- eguchi2018
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「イスラエル・ハイファ近郊のある洞窟で、これまでに知られる限り世界最古のビール醸造所が発見された。小麦と大麦をベースに1万3000年前に作られたビールの残り滓(おかゆに似ているという)が見つかった。これまで最古とされてきたビール醸造所は5000年前のものとされていた」27頁
2019-03-09 05:44:52「メスのゴキブリは言い寄ってくるオスを避けるため、ひとかたまりに寄り集まるらしい…パシフィック・ビートル・コックローチ…1回の交尾で得た精子を体内に保存しておくことができる…最初の出会いのために設けられた短い時間枠の後では、メスにとってオスはほとんど無用ということらしい[号泣]27
2019-03-09 05:50:43「HIVの隠れ家を探す…クレメンツの研究からは、ほとんどの抗レトロウイルス薬は血液脳関門を通過できないため、HIVが脳に長く残って神経障害を引き起こす傾向が明らかになった」28頁
2019-03-09 06:32:04渡辺政隆書評「チャールズ・シモニーとは、エクセルやワードを開発した億万長者の伝説的プログラマーで、芸術と科学への慈善事業の一環として、1995年にオックスフォード大学にその教授職を寄付したのだ。ほんとうの金持ちは、こういう財産のつかい方をする」109 日本の某社長への当てこすりに読める
2019-03-09 08:26:58書評「ドーキンスは、自らカール・セーガン流派を標榜する。それは、『科学がもつ空想的で詩的な面、想像力をかき立てる科学』を称揚する立場」109 宿敵グールドは同じNYブルックリン育ちのセーガンと幼なじみで「彼は背が高かったから天文学者に、私は低かったから古生物学者になった」とジョーク
2019-03-09 08:32:48「現在では、狂犬病ウイルスが感染動物の唾液まみれの顎から他の動物へ移ろうとする傾向と、感染動物を凶暴化させる悪魔的な能力を併せ持つことが判明している。進化の離れ業によって、狂犬病ウイルスは効率よく伝播できるように宿主の脳を操っているのだ」「狂犬病ウイルスで神経網を探索」79頁
2019-03-09 08:44:09「狂犬病ウイルスはニューロンからニューロンへとこっそり跳び移り、したがって免疫系に感知されることなく、咬傷部から脳に巧みに移動する。…現在、改変された狂犬病ウイルスを使うことで、特定のニューロンがどんな種類の情報の入力を受け取るのか…を観察できるようになっている」79-80頁
2019-03-09 08:53:00「友達の数 ソーシャルメディアがあっても、有意義な交際を維持できるのは150人[ダンバー数]が限界…ダンバーによる2016年の研究では…回答はソーシャルメディア以前の時代に行われた調査と一致した。ほとんどの人は親友が5人、支援グループは15人、知り合いは150人ほどだ」93頁
2019-03-09 09:38:19「マイアーは、ソーカル・スニース学派を『表形分類派(phenetic)』と呼ぶよう提案した。なぜならメンバーが分類で表現したいこと全ては外見だったから…彼は『分枝派(cladistic)』の語がヘニッヒのシステムに適当だと考えた。なぜならヘニッヒが表現したいこと全ては分枝のつながりだったから」132
2019-03-18 05:32:38「問題は、協力 対 競争の本来備わっている徳ないし悪徳なのではない。両者とも行き過ぎることがあり得る。協力が多すぎると、競争が多すぎるのと同様に科学的発展を阻害しやすい。問題は2つの適切な混合だ。生物進化のように科学においても、協力と競争の適切な混合が最も適応的となりそうだ」159-60
2019-03-18 16:04:25「フィッシャーとホールデンは、自然淘汰の複数の遺伝子へのふるまいに関して、メンデル的優性のフィッシャーの説明の意義について意見を異にした。ホールデンは淘汰が優性を生み得ることには同意したが、異なる座の遺伝子よりもむしろ、同じ座の複数のアレルを含む自身のモデルを構築した」p.200.
