『どこよ?見えへんで?』「もう行ってもうた。タクシーで。…男と二人やったで?」『は?』「見間違いではないと思うけど。」『お前目悪かったっけ』「悪くない方ですけど。」『…、』ようやくユルユルの表情から真剣な目付きに変わってって、携帯を取り出し、電話をかける大倉。『もしもし?』

2018-10-26 20:14:03
はぐ🕊 @516hug

「もしもし、」なんの前触れもなく、急にかかってきた忠義くんからの電話。びっくりした反動で通話ボタンを押してしまっていた。『お前いまどこおるん』…彼の声は低いけど、彼の背景にガヤガヤした居酒屋の声が入ってて、「忠義くんは居酒屋か」『どこにおるんって聞いてんねんけど』「タクシーだよ」

2018-10-26 20:17:50
はぐ🕊 @516hug

『ほんまに遊びに行ったってこと?』「…違うもん…」私にだって、誰かに話したい時だってある、私にだって、誰かに頼りたい時だってあるんだよ…。『男とおるん?』「アキラくんは、友達だよ、、ちょっと話したいだけ」『俺じゃあかんの?』無駄でしょ、話したって。「もう…ちょっとほっておいて…」

2018-10-26 20:25:55
はぐ🕊 @516hug

「…忠義くんと話してたら、悲しくなる」それだけ言い、電話を切った。…自分の意見とか言い慣れてない分、言った後は手が震えるし身体は緊張で固い。「っ…」それにボタボタ涙が出てきちゃう。〈家着くまで我慢できなかったな。〉って頭を撫でてくれるアキラくんの胸に、気付けば頭を寄せていた。

2018-10-26 20:35:28
はぐ🕊 @516hug

大倉side 『………』いや、しばらく放心状態やった。なんかなんも考えられへんくて。「大倉?〇〇ちゃん…なんて?」『切られた』「え?」『電話。切られた。』「…」もう1回掛け直してみたけど、《ただいま、電波の届かない場所に居られるか、電源が…》『どうしよ…』LINEも送るけど当然既読付かんし

2018-10-26 20:46:36
はぐ🕊 @516hug

「気ぃ遣いな子やから、大倉に本音、隠してるんかもな?お前は〇〇ちゃんが自分ち泊まるの避けてる言うてたけど、それは大倉に負担かけんように終電に間に合うように帰ったりしとったんちゃう」「いま爆発したんちゃう」…どうしたらええん。悲しくなるって、ほっておいてって…。今どこなんほんまに。

2018-10-26 20:55:25
はぐ🕊 @516hug

「お邪魔します」〈ごめん散らかってるけど〉「え、全然だよ」男の人の部屋って感じ。綺麗だけどちょっとしたところが散らかっていて、「(かわい…笑)」〈なに(笑)〉アキラくんが私の顔を覗き込む。「ごめんなさ」上がっている口角を両手で抑え、アキラくんを見上げると〈…待った。その顔はダメ〉

2018-10-27 21:43:39
はぐ🕊 @516hug

どうしたんだ、と見たら、話そうと言われ本題へ。「ほんとはずっと居たいの」「でも忙しいから、我慢してなるべく忠義くんが楽に仕事できるように、って…やってきたつもりで、」「だけどそうすればするほど、構って欲しくなって、妬いてほしいだとか、もっと心配かけたいって思うようになってた。」

2018-10-27 21:45:51
はぐ🕊 @516hug

それから…話していたはずの私は、チュンチュン…という小鳥のさえずりで目が覚めた。暖かい胸と腕に抱かれてて、「?」見上げたら「わ…!」アキラくんだったことにびっくりしたけど、昨日の記憶がフラッシュバック。「(いつの間にか話し疲れて寝ちゃったんだ)」お互い昨日の服のままだ。

2018-10-27 21:51:53
はぐ🕊 @516hug

「ありがとうね…」小さな声でそう伝え、お礼に軽く朝食だけ作り、アキラくんの家を出た。(目、絶対腫れてるや。泣きすぎちゃったな)って自宅のマンション3階に着いた時、目を疑った。「…っ?」扉の前でしゃがんでる彼が居たから。『〇〇っ』あっという間に抱きしめられて「いつから待ってたの?」

2018-10-27 21:55:48
はぐ🕊 @516hug

『昨日の夜…』「どうして!?風邪ひいてない?喉痛くないっ?頭痛くない?!」慌てて身体を離し、忠義くんの頭やら服やらを触ったり温めようと擦ったりしてたら、その手も掴まれて。「どしたの?やっぱりちょっとしんどい…?」俯いたままの彼の顔を覗き込む。『…首の後ろ、ついてる』「?え?」

2018-10-27 22:04:04
はぐ🕊 @516hug

なにが?とわけがわからない私を見て、『…いや、なんもない、ごめん気にせんといて』と、首を横に振った。「とりあえず中入ろ?」頷いて家に入る忠義くん。「暖かいの入れるから待ってて!あ、これくるまってていいよ!」とブランケットを渡し、お湯を沸かす。「暖房入れ『ごめんな…、』

2018-10-27 22:13:10