尾上先生の勉強風景 (6)

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尾上正人 @9w9w9w92

ハラスメント…「地位の高いメスは従属者たちに嫌がらせをし、これが繁殖の抑制をもたらす。…結果は印象的で重要なものだ。被害者のストレス・レベルが上がり…それに反応して繁殖システムが閉じられてしまう。…ハラスメントに結びついたストレスは、被害者の寿命すらも減らし得る」p.121.

2018-11-15 10:50:59
尾上正人 @9w9w9w92

「霊長類学の公理の1つは、社会関係は主にメスに依存しているということだ。というのも、メスは繁殖の限りある資源として働くからだ。オスはメスのいるところへ行くので、[食料分布等に規定された]メスの散らばり状況が様々な形のオスの組織を出現させる」p.122.

2018-11-15 11:15:04
尾上正人 @9w9w9w92

霊長類の母系・母方居住の意味…「食料競争が激しくて食料の縄張りを守らなければならないところでは、メスは自分の親族内にとどまり、親族が最良の同盟を作り、険しい支配ヒエラルキーを示す」p.123.

2018-11-15 11:31:42
尾上正人 @9w9w9w92

「メスがつながった(female-bonded)種においては、支配は継承されるもので獲得されるものではない。全ては、どの母系にあなたが生まれ落ちたか次第なのだ」p.123.

2018-11-15 11:35:43
尾上正人 @9w9w9w92

「[母系制の霊長類においては]成体になると、より年下のメスがより年上のメスを支配する。…母親が、最も高い繁殖価を持つ娘を好むからかもしれないし、あるいは母親の戦略的決定かもしれない。娘が自分に抗する同盟を作るのを防ぐため、分割統治のえこひいきを発動させるのだ」p.123.

2018-11-15 11:44:58
尾上正人 @9w9w9w92

「メスが繋がらない種は、まとまるよりむしろ拡散している食物を食べる。そこでメスが広い領域に散らばり、食料を独占できず食料をめぐる争いが減る…親族同盟を持つことは有利ではなく、メスは出生集団をすすんで離れる。母系制はなく支配関係は不安定で一貫性を欠く。メスの関係は平等主義的に」125

2018-11-15 12:21:20
尾上正人 @9w9w9w92

「ボノボにおけるように、食料が豊富で競争が弛緩している時には、メスたちは遺伝的関係が全くないにもかかわらず互いに強くつながり合う」p.127.

2018-11-15 13:43:58
尾上正人 @9w9w9w92

「女が独断的なリーダーシップのスタイルをとった時には、独断的な男よりも評価が好ましくなくなる――とりわけ他の女たちの評価が」p.130.

2018-11-15 14:05:24
尾上正人 @9w9w9w92

人気(popularity)は悪評・低評価と表裏一体であるというパラドクス…「女の子は男の子よりもはるかに、人気をネガティヴな行動と結びつける。…このネガティヴさは、人気トーテムポール[序列]の低い方から最も強く発せられるのである」p.132.

2018-11-15 15:28:41
尾上正人 @9w9w9w92

「我々が最も強く地位達成競争だと見ている領域においてすらも、[女の]それは男とは非常に異なっているように見える。その目標は卓越することではなく、目立つよりもむしろ混ざること、男の子たちに魅力的であるがしかし他の女の子たちを疎外しないことにある」p.133.

2018-11-15 15:52:03
尾上正人 @9w9w9w92

「ジェンダー差は、ステレオタイプの知識なしに起こり得る。…ジェンダーについての知識(ジェンダー・ステレオタイプ)は、選好や行動の遂行に先行するという命題は支持されない」p.135. この後に続けて、有名な「ブレンダ」の話

2018-11-15 16:23:42
尾上正人 @9w9w9w92

遊び相手に同性の子を好んで選ぶ傾向は通文化的に見られ、3歳までにはっきりと表れ、6歳でピークに達し、その時には同性の仲間と遊ぶ時間が異性との時間の11倍になる。遊ぶおもちゃの種類から結果的にそうなっているのではなく、やはり仲間選びが原因と。フィードバック・ループの存在。pp.138-9.

2018-11-15 16:40:23
尾上正人 @9w9w9w92

子どもの遊びの性別隔離は、エキサイトしすぎる男の子を避けたい女の子たちから始まるが、1年かそこらすると男の子の方が隔離をリードして女の子を入れないようになる。いったん隔離が形成されると、男の子と女の子はますます別々に遊ぶようになる。内集団への忠誠と、外集団への敵意。p.139.

2018-11-15 16:45:05
尾上正人 @9w9w9w92

(母親でなく)父親による、幼い頃からの息子の女らしい(effeminate)ふるまいへの憂慮、将来同性愛者になるのではという予測は、しばしば的中する…「12歳かそれ未満で女らしい行動に言及された男の子の大部分は、次の10年以内にホモセクシュアルないしバイセクシュアルな選好を発達させる」p.141.

2018-11-15 21:16:49
尾上正人 @9w9w9w92

「女の子たちが[遊び等の中で]忌み嫌うまさにその[男の子たちの]性質ーー互酬性を犠牲にして優位に立つこと、親密さを犠牲にして目立つことーーこそが、奇妙にも後には、反対の性[男]において彼女らにとって魅力的になるであろう何ものかなのである」p.142. 確かに…

2018-11-15 21:27:57
尾上正人 @9w9w9w92

親密性と規模のトレードオフ…「男の方が女よりも多くの友達を持つと報告され、女はより少ない友達関係により多くの時間を投資する。つまり女は男よりも、特に個人的な感覚や関係についてベストフレンドとより長く話して過ごす。…男にあっては、2人の間の友情は集団全体ほど重要ではない」p.148.

2018-11-16 02:40:13
尾上正人 @9w9w9w92

「有利な地位をめぐって競争することーー地位を達成するために用いられる同盟をシフトさせることーーは、男が女よりも、個人間の紛争により寛容であることを意味する。昨日の敵はたやすく今日の友になり得る」p.148.

2018-11-16 02:46:46
尾上正人 @9w9w9w92

「共通の敵ほど男たちを1つにするものはない…[実験で]集団間の競合の要素が導入されると、男は女よりも有意に貢献した…外的脅威に直面して結束するこの能力は男たちに権力を与えた。この権力が、なぜ男でなく女が出生集団を離れ知らない者と暮らしたかというヒトの先史の謎を説明するかも」148-9

2018-11-16 02:58:39
尾上正人 @9w9w9w92

「親族に留まると相当有利なので、女がすぐそれ[外婚]に同意したと思えない。…男が留まるのは、男が強く1つにまとまり女を外に出した結果のようだ。この種の連帯を得るには、ある生態学的な力が男の集団内一貫性を増やし、内的な争いを減らすべく働かねばならなかった。その力とはたぶん敵だ」150

2018-11-16 03:19:30
尾上正人 @9w9w9w92

ランガム&ピーターソン「ただ2つの動物種だけが、オスが主導する強烈な縄張り侵犯型の攻撃システム、つまり攻撃して殺すべき弱い敵を探して近隣のコミュニティへと致命的な襲撃を仕掛けるようなシステムを持っている…チンパンジーとヒト」p.150.

2018-11-16 06:39:04
尾上正人 @9w9w9w92

「共通の敵に対し領域を保ち拡張する必要が、男の集団レベルの同盟の基礎だった。戦争は危険だ…この恩恵の受け手が遺伝的親族である時にのみ、繁殖成功を導く戦略となる…男がすすんで命のリスクを取るのは、自身の親族にとどまるか次第だった。そしてこれが女の外婚を強めた原因だったのかも」150-1

2018-11-16 06:48:03
尾上正人 @9w9w9w92

「20世紀初期の戦争[第一次世界大戦]においてさえ、英国の良心的兵役拒否者は、自分の母親をレイプや殺害から守れないことについてどう感じるか尋ねることでテストされたのである」p.151. 良心的反対者はクエーカが多かったらしいな

2018-11-16 06:53:30
尾上正人 @9w9w9w92

ボノボのメスどうしの性器こすり合い(G-G rubbing)は、外婚で来た新入り娘が群れに溶け込む儀式(peering)の1つ[と書いているように読める]p.153.

2018-11-16 11:01:58
尾上正人 @9w9w9w92

霊長類のメスどうしの結束(bond)は、食料資源が分散していると顔を合わせる機会が少なくて緩くなるが、食料が密集しているとよく顔を合わせるので緊密になる…野生チンパンジーは前者、ボノボと飼育チンパンジーは後者。pp.153-4.

2018-11-16 11:10:32
尾上正人 @9w9w9w92

「いかに男と女がストレスを処理するかに関する幾百もの研究が、非常に強い性差を確かめてきた。男は孤独を求めることでストレスに反応するが、女は他の人々に近づくことでストレスに対応する…オキシトシンの受容はエストロゲンにより規制されないので、女の行動を理解する上で特に関連性が高い」155

2018-11-16 11:31:39
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