2019-03-19 06:12:42「確かに1940年代には、現代的総合の建築物は暗黙のうちに[内部の]違いを軽視し、合意の領域を強調することに同意していたようだ。…年を経るにつれ、進化生物学者たちは基礎をめぐる『粗い』合意にますます不満になりきめ細かい分析に執着し始め、統一戦線の外観はますます維持が難しくなった」p201
2019-03-19 06:33:22グールド「現代的総合は、[淘汰の]レベルの概念を見えなくして、全ての大進化を小進化の拡張に還元する外挿主義のビジョンを選択することによって、偽の統一を成し遂げた。…現代的総合は誤っているというよりむしろ限定されたものだ…不完全だが、正しくないわけではない」pp.201-2 出た、逃げ論法
2019-03-19 09:35:45エピジェネティクスも木村の中立進化説も、登場時には非ダーウィン的で現代的総合に反するものと紹介されたが、やがて総合理論の枠内にあるものと言われるように。p.202.
2019-03-19 12:40:31「何が実際にダーウィン的とカウントされ、何が反/非ダーウィン的とされるかの問題の一部は、科学者たちが、科学における認知を画策する持続的過程に従事していることにある」p.202. ブルデューの象徴闘争みたいなこと言うとるな
2019-03-19 13:44:31(承前)「自分たちの貢献がいかにオリジナルかを強調するために、定説との違いを強調する科学者もいれば、偉大なるダーウィンのマントを自分たち自身の肩にかけるために、自分たちの見解と現代ダーウィニアンの見解の類似性を強調する科学者もいる。そうすると論敵はそれらの誇張を暴こうとする」p202
2019-03-19 13:50:48マイアー「1860年代のダーウィニズムはダーウィンが信じていたものであり、ダーウィニアンの最もふさわしいタイプの見本はダーウィン自身である。跳躍主義者にして自然淘汰を拒絶した者は誰も『ダーウィニアン』の称号を得る資格がない」p.206. この基準からするとハクスリーもライルも選に漏れると
2019-03-20 05:00:07「伝統的な本質主義者とは異なり、彼[マイアー]は時を通じた変化を進んで認める。種が時を通じて徐々に変化し得るのとちょうど同じように、科学理論も変化し得る」p.206.
2019-03-20 05:06:38「いかなる時点の概念システムもかなり異質的(heterogeneous)なものであり、種とほとんど同じくらい異質的である。…より重要なこととして、異質性は進化する存在にとって偶然でも偶発的でもない…本質的である。…概念システムは、ただ事後的にのみ、本質を持つことにされ得るのだ」p.207. ポモ的
2019-03-20 05:18:46マラーの古典理論に対する、ドブジャンスキーの多型均衡説…ヘテロ接合体が強勢[?]によりホモ接合体を駆逐しても、次世代ではまたホモ接合体が生まれる。チョウの集団や鎌形赤血球の例。p.208.
2019-03-20 08:41:10木村資生「ほぼ常に、安定化する淘汰が支配している。この淘汰の下では、変異アレルのランダムな固定を通じた中立進化が広範囲に起き、分子レベルで全遺伝子(生きている化石のそれも含む)を根本的に変えている。かくして、中立的な分子進化は、安定化する表現型進化の下の不可避的な過程である」p209
2019-03-20 09:42:59エルドリッジ&グールド(断続平衡説)における異所的種分化(allopatric speciation)。浮動による強化。「マイア―の元々の説明とエルドリッジ&グールドのそれの主な違いは、マイア―はこの過程[種分化]の淘汰的側面を強調したのに対し、エルドリッジとグールドは重きを置かなかったことだ」p.212.
2019-03-20 10:36:14F. J. アヤラの有機体淘汰主義…「染色体の座ではなく、個体の有機体全体が淘汰の単位である。…単一の遺伝子以外の存在が環境と相互作用し、その結果起こる複製は差別的(differential)である。複製なくして進化なし、しかし差別的複製なくしては進化は大きなものにはならないだろう」p.217.
2019-03-20 13:40:11