「中学英語からやりなおそう」系の本がやたら多い本当の理由

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uroak_miku @Uroak_Miku

マンガでおさらい中学英語 フクチ マミ amazon.co.jp/dp/4046012307/ 駄本の極み。こんなのがベストセラーになったのが今でも信じがたい。ドイツ語やフランス語など、英語以外のヨーロッパ言語の素養が本書には感じられないのです。

2018-11-23 22:19:03
uroak_miku @Uroak_Miku

英語の助動詞(canとかwillとか)は活用しないけれど、先祖を同じくするドイツ語ではしっかり活用します。フランス語はというと助動詞が二種類しかなくて(英語でいうbeとhaveにあたる)devoir(英語のmustにあたる)とかは準助動詞と呼ばれている。今でもこんがらがってしまう。しかしここ大切。

2018-11-23 22:27:01
uroak_miku @Uroak_Miku

英語はドイツ語とフランス語の混血児なので、このあたりのことは英語教師なら耳学問でも知っていてほしい。しかしこの本はこういう視点がないまま、もっともらしい俗説で押し切ってくるので読んでいて不快。そもそもそんなに読みやすい本でもないし。

2018-11-23 22:28:58
uroak_miku @Uroak_Miku

何より不快なのがここ。中学英語を学びなおせば英語は克服できますよーというメッセージ。私のスタンスは「中学英語のせいでニホンジンの英語がまん延している」だから、こういう微温的なやりなおし系本には生理的に反発してしまう。 商売としては巧い。しかしあえて否を唱えたい。 pic.twitter.com/o5gyVap5ee

2018-11-23 22:43:13
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そんなわけないでしょ!と殴り倒したくなってくる。 pic.twitter.com/9cTutAEBUg

2018-11-23 22:44:04
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一方的に殴り倒すのはアンフェアなので私のほうのも少しお見せします。こんな風に啖呵を切っての幕開けです。 pic.twitter.com/e52WzcprNn

2018-11-23 22:52:02
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「英語ネイティヴの生徒」とちらっとありますね。この後、私のオリジナルキャラを登場させる構成です。

2018-11-23 22:54:09
uroak_miku @Uroak_Miku

中学英語のめちゃくちゃさは、ある国家的陰謀(おとなの事情ともいう)によるものであることを順に検証し、それが国語教育をも狂わせ、2020年よりもっとおかしな方向に傾いて、そしてニホンジンの英語の暴威がさらに増していく…そういう近未来を一足先にお見せできれば、と考えています。

2018-11-23 22:56:28
uroak_miku @Uroak_Miku

しっかし「中学英語」でAMAZON検索するとamazon.co.jp/dp/4800285429この手の本が仰山出てくる。こういうの撲滅しないとね。宮崎が『ナウシカ』の映画を作ったとき当時のアニメファンたちは「何かが終わってしまった」と感じたという。今までのはどれもまがいものだ!と宣言された気分だったとか。

2018-11-23 23:07:51
uroak_miku @Uroak_Miku

私が意識しているのはむしろ『カリ城』なんですけどね。

2018-11-23 23:12:26
uroak_miku @Uroak_Miku

この第七部、思い切ってTOEIC論で突っ走ろうか――

2018-11-26 07:09:25
uroak_miku @Uroak_Miku

『マンガでおさらい中学英語』を再読。評判のいい本ですが私が読むと胸が悪くなる。例えば「What can we see here?」を「ここでは何が見られますか」と紹介しているのだけど、これはむしろ「このグラフを見て何か浮かび上がってこないかな諸君?」のニュアンスで使うことのほうが多いのです。 pic.twitter.com/wEH2dijRnW

2018-11-26 11:03:55
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uroak_miku @Uroak_Miku

「ここでは何か見て損はないものとかありますか」のつもりなら「Is there something worth seeing around here?」とするほうがいいです。「What」でいきなり訊ねると警察の尋問みたいに響きかねないのと「can」は文脈でニュアンスが大きく変わってしまうので乱用は避けるのがコツなのです。

