【シナリオ】姉妹の融合①

姉妹が融合する話
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うぞう @60flamepers

双子姉妹が生きるために邪神に魂を捧げてスライム娘と羽娘になる話ください

2019-05-03 02:09:11
うぞう @60flamepers

スライム娘姉と羽娘妹が絡み合ってどんな姿に変貌するべきなのか否か(いっそ亜人から美貌の人型に戻るタイプ

2019-05-03 02:12:20
うぞう @60flamepers

こう、姉妹がそれぞれ別の亜人になったのは身寄りのない双子という立場で姉が妹を優しく包むように守らないといけない使命感からスライム娘になった姉と自由に生きたい意思で翼が生えた妹とみたいな(意味不明

2019-05-03 02:20:47
@akuochiken

双子としてこの世に生まれた姉妹は、お互いが生きるため、邪神に彼女たちの魂を捧げる。 そうして生まれ落ちたのが、邪神に忠誠を誓ったことをその身体で体現した、スライム娘の姉と、羽根っ娘の妹。 人間としての生は続けられないが、結果的に救われた命をお互いのために使うと決めた彼女たち。

2019-05-03 02:48:34
@akuochiken

人間として生きることはできない、その前提は、彼女たちを邪神の手先へと堕とすのに十分だった。 邪神をこの世に復活させ、自分たちが望む世界を創るため、彼女たちはその障壁を潰すよう暗躍する。 「姉さん、行くよ」 「ええ、いつでもいいわ」 まるで鏡合わせのようにお互いに向き合っている姉妹。

2019-05-03 02:54:21
@akuochiken

片方は背中から巨大な鳥の翼を生やし、頭からも小さな翼が生え、臀部からも綺麗な尾羽を生やした少女。 もう片方は彼女と同じ顔ながら、鳥の意匠が見える彼女とは異なり、全くの人間の姿をしていた。 ただひとつ、瞳からは人間の光が消え、その奥に深海のような闇を湛えていたことを除いては。

2019-05-03 02:59:31
@akuochiken

「来て……姉さん……」 「ええ、あなたの望むままに」 姉は妹の手を握り、妹は姉の手を握り返す。 右手は左手と、左手は右手と、そして姉の瞳は妹の顔を優しく見つめていた。 突如として姉の身体が、その肌色を失いながら透明な液体へと溶け出していく。

2019-05-03 03:08:06
@akuochiken

彼女の握りしめた手を伝って、手から腕へ、腕から肩へ、肩から胸へ、そして全身へと、どんどんと妹の身体へ流れ込んでくる姉だったもの。 それは妹の身体を這うようにして絡みつき、どんどんと彼女の身体を変えていく。 年端もいかない少女だった身体が、その容積を増やし、まさしく急成長していく。

2019-05-03 03:15:24
@akuochiken

すらりと伸びていく両脚と、美しいくびれを作りながら胸部に豊満な乳房を膨らませる上半身。 そしてその上に形作られていく、少女の面影を残した女性の端正な顔つき。 彼女の両手が宙を舞い、次なる変化が訪れる。 未だ彼女の体表を漂っていた液体が、急激に固化して彼女の身体を覆い尽くす。

2019-05-03 03:22:32
@akuochiken

彼女の両脚には具足を、両腕には小手を、腰から上半身へと遡るように彼女の体表に沿ってