- info_nekomataya
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◯巻き戻し手順こそないけれども撮影の手間はあまり変わらない。か、またはさらに増えることもある(フィルム入れ替え) ◯収録に使用するフィルムの長さが増える(2本撮りで2倍 3本撮りで3倍 現像費もプリント代も同様に増える)
2019-04-21 22:15:12◯現像所の技術料が上乗せされる(ひとコマあたり☓☓☓円とか…けっこう高い) ◯オプチカルプリンタを使うので絵の鮮明度が落ちる可能性が高い(特に16mm) と、まあ作業コストも含めてデメリットもグググッと増えるので、現像所での処理は敬遠されてましたねぇ…特にTV
2019-04-21 22:15:12同じ絵を現在の作業で行う場合 原画は特にかわりはありません。 が、動画に対する指定がレイヤー分離を「しない」という指示にかわります。 動画では、2枚に分けないで1枚の作画となります。 pic.twitter.com/1D8yZs0dYa
2019-04-21 22:19:54もとより「完全に同じタイミングになる」素材は、可能な限りレイヤーわけをしないで作業したほうが作業がラクです。ミスが減ります。 フィルムの頃でも、分割したくはなかったのですが、セルをわける都合上動画の時点で分割するのがベストの状況でした。
2019-04-21 22:19:55これは動画に限らずで、仕上げの時点でも同じです。 そこでまず、仕上げでは動画からスチャンされたデータをもとに、いったんタイムシートに従って1レイヤーのものとして仕上げを行います。 pic.twitter.com/FVB0kV3QpM
2019-04-21 22:19:55透過部分は、あとから分離作業が行いやすいように他の部分に使われていない目立つ色で彩色されるケースが多いです。 pic.twitter.com/MfG2mCDC6K
2019-04-21 22:19:55パカ・色違い等の仕上チェックのあと、このデータを複製してコンポジットのための分離作業が行われます。 *状況次第ではこのデータをそのままコンポジットへ受け渡すことも可能です。この件はまた後で
2019-04-21 22:32:22分離した場合は、以下のようなフィルム制作のときと同様の2つのレイヤーがコンポジット(合成)用の素材として提供されます。 pic.twitter.com/Stv0dGZelL
2019-04-21 22:32:23コンポジット作業では、以下のような処理をすることができます。 背景(ノーマル/100%)+カゲ(ノーマル/35%)+キャラ(ノーマル/100%) pic.twitter.com/zxyyylbbJl
2019-04-21 22:32:23…実は、皆がこうやるとは限らない。同じ絵を合成する方法がいくつもあるからです。 作品ごとに撮影監督により指定される場合もあれば、絵柄によって適切な方法を選ぶ場合もあります…がとりあえず1種類だけね
2019-04-21 22:32:23仕上げでの素材分離を行わなかった場合、コンポジットの際に以下のように処理することも可能です。 ①セルのカゲ色部分をカラーキーで削除 ②セルのカゲ色分を抽出してマスクを作成 ①②を合成してコンポジット 結果はもちろん同じです pic.twitter.com/xpnsGckos3
2019-04-21 22:32:24現在、多くはこのどちらかの手順で多重合成の「透けモノ」が処理されています。 これを現状に即した形でタイムシートに指示するとしたら以下のような形になります 効果 / 処理 地面カゲ / 二重合成 カゲ側65% 昔とあまりかわりませんね
2019-04-21 22:40:33もちろん「二重合成」のかわりに 「ダブラシ」などの名前で指定してもかまいません。充分通じます。 ただ「露光」にはフィルムに対する操作としてのつよい意味があるので「二重露光」は避けたほうが良いかと思います。
2019-04-21 22:40:33「WXP」は… 厳密に言うと「二重露光」のことなので割とアブナイ感じなのですが「慣用句」として通じるのでOK…ですよね でも、まぁ「昔の言葉が意味を変えて生き残っちゃった慣用句だ」ってことは頭の隅に置いといてください。
2019-04-21 22:40:33そして、説明したとおり、効果は似ていますが処理は異なりますので、「WXP」「ダブラシ」等の指定は、おおかたが「撮影処理(指定)」ではなく「演出効果」としての指定になります。
2019-04-21 22:40:33撮影(合成)の指示として「ノーマル」「乗算」「比較暗」等の代表的なレイヤー合成モードを指定することも可能です。 …が、これらの意味がよくわからない場合は実際のモードはコンポジット担当者におまかせしたほうが無難です。 65% 等の濃度の指定も作画時は無くても良いものです。
2019-04-21 22:50:33というのも、この合成モードや濃度割合は実際の背景とセルを組み合わせてみるまで適切な値の決定が困難なものだからです。 原画や動画の時点では、厳密な値は保留しておくのが普通です。
2019-04-21 22:50:33いろんな条件で増減するので、昔だと原画で指定された数値があっても、全部の素材が揃う「撮出し検査」のタイミングで演出家が調整したり、撮影監督へ調整の依頼をしたりしていたものです。 (宜しくおねがいしますって書くだけだったり…しますけどね)
2019-04-21 22:50:33撮影現場では、これらの割合の指定をあらためて撮影台上の素材の状態に合わせて照明やカメラの絞り、シャッター開口度の状態に置き換えて作業してました。 その際に、ほぼ必ず変更が行われるので、あまり厳密な指定を行っても数字自体それほど意味を持たないケースが多いです。
2019-04-21 22:50:33現在のコンポジットでもこの状態は、基本的に同じです。 演出による「撮出し検査」がほぼ消失していること、 コンポジット作業の直前まで素材が揃わないケースも含めて、最終的な決定はコンポジッターに委ねられていますし、そのほうがよろしいことをお忘れなく。
2019-04-21 22:50:34具体的な数値のかわりに「柔らかく」「薄く」「濃く」などのニュアンスを伝える言葉を書くこともできます。 受け取る側はそのほうがありがたいことも多いです。
2019-04-21 22:50:34ちょっと話はズレますが、 透けモノの表現では、彩色アプリと素材をやり取りするデータ形式によりますが 以下のように1点の素材に半透明のカラーを含んだセルとして扱うことも可能です。 (これは、レタスのTGAではできません。レタスのTGAはアルファチャンネルの使いかたが異なります) pic.twitter.com/xfx7XMeEDj
2019-04-21 22:56:20この方式は昔で言えば「半透明絵の具」または「エアーブラシで半透明を表現する」技法に相当します。 「セルの構成(タイムシート)を単純にする」 「セルの枚数を減らす」 という点では優れていますが、
2019-04-21 22:56:20「いったん決めた透過率をあとから変更しにくい(塗り直しが発生する)」 「半透明部分同士の重なりで望ましくない絵が出来ることがある」 「半透明同士のセル組が発生するとスキマが見えやすい」 と、主に濃度のコントロールがむつかしいためにもともとあまり利用されなかった方式です。
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