2018-11-26 11:10:58
uroak_miku @Uroak_Miku

いわゆる「英語力」の判定用ものさしとしてTOEICが権威化してしまっている。センター試験は大学入試用つまり高校生&高校卒業生用という限定されたものであるのに対しTOEICはニホンジンすべてに対応。つまり学校英語空間が教室空間(と入試会場)を越えて日本全体まで拡張されたものなのです。

2018-11-26 16:13:03
uroak_miku @Uroak_Miku

要するに受験英語それも大学入試の四択式一次試験が日本全体に拡張されたものといえる。

2018-11-26 16:15:37
uroak_miku @Uroak_Miku

学校英語(というか受験英語)を卒業してモノホンの英語の世界に飛び込みたいという願望からTOEICに挑むのだけど、これも実は受験英語の枠内にある英語試験といわけです。

2018-11-26 16:18:17
uroak_miku @Uroak_Miku

試験問題こそ「月末までに3000ドルを入金されない場合は今後の配信を打ち切らせてもらう」等のいかにも実務系な英文でいっぱいなので、受験生は皆「おお、受験英語とは違う、生のモノホン英語だぜい」と思いこむわけですが、実態は中学英語教科書のなかに登場する疑似インターナショナルスクールの同類 pic.twitter.com/zv6P1Hyc1X

2018-11-26 16:21:22
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uroak_miku @Uroak_Miku

違うのは中学英語教科書内のなんちゃってインターナショナルスクールで交わされる英語がインチキ英文であるのに対しTOEICの試験問題にある英語は一応モノホンだってことかな。

2018-11-26 16:22:39
uroak_miku @Uroak_Miku

しかあし、いくらTOEICで高得点できるようになっても「自己紹介します」すらさっといえない。「Let me introduce myself.」なんてのは✖。いちおう正しいんだけど「拙者は怪しいものではござらぬ」くらいの大時代な英語ですこれ。「I don't think we've ever met.」(ええと初対面ですよね)が〇。

2018-11-26 16:28:33
uroak_miku @Uroak_Miku

「Ms. Elphberg? I don't think we've ever met. My name's Kaoru. Kaoru Kumi. You can call me K.K. if you'd like.」(ミズ・エルフバーグ?たしか初対面ですよね。私はカオル。クミ・カオル。よろしければKKとお呼びくださいな) こうやって自己紹介するんですよ英語では。

2018-11-26 16:32:30
uroak_miku @Uroak_Miku

こういう対人の機敏とか距離感とかはTOEICではけっして試験問題として問われない。しかし英語できますと胸を張れるかは、難しい英文を読みこなす能力ではなくむしろこういう初歩的な話の切り出しマナーを心得ているかできまる。

2018-11-26 16:35:26
uroak_miku @Uroak_Miku

こういうところを完全スルーする点では中学英語もTOEICも同じなのです。

2018-11-26 16:36:16
uroak_miku @Uroak_Miku

TOEICが「英語力」のものさしとされ、そして「英語力」こそがかつての「総合力」にとって代わるものと大衆に思われだした今、TOEICでの高得点がそのまま自分の価値とされてしまう時代を生きているのだと誰もが思うようになった

2018-11-27 03:07:44
uroak_miku @Uroak_Miku

しかし「エーゴエーゴというけれど、もうそういうの勘弁してよ学校では苦手だったしガイジンに道を聞かれるのだってうんざりなんだから」というのが大半のニホンジンの本音。

2018-11-27 03:08:50
uroak_miku @Uroak_Miku

そこにささやくわけですよ「大丈夫、あなただってかつて中学生だったんでしょ。中一に戻って英語を学びなおせばいいんですよ、一度習ったことだし、二度目なら怖くないはずですよ」と。

2018-11-27 03:09:55