茂木健一郎(@kenichiromogi）さんの連続ツイート第2189回「入試がテストの点数で行われていても、結果としてジェンダー均等にならない日本のバイアス」

茂木健一郎 @kenichiromogi

連続ツイート２１８９回をお届けします。文章はその場で即興で書いています。本日は、昨日に続いて、東大の女子学生問題です。

茂木健一郎 @kenichiromogi

東大の入試が、ペーパーテストの点数でやっていたらジェンダーについても公平だと思うかもしれないけれども、それは形式的な公平であって、実際には入学者に女性が圧倒的に少ないという結果になっていて、これは社会の中にある何らかのバイアスの結果と考えるのが妥当である。

茂木健一郎 @kenichiromogi

一人ひとりの進路選択、キャリアの設計の積み重ね、高校生に対する周囲の影響、アドバイス、子どもの頃からの育てられ方、さまざまなことが重なって、女子の入学者が少ないという結果になっているわけで、これは東大の問題というよりもむしろ日本社会全体の課題であろう。

茂木健一郎 @kenichiromogi

バイアスは意識化されたものではなく、無意識のうちにあるものほど人々を縛る。例えば、「将来あこがれの職業」みたいなランキングも、男の子、女の子別に集計されて、それをメディアも全く無反省に報道しているが（日本のメディアだから笑）、本来、男の子と女の子で職業を分ける必要があるのか？

茂木健一郎 @kenichiromogi

おもちゃ売り場でも、男の子用、女の子用とわけてあるのが当たり前、という世間の常識や商慣行があるけれども、ほんとうにそうなのか？　少年漫画と少女漫画の区別はどうか？　至るところで、ジェンダーの区別を前提にした慣習が行われている。積み重なって、女子学生が少ないという結果が生まれる。

茂木健一郎 @kenichiromogi

たまたまNHK総合の画面を見ていたら、厚労省が制度を変えるというニュースのフリップで、厚労省の役人さんが眼鏡をかけたおじさんで、制度変更の影響を受ける人たちが、いかにも主婦という感じの人を中心に構成されていた。役人はおじさんという無意識のバイアスに、NHK自身が気づいていない。

茂木健一郎 @kenichiromogi

東大の入試がペーパーテストの点数だけに基づく「公平」なものだとしても、結果としての女子の入学者が圧倒的に少ないということは、そこに日本の社会のバイアスがあると考えるのが普通である。いつ女性首相が生まれるのか。NHK会長に女性がなるのはいつか。東大総長はいつ女性になるんだろう。

茂木健一郎 @kenichiromogi

以上、連続ツイート２１８９回「入試がテストの点数で行われていても、結果としてジェンダー均等にならない日本のバイアス」をテーマに、６つのツイートをお届けしました。