水野義之氏のCs134関連のツイートまとめてみた

水野義之氏(@y_mizuno)のCs134関係の連続ツイートまとめてみた。 Cs134とCs137の違いとか、良く分かる。
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MIZUNO Yoshiyuki 水野義之 @y_mizuno

今回はCs137に加えCs134(半減期2年)も出ていることが特徴。これは1960年代の原爆時代になかった新参者であり、放射線防護の観点から重要。これは原子炉内部だけで生成。出来方はU235核分裂→Xe133(β崩壊)→Cs133(炉内で中性子捕獲)→Cs134である。

2011-04-27 04:59:10
MIZUNO Yoshiyuki 水野義之 @y_mizuno

Cs134の重要性、理由は2つ。1)Cs134はCs137と同程度出た。2)Cs134のγ線エネルギーがCs137に比べて非常に高いという報告もあった。日本分析センター(千葉)4/21報告は腐葉土、芝生の下の土、小石まじりの土、それぞれ報告http://bit.ly/fWfITs

2011-04-27 05:13:47
MIZUNO Yoshiyuki 水野義之 @y_mizuno

Cs134はβ崩壊の後Ba134に変化、γ線を数本出して安定なBa134に。このβ線は、γ線の遮蔽が出来れば十分に遮蔽できる。ただし今の福島の運動場で出ている放射線で最大エネルギーはこのCs134からだろう。これはBqからSvの変換で重要。普通Cs137を仮定。間違えないように!

2011-04-27 05:29:23
MIZUNO Yoshiyuki 水野義之 @y_mizuno

Cs137はエネルギー662keVのγ線を出す。問題はCs134、これはもっと高く、運動場を空中さらに遠くまで飛ぶ。このため運動場が意外に高線量率だろう。だが幸い遮蔽に必要な鉄板の厚さには余り効かぬ。最適の遮蔽材は鉛などの重金属。他方で鉄は安価で遮蔽もできるので今回はこれを使う。

2011-04-27 05:45:28
MIZUNO Yoshiyuki 水野義之 @y_mizuno

γ線の遮蔽に必要な物質の厚さは、輻射距離(RL)という(長さ、距離)が目安。鉄の1RLは約1.8cm、まぁ2cm。2cmで約3分の1に数が減る。2cmの鉄板2枚使い4cmの鉄板なら(1/3)X(1/3)で約10分の1まで減らせる。出たγ線は、鉄の中を走り、途中で熱になり消滅する。

2011-04-27 05:51:36
MIZUNO Yoshiyuki 水野義之 @y_mizuno

@HayakawaYukio すみません、すぐには分かりません。研究室にあるThe Table of Isotopesという本にCs134の崩壊スキームが出てましたが、かなり複雑。特にγ線が数種類、出てくるのでその平均を使うことになると思います。これ以上はすぐには分かりません。

2011-04-27 05:58:25
MIZUNO Yoshiyuki 水野義之 @y_mizuno

@HayakawaYukio セシウム134はhttp://1.usa.gov/dNbH4a このように、γ線は13種類、最高エネルギーは1365keVでセシウム137の662keVの2倍以上、メインでも796と604keVで高め。β線も同様に種類多くエネルギーも高い。その平均。

2011-04-27 06:11:11
MIZUNO Yoshiyuki 水野義之 @y_mizuno

セシウム134が通常になく複雑な放射線を出す理由は特殊な原子核だから。陽子数55は奇数、中性子数79も奇数、という「奇々怪々」で不安定な原子核。自然がそうなっているのだから仕方がない。このためCs134→Ba134のエネルギー差が非常に大で、Baの途中の励起準位がみな引っ掛かる。

2011-04-27 06:20:30
MIZUNO Yoshiyuki 水野義之 @y_mizuno

運動場を鉄板で覆っても運動場を超えた周辺から斜めの放射線も遮蔽しないと減らない。セシウム134も137も飛距離の割と長いγ線が出ている。このエネルギー領域のγ線は100m程度飛ぶ。〜200m程度まで関係。これを防ぐにはフェンスに高めの鉄板を立てる。透明なら鉛ガラス、でも高価。

2011-04-27 06:28:30
MIZUNO Yoshiyuki 水野義之 @y_mizuno

危なくないように無骨な鉄板はラバーで覆うかアンツーカーか人工芝。実際、鉄板の露出は誰がどう考えてもまずい。楽しくない。美しく楽しい学校にしたい。様々な工夫は可能。排水も重要。しかし放射線を減らすだけなら、厚さ4cmの鉄板で約10分の1まで減らせることは理解できると思う。当面以上。

2011-04-27 06:38:05