@NakamuraBoris 氏のリフレ論まとめ

とても勉強になる価値ある議論なので纏めておきたいと思います。
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Boris Nakamura @NakamuraBoris

@makoto_shimizu_ 仰る通り、該当箇所だとクルーグマンは確信を持って言っているわけではありません。しかし先ほどの引用の後のところではすこぶる自信を表明しているようには思えます。

2019-01-31 04:33:49
Boris Nakamura @NakamuraBoris

@makoto_shimizu_ "it has done very well"です。「デフレが貨幣的現象であるかどうか」はNew Argumentなので、これ以上のReplyは控えさせていただきますが、当初の「リフレ派がポリシーミックスというのはおかしい」という見解に関しましては、このやり取りを通しても「同意できない」と判断せざるを得ません。

2019-01-31 04:35:38
Boris Nakamura @NakamuraBoris

@makoto_shimizu_ 雇用の回復が(それまで職を得られなかった)非自発的失業者たちから始まるのに、消費税増税は彼らの可処分所得を直撃するわけですから、消費の拡がりを抑制することで金融緩和の効果を減衰させませんか。そして消費税増税の名目は(現政権のアナウンスによれば)財政再建と結びついています。

2019-01-31 04:37:44
Boris Nakamura @NakamuraBoris

@makoto_shimizu_ CPIが2%に達していない以上、フォワードガイダンスが十分に機能しているとは言い難いですが、「失敗」はしていないのでは? 未だBEIも0%を割っておらず、事実として民間設備投資は伸び続けており、また日本銀行による自然利子率の推計によれば、実質金利は自然利子率の近傍もしくは下回ってます。 pic.twitter.com/MuaYW74GUf

2019-01-31 04:38:43
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Boris Nakamura @NakamuraBoris

@makoto_shimizu_ 釈迦に説法だとは思いますが、労働力調査などを見れば分かる通り、「就業者数が減って完全失業率も下がる」(2008年~2012年)と「就業者数が増えて完全失業率は下がる」(2012年~2016年)は意味が違うように、雇用に関しては上向きで来ています。

2019-01-31 05:01:12
Boris Nakamura @NakamuraBoris

@makoto_shimizu_ 現政権のスタンスに文句をつけたい点はありますが、しかし雇用回復のトレンドがQQE以前から始まっていたとしても、2012年2月の白川日銀による1%目途の物価安定策の助走からこれまでの金融緩和策がそれを邪魔していたとは思えません。以上です。お付き合いいただき、ありがとうございました。

2019-01-31 05:05:55
Makoto Shimizu @makoto_shimizu_

@NakamuraBoris it has done very wellはフォーワードガイダンスに限っているのではなく、日本のリフレ政策だけを言っているとも思えません。アメリカは大きく財政政策を使いました。これはクルーグマンが自ら主張したゼロ金利の現代版流動性の罠の議論が良く説明していると言っており、政策効果とは思いません。

2019-01-31 12:22:18
Makoto Shimizu @makoto_shimizu_

@NakamuraBoris 更にクルーグマンは浜田宏一氏との共著でアベノミクスが成功する確率は50%と言っていますが、それはリップサービスで実際の評価はもっと低いのではないかと思います。リフレ派がポリシーミックスはおかしいに同意できなければ、まずあなたのリフレ政策の定義とその理由を示さなければ議論になりません

2019-01-31 12:23:42
Makoto Shimizu @makoto_shimizu_

@NakamuraBoris 消費税云々も金融政策の波及メカニズムに即して言わない限り無意味です。CPIが2%に達しておらずフォワードガイダンスが十分に機能しているとは言い難いことを失敗といいます。設備投資が伸びたのは2017年のみであり、見かけだけでも異次元緩和の効果がとっくに剥げた頃で辻褄が合いません。

2019-01-31 12:24:23
Makoto Shimizu @makoto_shimizu_

@NakamuraBoris 潜在成長率の推計もリーマン前までいっているかどうか程度です。最近の就業者の伸びは減少した正規雇用を、労働時間の短い高齢者、女性の非正規雇用で埋め合わせたように見えます。金融政策雇用政策派は人口動態の変化はまるで影響がないかのような主張をしますが信用できません。

