ドヴォルザーク『新世界より』とスフィアン・スティーヴンス『イリノイ』をつなぐ1893年シカゴ万博
もちろん、ここに鉱脈がある、とは思っていた訳だけれど、スフィアン・スティーヴンスの『イリノイ』で1893年のシカゴ万博に興味を持った(そこからの流れでハーバートも知った)ことの意味が、ここに来て、こんなに膨らみ出すとは思ってなかった。
2019-04-22 08:18:00ハリー・バーリーの本には、バーリーの作曲家としての作風にはハーバートのオペレッタに通ずるものがあると書かれている。対して、ハーバートがスピリチュアルに興味を持っていたという記述は読んだことないが。
2019-04-22 08:23:45でも、フィスク・ジュビリー・シンガーズでも歌ったことのあるバーリー、古いスピリチュアルの採譜に熱心だったバーリーに、ナショナル音楽院で最初に目をかけたのがハーバートなのだから、彼がやってること、持ってるものに興味がなかったはずはないよね。
2019-04-22 08:27:36むしろ、ハーバートが最初に見出したものをドヴォルザークが持って行って、スピリチュアル・メロディーを使ったシンフォニー、『新世界』よりを書き上げてしまったのかもしれない。
2019-04-22 08:31:03思えば、僕にはジョン・マコーマックとポール・ロブソンという二人の歌手が対に見えていたのだった。彼らはアイリッシュとアフロ・アメリカンだけれど、歌声には同じスピリットがあると。が、マコーマックはハーバートの、ロブソンはバーリーの系譜だ。対に見えたのは当然か。
2019-04-22 08:35:18ジョン・マコーマックもハリー・バーリーの曲を歌ってるな。 Little Mother of Mine • John McCormac youtube.com/watch?v=BDFj0V…
2019-04-22 08:51:331918年のカムデン録音。編曲・指揮はジョセフ・パスターナック。ポーランド出身の彼もハーバートと近しかった。歌手、作曲家、編曲家、みんなハーバートの弟子と言ってもいい。 youtube.com/watch?v=BDFj0V… … …
2019-04-22 09:09:312018年にはこんな本も出てるんだな。20世紀初頭のスピリチュアルとブラック・エンターテイメントの関係。知りたい。(ポチるのは簡単だが、読むのが…) amzn.to/2Dqviea
2019-04-22 09:15:33ポチったけれど未読の本。でも、米南部の音楽文化がレコード産業によって、どのように「隔離」されたかを論証するというのは、僕がこの10年くらい書き続けている「ルーツ・ミュージック批判」と同様の視点だと思う。 amzn.to/2UNVERV
2019-04-22 09:24:21黒人のブルーズの白人のヒルビリーがあって、南部の農園とアパラチアの山麓がそれぞれの古里で、といったステレオタイプなルーツ・ミュージック観から脱しないと、アメリカ音楽史は見えてこないし、昨今のジャズ・アメリカーナとかの面白さにも辿り着けない。
2019-04-22 09:28:49という点からも、レコード会社による「隔離」が始まる1920年代以前の「黒っぽくない黒人音楽」としての「スピリチュアル」って、興味深いものなんだよね。
2019-04-22 09:31:332019-06-13
『レコード・コレクターズ』7月号、僕の連載はかなり核心に入ってきました。ドヴォルザークの書いた「Goin' Home」はなぜアメリカン・トラディショナルとして扱われるのか。これを解く時にもヴィクター・ハーバートがキーパースンになります。 pic.twitter.com/9ufE1CY0E9
2019-06-13 21:44:59ドヴォルザークと彼にニグロ・スピリチュアルを教えたハリー・バーリーの間にいたのがヴィクター ・ハーバートだったからです。ハーリー・バーリーのスピリチュアルを引き継ぐポール・ロブソンやチャーリー・ヘイデンとハンク・ロバーツのスピリチュアル演奏集の話も。
2019-06-13 21:48:57思い返すと、このへんの話は2年前に四谷イーグルで村井康司の出版記念イヴェントに呼ばれた時に曲をかけながら、したんですよね。その時の起こしがここに残されています。 shinko-music.co.jp/report/978-4-4…
2019-06-13 21:54:14