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ゆかり「…」トボトボ あかり「ゆかり先輩」 ゆかり「あかり、ちゃ…?」 あかり「はい、あかりです」 あかり「今日もまた、随分と手酷くやられてますね…」 ゆかり「…あははっ、今日はこれでもまだ汚れてない方ないんですよね」
2019-02-23 01:02:28あかり「そう、ですか…」 ゆかり「すいませんね、情けない先輩で…」 ギュッ あかり「いいえ、そんなことないですよ」ナデナデ ゆかり「あかりちゃ…私今汚れてて…」 あかり「そんなこと気にしませんよ」 あかり「あかりはあかりのやりたい事をしてるだけです…」
2019-02-23 01:03:08ゆかり「…っ」 あかり「でもこのままこれか続けばゆかり先輩が潰れてしまいますよ?」 あかり「それに男子からの目もあまりよくありませんし…」 ゆかり「あははっ…そうですね、最近人の視線が怖くなってしまいました…」 あかり「そりゃこんな毎日すごせば誰だってそうなりますよ…」
2019-02-23 01:04:11ゆかり「私が…弱いだけです」 あかり「…先輩は弱くないですよ」 あかり「ていうかあかりが机綺麗にしときますんで先輩は制服の汚れ、落としに行ったらどうですか?」スッ ゆかり「え、いや…そんなあかりちゃんに…」 あかり「そんな姿じゃ風邪ひいちゃいますよ?」
2019-02-23 01:05:23あかり「それにもしもなお先輩に見られたら…」 ゆかり「…」ブルッ ゆかり「そ、そうね、そうします」 ゆかり「すぐ戻ってきますね…」 タッタッタッ… あかり「…はーい、ごゆっくりと」 〜〜〜
2019-02-23 01:05:45マキ「うーん見当たらないね、あかりちゃん」 弟「その子どんな子なの?」 マキ「んー?どんな子っていってもなんて説明したらいいんだろ?」 マキ「掴みどころがない、みたいな感じかな」 弟「へー」 マキ「あ、そういえば最近いい暇つぶしを見つけたって言ってたかな?」
2019-02-23 01:06:04弟「ただいまー」 弟(結局、適当にぶらついくだけだったな…) 弟(てか結構遅くなっちゃったな、姉さん怒ってないかな) コンコン…ガチャ 弟「ただいま、姉さん」 弟「遅くなっちゃって…」 ゆかり「あっ…」ジワッー…
2019-02-23 01:06:45弟「なに、やってるの…姉さん?」 ゆかり「ちが、これは…その…」 ゆかり「…ごめ、なさ…」ポロポロ… 弟「姉さん…」スッ ゆかり「ほんとに、辛くて…どうしたら、いいか…わかんなくて…だから…」カチカチカチ… 弟「姉さん…!」ガッ ゆかり「あ、ひっ…」ビクッ
2019-02-23 01:07:13弟「…?」 ゆかり「ゆ、許して、や、やだ…殴らないでくださ…」 弟「…え?」 ゆかり「言う通りしますから…だから、だから…」 弟「…」 弟「…落ち着いて、姉さん」 弟「ここは家だよ」 弟「僕達の家だよ」
2019-02-23 01:07:30ゆかり「いえ…」 弟「僕は結月なお、姉さんの双子の弟だよ」 弟「怖いことは何もしないからね」 ゆかり「…」 ゆかり「うん…」 弟「姉さん…」 弟「学校で何があったの?」 〜〜〜
2019-02-23 01:07:55弟「ていうかあったみたい…」 父「…」 母「それでゆかりはなんていってるの?」 弟「外には出たくないってさ」 母「…そう、わかったわ」 父「俺はちょっと今から学校に行ってくる…」 母「今何時だと思ってる!誰もいないわよ!」
2019-02-23 01:08:11父「あぁ!?元はと言えばお前が〜!!」 母「何よあなただって〜〜〜!!」 弟「…」 弟「…」ガタッ スタスタ… コンコン… 弟「姉さん、入っていい?」 ゆかり「…」 弟「入るね」キィィ ゆかり「…」