2019-01-31 12:25:12
Boris Nakamura @NakamuraBoris

@makoto_shimizu_ 話が枝分かれしたので番号をふり、順にご返答いたします。また長いReplyになりますがご容赦を。

2019-01-31 19:50:52
Boris Nakamura @NakamuraBoris

@makoto_shimizu_ 先の論文でクルーグマンは次のように言っております。

2019-01-31 19:52:25
Boris Nakamura @NakamuraBoris

@makoto_shimizu_ 金融政策の処方がうまくいった一つの例外として日本を認めているわけです。続けて「クロダノミクス」について評価している箇所です。

2019-01-31 19:54:17
Boris Nakamura @NakamuraBoris

@makoto_shimizu_ クルーグマンはここで"monetary regime change can be effective even at the zero lower bound. Credibly promising to be irresponsible makes a difference"とハッキリ言い切っています。

2019-01-31 19:55:46
Boris Nakamura @NakamuraBoris

@makoto_shimizu_ 言うまでもありませんが、"Credibly promise to be irresponsible”はフォワードガイダンスそのもので、"It's Baaack: Japan's Slump and the Return of the Liquidity Trap"(1998)の中でも使われている表現です。

2019-01-31 19:58:22
Boris Nakamura @NakamuraBoris

@makoto_shimizu_ "the problem is that central bankers won’t do it"であると。以上からクルーグマンがフォワードガイダンスは《上手くいきそうもないと認めた》とは到底判断できません。それでも「いや、そう言っている」と仰るならば、その典拠を明示していただければ。

2019-01-31 20:00:27
Boris Nakamura @NakamuraBoris

@makoto_shimizu_ ②クルーグマンは『そして日本経済が世界の希望になる』(PHP新書、2013)といった新書も出しており、《実際の評価はもっと低いのではないか》はさすがに憶測だけで自論に寄せすぎではありませんか。 twitter.com/makoto_shimizu…

2019-01-31 20:02:11
Boris Nakamura @NakamuraBoris

@makoto_shimizu_ ④《消費税云々も金融政策の波及メカニズムに即して言わない限り無意味》がどういうことなのかが理解できませんでした。ご解説いただけますでしょうか。 twitter.com/makoto_shimizu…

2019-01-31 20:07:20
Boris Nakamura @NakamuraBoris

@makoto_shimizu_ ⑤設備投資が伸びたのは2017年だけではありません。日本政策投資銀行の調査によれば、設備投資は2018年8月1日公表時点で《7年連続》で伸びています。/設備投資計画38年ぶり高水準 18年度、政投銀調べ:日本経済新聞 nikkei.com/article/DGXMZO…

2019-01-31 20:11:23
Boris Nakamura @NakamuraBoris

@makoto_shimizu_ ⑥BoJがテーパリングを宣言していない以上、《異次元緩和の効果がとっくに剥げた》のではなく、「on goingである」と考えるのが現状の金融緩和策についての正しい理解です。それが望ましいレベルかどうかはともかく。

2019-01-31 20:12:08
Boris Nakamura @NakamuraBoris

@makoto_shimizu_ ⑦「潜在成長率は今どうであるか」という話ではなく、《実質金利が自然利子率よりも上回っていた状態を逆転させることに失敗したのがリフレ派の政策》という見解に対して「そんなことはありません」と回答したのが先のTweetです。 twitter.com/NakamuraBoris/…

2019-01-31 20:15:03
Boris Nakamura @NakamuraBoris

@makoto_shimizu_ ⑧労働力調査は舐めるように見てみましたが、女性の就業者数の増加が目覚ましいのは事実ですね。賃金構造基本統計調査を見れば、男女間の賃金格差は縮まっているし、所得階級の底上げも起きており、正規雇用への転換も生じている。

2019-01-31 20:33:35
Boris Nakamura @NakamuraBoris

@makoto_shimizu_ 《最近の就業者の伸び》がいつどの時点のデータを見られているのかは分かりませんが、直近で言えば、正規雇用は2002年ぐらいの水準になってます。2017年平均の速報値で3423万人です。非正規雇用も多いので、もっともっと改善の余地はあるでしょう。

2019-01-31 20:33:50
Boris Nakamura @NakamuraBoris

@makoto_shimizu_ ⑨私は《人口動態の変化がまるで影響ない》ことはないと思いますが、たとえば青森県のデータを見ると…1990年~1995年の間に生産年齢人口は1万人弱減少しましたが、就業者数は2万人弱増えており、2000年~2005年の間では生産年齢人口の減少が5万人以上減少したのに、就業者数が4万人強減ったそうです。

2019-01-31 20:34:05
Boris Nakamura @NakamuraBoris

@makoto_shimizu_ 論題が散漫としてしまうため、すべてに無理にお返事いただく必要はありません。しかしクルーグマンがリフレ派の祖であることを否定する意味も動機もよく分からないというのが正直なところです。

2019-01-31 20:34:20
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