- yumiharizuki12
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ピケティは、80年代の英米で小さな政府や減税、新自由主義がもてはやされたのは「日本やドイツに対して英米が後れを取ったのは租税負担が重かったから」という宣伝が効果的だったからとしている。実際には、大戦で生産資本が破壊された日独の経済成長は、新古典派成長理論での収束過程にすぎなかった。
2019-01-28 17:40:13そもそも税収は原理的に国民のために使われてるので、すべて国民に還元されてると考えられる、その上で、民間のインセンティブを歪ませることによって発生する損失のみが真の税負担である。需要供給の交差図ではハーバーガーの三角形にあたるが、これがGDPの何%にあたるか、推計されてないのかな。
2019-01-28 18:24:11所得税、消費税、法人税、社会保険料、すべての真の税負担を合算して推計するのはたいへんそう。プレスコットが労働所得税と社会保険料、ルーカスがインフレについて計算したけれど、諸々の税すべてを考慮した損失の推計ってあるのかな?
2019-01-28 18:26:44税金は定義上、何か政府の目的=国民福祉のために徴収されてるのだから純負担ということはないはずだが、とりあえずメリットの部分は考えないことにして、すべての真の税負担を足し合わせてGDPの何%になるだろうか。
2019-01-28 18:30:53検索してもなかなかいいのが出て来ないが、例えばフィンランドの場合(また特殊な、、、w)GDPに計上されない家計内生産(household production)の価値は95で、GDP216の半分弱、4割程度に迫っている。stat.fi/til/kotsa/2016…
2019-01-28 18:45:13経済のサービス化によって、ひょっとしてGDPの過大推計が行われてる可能性があるよね。経済のサービス化って、これまでGDPに計上されなかったものをGDPに計上されるように引き出してるだけとも言えるからだ。他方、製造業や農業などこれまでもGDPに計上されていたものの価値は下がっている。
2019-01-28 18:49:43何が言いたいのかというと、課税によって市場経済が抑制されると、その分、家計生産が増える。市場経済への課税は同時に家計生産への補助金でもある。つまり課税の真の負担を市場経済の合計である対GDP比だけで見ることは、家計生産を無視することによって、負担を過大に評価してる可能性がある。
2019-01-28 18:54:29household production modelの古典は、何回か出してますが、こちらです。jstor.org/stable/2937726
2019-01-28 19:01:38例えば、経済史の研究で、「江戸時代初期の一人当たりGDPは500ドル」と聞くと、そんな金額でよく生きてられるな、と思ってしまうけれど、市場経済の範囲が小さいのでそれで何とかなるのである。
2019-01-28 19:04:13卑近な例を言えば、登山でマイカー使う人はGDPへの貢献は小さい。公共交通を使わずホテルに泊まらず登山口の無料駐車場で寝ているから。しかし彼らのやってることは立派なhousehold productionである。同様に、歩いたり自転車で通勤するのもhousehold production w
2019-01-28 19:10:16経済のサービス化って、これまで自分でやっていたことを金出して誰かにやってもらうことに過ぎないので、お金を持ってる人にとってはうれしいが、実体として経済のどこかで誰かが同じサービス労働を提供してるだけ。だから豊かさに実感が伴わない、という状態が長く続いているのではないか。
2019-01-28 19:26:30これは最近、日経経済図書文化賞を受賞した高島さんの共著論文からだけれど、江戸時代の一人当たりGDPのみならず、一次、二次、三次産業の構成比が推定されている。こんな、まるでタイムマシンで見て来たかのような研究できる、今の数量経済史はすごいw hermes-ir.lib.hit-u.ac.jp/rs/bitstream/1… pic.twitter.com/A9dMFHplNV
2019-01-28 19:43:14現在、先進国ではどこでも、一次産業の対GDP比は1%ですよ。ところがこれが、関ヶ原合戦の頃は70%、明治維新の頃でも58%ですからね。 (問)一次産業のGDP構成比はたった1%なのに、家計のエンゲル係数が25%とかになるのはなぜか、説明せよ。
2019-01-28 19:49:10household productionを推計する研究と、経済厚生を推計する研究が、どこまで一致して、どこから食い違ってるのか、自分にはちょっとわかりません。
2019-01-28 20:02:18米欧の労働時間の違いを、租税の家計生産に対する効果に注目して説明したRogersonの有名論文。JPE2008。 jstor.org/stable/10.1086…
2019-01-28 20:32:30