2019-02-23 01:08:47弟「…電気つけなよ」パチッ ゆかり「…」 弟「また、やったの?」 ゆかり「…うん」 ゆかり「一回しちゃったから抵抗感があまりなくて…あははっ…」 ゆかり「それにね、これをしてる時は色々忘れられるから…」 弟「…」 ゆかり「両親は顔を合わせたらいつも責任の押し付け合い」
2019-02-23 01:09:06ゆかり「その癖、お互いに浮気してるって…笑っちゃうよね」 弟「そう、だね…」 ゆかり「そんな親からの期待だったり、友達ともどういう風に接したらわからない」 ゆかり「親友だと思ってたマキさんも私が虐められてると知ったら急に距離置かれて他人のフリされたのも辛かったなぁ…」
2019-02-23 01:09:24弟「…うん」 ゆかり「明るくて元気で優しくて一緒にいると楽しくて何でもできるマキさん…」 ゆかり「流石はクラスのカーストのトップって感じよね…ふふっ」 ゆかり「そりゃ居心地がいいだろうし、でも常に皆の期待に応えるマキさんでいなきゃいけない…」
2019-02-23 01:09:41ゆかり「そりゃ、私みたいな人と接してたら皆からの評判も落ちちゃうからね…」 弟「…」 ゆかり「ただ一番堪えたのはいつも慰めてくれてたあかりちゃんが実はイジメの主犯でした…ってね、なにこれ…?」 ゆかり「男共からやられてる時にバカみたいに喋ってたからわかったけど…なんか、ね」
2019-02-23 01:10:25ゆかり「なんかもう、色々我慢してたのがバカみたいになっちゃってさ…」 ゆかり「泣きながら大笑いしてたら男共ドン引きしちゃってそのまま放置されちゃったんだ…」 ゆかり「まぁ、もう処女じゃなくなったんだけどさ」 弟「姉さん…」 ゆかり「ねぇ、おとくん…」
2019-02-23 01:10:49ゆかり「今のわたしってどんな風に見える?」 弟「姉さんは…姉さんだよ」 ゆかり「…なにそれ?」 弟「何も変わってない…」 ゆかり「…」 ゆかり「はぁ…?」 ゆかり「…私は優等生じゃない、先生や親にグチグチ言われるのが嫌だっただけ」
2019-02-23 01:11:11ゆかり「私はいい人じゃない、ただ単に八方美人なだけ」 ゆかり「私は真面目で誠実な人じゃない、ほんとは傲慢で面倒くさがりでもっと皆からチヤホヤされたい…」 弟「…」 ゆかり「なのに…、なのに…」 ゆかり「何が変わってないって言うのよ!!」ガシャーン
2019-02-23 01:11:39ゆかり「考えたくなくても常に頭の隅でグルグル回ってる死にたいって衝動!」 ゆかり「誰にも頼れない、信用できない、苦しくて苦しくて…感情のやり場なんてどこにもない!」 ゆかり「仮に話したって勝手にお互いの不幸自慢でマウントを取り出すような奴らばっかり!」
2019-02-23 01:12:04ゆかり「それに今日、全く知らない奴らに純血さえも…!!」 ゆかり「おとくんに私の何がわかるの!?」 ゆかり「毎日毎日、朝のホームで電車が通るたびにいつ飛び込もうか、なんて考えたことあるの!?」 弟「…」 ゆかり「…」フーフー… ゆかり「…」フー…
2019-02-23 01:12:21弟「ごめんね、姉さん…」 弟「そんなにも…追い込まれてるなんて知らなかった」 ゆかり「…っ」 ゆかり「そ、そうよ…何もかもおとくんのせいよ…!」 ゆかり「部屋から出てってよ!!」 弟「…っ、ごめん」
2019-02-23 01:12:40-深夜- 弟「…zzZ」スー…スー… ゆかり「…」キィィ… ゆかり「おとくん、寝てる…?」 弟「…」スー…スー… ゆかり「寝てる、わよね…」パタン ゆかり「…」
2019-02-23 01:13:16