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ナッパ教信徒 @nappasan
昨今では二次創作的な編集動画全般に使われる「MAD」という単語は、元々継ぎ接ぎして音楽を面白おかしくした所謂「キチガイテープ」が発祥の用語だと考えられます。
ナッパ教信徒 @nappasan
P2Pファイル共有ソフト黎明期に流布したMAD動画もギャグに特化したものが多かったですし、「MAD」という単語には「面白おかしい」というニュアンスも含まれていたように記憶しています。だから昨今の「作画MAD」という言葉には未だ少々抵抗感を覚えるのですが、そういう人って他にもいるんでしょうか。
ナッパ教信徒 @nappasan
前述のような昔のMAD動画においても、既に「MAD」と冠しながらギャグ要素のない純粋なAMVもあることにはありました。しかしMADといえば滑稽さありきというイメージもまた強く抱いていましたね。
ナッパ教信徒 @nappasan
「しっちゃかめっちゃか」という意味合いでの「キチガイ」という語の言い換えとして「MAD」という英単語が充てられたのだと考えると、作画MADが「キチガイ」かどうかはちょっと疑問符が付きます。
ニュトーイ@低浮上 @nyutoi
いつ頃からMADがガチに原作のすばらしさを伝えるものみたいな文脈ができたんだろうなあ?静止画MADあたり??
ニュトーイ@低浮上 @nyutoi
よく考えたら作画MADってAMVとも構成重なるところがあるから、もしかしたらもともと別の文化なのかもしれない。
ナッパ教信徒 @nappasan
'70年代 … キチガイテープ(音声編集) '80年代 … MADテープ(映像編集も現れる) '90年代~'00年代初頭 … MAD動画(シリアスなAMVも現れる) '00年代中頃~ … MAD(広い意味での二次創作編集物)
ナッパ教信徒 @nappasan
「MAD」と似た文化は台湾でも発生して香港や大陸の方にも伝わっており、これは主に「KUSO」や「惡搞」と呼ばれています。MADやそれに類する語は使われていないところからして伝播したのではなく別個で発生したものなのかもしれませんが、日本語の「KUSO」という語が使われているのは興味深い点です。
ナッパ教信徒 @nappasan
KUSO/惡搞は日本のMADとは違ってナンセンスさを含んだパロディに限定されるため、「作画MAD」のような用法まで広がるには至っていません。
ナッパ教信徒 @nappasan
英語圏では日本の「MAD」にあたる語は存在しませんが、AMV (Anime Music Video) の文化は'90年代末から存在しました。こちらは既存の楽曲にアニメの映像を編集して組み合わせたもので、その名の通りミュージックビデオであり真面目な内容がほとんどでしたから、MADとは成り立ちが違います。
ナッパ教信徒 @nappasan
初期のAMVの中には例外的に『Particle Man』のような滑稽さを狙ったものも存在しました。ただしこれは歌の方が元からコミカルな内容のものであって、MADのように改変を施すことで面白おかしくしたものとは似て非なるものです。 youtube.com/watch?v=PushLS…
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ナッパ教信徒 @nappasan
ここで興味深い点として、ニコニコ動画を中心に作画MADは「アニメーターAMV」と呼ばれており、日本語圏で滅多に使われないAMVという語がここでは用いられています。
ナッパ教信徒 @nappasan
これは「MAD」という語の含む滑稽さを排除する意味で、音楽とアニメ映像を組み合わせたミュージックビデオであることを強調する目的で「AMV」の語が引用されたのだと思われますが、日本におけるAMVという語の認知度の低さからして、そういった合意形成があったうえでの造語であるとは考えにくいです。
ナッパ教信徒 @nappasan
そこで一つの可能性として考えられるのは、「アニメーターAMV」とはニコニコ動画初期において作画MAD動画にタグを付け始めたとある特定個人の造語であって、創始者効果のような経緯で広まった語なのではないかということです。その考案者は「MAD」には滑稽さが付随するものと捉えていたのでしょう。
ナッパ教信徒 @nappasan
