女神の救済はだれのためか?

『魔法少女まどか☆マギカ』の論考まとめです。内容の詳しい分析よりも、なぜ選好されたのかを中心に分析しています。あと、その後の@reisofi13さんとのやり取りをまとめてあります。
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zutabukuro @ClothSack

『魔法少女まどか☆マギカ』論を少しやってみる。今回の分析は、この物語がなぜ選好された(流行った)のかということを念頭においておこなおうと思う。内容の分析は深くないですよたぶん・・・。あと、こういう事はあまり慣れないので稚拙で~す~よ~。(みゆきちGOD風味で)続

2011-05-01 20:57:13
zutabukuro @ClothSack

女神まどかが現実的に救済するのは一体誰なのだろうか?魔法少女たちだろうか、いや違う。彼女たちは精神的に救済されたかもしれない、しかし彼女たちは死という定めからは逃れられない。現実的に救済されているのは、魔女による不利益を被る可能性があった人々である。つまり、一般のモブキャラだ。続

2011-05-01 20:59:15
zutabukuro @ClothSack

女神まどかによるシステムの改変は(そう魔法少女システムの改変なのだ)、魔法少女を消滅させるものではない。魔女化がなくなったとしても、魔法少女システムは彼女たちに戦い(魔獣)と死を強いる。では、彼女たちはなぜ改変の前後ともに戦いそして死ななければならないのだろうか?続

2011-05-01 21:03:36
zutabukuro @ClothSack

魔法少女たちは、まどかがシステムを改変する以前からある宿命を持つ。それは、社会のために奉仕せざるを得ないということだ。システムが改変される以前も以後も、彼女たちは魔女や魔獣との戦いとそれによるエネルギーの供給での宇宙の延命(ある意味社会の延命)と社会を防衛する。続

2011-05-01 21:14:21
zutabukuro @ClothSack

この社会への奉仕と自らの生(ソウルジェムの浄化)が縄のように絡み合うシステム(これはまどかによって改変されていないのではないか)によって、魔法少女たちに戦いそして死ぬ。だが、システムの改変以前は彼女たちが魔女化することによって社会に負債を負わせることがなされていた。続

2011-05-01 21:14:55
zutabukuro @ClothSack

しかし、女神まどかによってシステムが改変されてしまった。彼女たちは社会に負債を負わせることなくただ奉仕する。ここで重要なのは、彼女たちが自身の願いを叶える対価としてこの運命を選択し決断したということだ。たとえ他に選択の余地がなかったとしても。続

2011-05-01 21:17:54
zutabukuro @ClothSack

ここで見えてくるのが、驚くべきほど無責任でいることのできる「レイプ・ファンタジー」だ。(レイプ・ファンタジーについては宇野常寛さんの『ゼロ年代の想像力』参照)この場合は、サディズムいや社会的サディズムと言った方がよいのかもしれない。続

2011-05-01 21:20:54
zutabukuro @ClothSack

彼女たちが社会のために傷つくのは自己の選択・決断によるものであり、贄の神たるまどか様のお力によってそのことによって我々モブキャラたち(社会)が負債を被ることはまったくなくなったのである。つまり、私たちはまったく無責任に彼女たちを嬲り者にすることができるようになったのである。続

2011-05-01 21:22:37
zutabukuro @ClothSack

 誰かを嬲り者にし、社会的にサディズム快楽に酔いしれる。よくある構造だ。しかし、通常それは道徳的に咎められることでもあると同時にこちらも何らかの責任を負う(嬲り者から反撃される可能性)。しかし、まどマギは我々に全く無責任な社会的サディズムの充足をもたらす。続

2011-05-01 21:26:34
zutabukuro @ClothSack

端的にいって、幼気な少女たちを全くもって無責任に(ゼロ年代のレイプ・ファンタジー以上に)嬲り者にすることが可能な物語であったから『魔法少女まどか☆マギカ』はこれほど流行したのではないか。このような嬲り者を社会が求めているのか…終

2011-05-01 21:28:28
zutabukuro @ClothSack

それにしても安易な着地点だ。もっと捻るべきだったかな~。

2011-05-01 21:33:56
はるば @reisofi13

@ClothSackさんのまどかマギカ論をRTさせていただきました。まどっち達魔法少女を自分たちの投影として見るか、それとも他者として見るかという問題があって、僕がこの前やったレヴューは“私たち”として見て書いたのですが、他者として見るとこういうことになってくる。

2011-05-01 21:56:43
zutabukuro @ClothSack

@reisofi13 私の稚拙な論考を見てくださりありがとうございます。こういう事は普段あまりしないので・・・。キャラクターを自分たちの投影として見るかそれとも他者としてみるかということですが、前者も自身を投影する他者なのではないでしょうか。キャラクターたちは常に他者なのです。

2011-05-02 09:35:01
はるば @reisofi13

@ClothSack はじめまして、勝手にRTさせてもらっていたところにリプライまで頂けて恐縮です、ありがとうございます! 自身を投影する他者というところ、なるほどと納得いたしました。僕はいつも主人公=自分とすぐに結び付けていたので、新たな視点に気付かされた思いです。

2011-05-02 11:15:42