一方で「アニメーターAMV」という語とは別途「作画MAD」という語が存在しており、最終的にはこれが一般化しました。そして2010年代に入って海外のアニメファンが作画に興味を抱き始めたことで、"Sakuga MAD"という語が輸入されるに至っています。
ナッパ教信徒 @nappasan
ゆえに非日本語圏での "MAD" とは作画MADと強く結びついた語として捉えられており、そこに滑稽さやナンセンスな要素は全く含まれていません。「作画にまつわるAMV」という解釈で大元の語義とはかけ離れています。
ナッパ教信徒 @nappasan
皮肉なことに、日本で「AMV」という語をわざわざ作画MADに用いたのに対して、AMVの本場の方はそのアニメーターAMVに「MAD」という語を用いているわけです。とても歪な言葉の交換が起きています。
muneo house info @underdefinition
@nyutoi 自分の観測範囲と若干被るかなと思い調べてみたところ、06年6月に2chアニメサロン板作画スレに投下された磯光雄作画をまとめたものが「磯MAD」と呼ばれたのが最初の辺りみたいです。 anime.5ch.net/test/read.cgi/… web.archive.org/web/2006061802… 同種のアイデアは2年前に出ていました。 comic4.5ch.net/test/read.cgi/…
muneo house info @underdefinition
@nyutoi 04年の書き込みとその反応の感じから、それまではそういう特定アニメーターのカットのコンピレーションのようなものはなく、06年YouTubeを通してハルヒ、MUSASHIのMADがウェブの表面に出てきた状況とタイミングで作画スレ民が自力で動画編集を覚えて作り始めたのが作画MAD、という風に読みます。
ニュトーイ@低浮上 @nyutoi
@underdefinition 貴重な情報ありがとうございます。当時のMADスレ住民がそういうものを知らなかったということは、それ以前にはなかったのかも知れませんね。もっと古いものじゃないかと思っていました・・・
ニュトーイ@低浮上 @nyutoi
@underdefinition 自分がAMV系の古いイメージを持っていたのは、多分ニコ百のこの記事からだろうと思いますね・・・。 dic.nicovideo.jp/a/%E3%82%A2%E3… なんで、作画MADがAMVに分類される流れができたのか不思議になるところです。
muneo house info @underdefinition
@nyutoi 作画スレのログを漁った限りではアニメーターAMVという単語を作り出したのも作画スレ民のようで、その最初も「きちがいから転じてMADなのに"おかしくない"作画MADはMADじゃない」みたいな辺りから色々とくくる呼称が考えられた末に出てきた言葉のようでした。
ニュトーイ@低浮上 @nyutoi
@underdefinition MADがきちがいの意味を引きずっていた時代には、それに当てはまらないMAD的動画がAMVと仕分けられてしまったんですねー。時代を感じます
muneo house info @underdefinition
@nyutoi なのでただ「いろんなアニメのカットが集まってて後ろで曲が鳴ってる」もの程度の認識で"AMV"の語を借用してきた程度でしかないと推測するところです。もうちょっと過去ログ精読したら違うものがみえてくるかもしれませんけど、なにぶん10年分5000スレ超あるもので。
ニュトーイ@低浮上 @nyutoi
@underdefinition うーん、作画テーマの概念は他の英語圏ジャンルの言葉で言い換えにくいので、やむをえず日本の「MAD」の単語を逆輸入したという感じでしょうか?あと、もしAMV起源だったとしたらうんぬんの話はただの妄想なので気にしないでくださいませ(汗
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コメント

佐渡災炎 @sadscient 3月27日
キチガイテープ(奇知害低符)の起源については前にまとめたことがある。 https://togetter.com/li/699489
株式会社 坂本(運転手募集中) @SakamotoTosu 3月27日
明治の文豪たちも、まさか同人誌がこんな風になろうとは
転倒小心 @tentousho 3月27日
なるほどなるほど、面白いです。さらに昔話をちょっと付け足すとですね、今で言うAMVに該当するものはビデオテープ編集で映像を作っていた頃にも存在はしていました。例えば「えとけっとビデオ」と呼ばれるシリーズは主宰する即売会の度上映するために作られたひとまとまりの作品群だったんですが、ギャグ要素のMADばかり並んでもしんどかろう、と間に入れる気分転換やあの映像にこの作品の曲当てるの!? という驚きや愉快さを添えると言ったやや脇役的な用いられ方をしがちでした
転倒小心 @tentousho 3月27日
このえとけっとビデオというのは何本か作られ、後の方になるとドラゴンボールの戦闘シーンを編集しBGMを載せて天下一武道会ダイジェスト激アツバージョンみたいな物も作られまして、ギャグじゃない方面もアリだなという作ってる人の興味の変遷も見る事が出来たんですが、いかんせん当時はベータデッキの高級機に依存するような所もあって多産は難しかったようです。披露の機会は少ないし、売ればマズいのは当時だって同じでしたから広まりも局所的でしたしね。何かもう一つ伸ばすファクターがあればあの頃増えていたのかも知れません
Mr.Boil @boil_san 3月27日
NHKのニュース音声繋ぎ合わせた嘘ニュース好きだったなぁ。
hpmp @hpmp15 3月27日
boil_san 総理大臣は何度も死ぬわ、日本の民家の焼け跡からビンラディンの遺体は見つかるわ、ハチャメチャで最高だった。今作ろうものなら、「事件・事故を茶化すな!」とか「政権批判か!」とかで炎上して純粋に楽しめないだろうし、あの時代だからこその娯楽だったな。
Tucker Math @TAKAMASS1 3月27日
萌え・アニメ・だっちゃ!の略だぞ オタコンが言ってたから間違いない
大滝よしえもん @gyokusaiclub 3月27日
hpmp15 実際、タモリのオールナイトニッポンでやってたMADテープの元祖と言えるコーナー「つぎはぎニュース」は、NHKからのクレームで三ヶ月で終了
永遠の初見さん @Eternal_NewMan 3月27日
gyokusaiclub そもそもクレームが来た経緯は、そのラジオのリスナー中学生が「とーちゃん、これオモロイで」とすすめたのがきっかけ。とーちゃん、NHKのお偉いさんやってん。
ナッパ教信徒 @nappasan 3月27日
tentousho「スタジオまるき」による花の慶次の静止画MVなどは私も存じておりましたが、「MAD」の文脈とは少し違うんじゃないかと思って省いてしまっていました。AMVに相当するようなシリアスなものも結構作られていたんですね。そういう『えとけっとビデオ』のような物もMADという言葉で括られていたのでしょうか?
転倒小心 @tentousho 3月27日
nappasan そうですね、目にした人やなぜかどうやってか実物のビデオを入手していた人たちの間ではMADビデオと呼んでいたようです。ただ厳密な区分けがあったわけでは無く、やはり先行して大きく知られていたMADTAPEに類するもの、という大雑把なくくりだったんだろうと思います。現在ニコニコ動画などで主に広がっている物はこの時代やその後のインターネット初期に作られた物とは作成方法などで大きく違いが有りますが、動機や趣向としては近い物なので特に意識した事はありませんでしたけども
転倒小心 @tentousho 3月27日
動機と言う言葉で今ふと思い出したんですが、インターネット普及初期(まだ固定料金制が普及するかしないかの頃)は静止画にBGMを組み合わせた物がエロゲやギャルゲのファンの間でこれまた密かに流行っていましたね。特定のキャラに注目したAMVと言えば言える様な物ですが、ニコニコに上げられているこれなんかはそういう時代の物です https://www.nicovideo.jp/watch/sm408165
転倒小心 @tentousho 3月27日
MADの文脈という捉え方は僕も腑に落ちるというかあれはそうだこれはちょっと違うというような感覚が有るように思うのですが、どちらかというと作った者ではなく目にした者がそう思うそう捉えると言う性質の分類なのかなと思います。上で上げた物は作られた動機が当時流行していたキャラクター二次創作(SSと呼ばれる空想上のファン小説)の延長線上で出来た物が多く、当時も他に呼び方がないからMADと呼んでいたけどなんか違う的な捉え方が多かったように思います。
ougontokei @ougontokei8 3月28日
雑コラ動画ってよくある脅迫状みたいにズタズタに音声切り貼りしてるのがあってまさに当時の生声コンプレックスのアングラネット民の中で流行った文化なんだなあと思った。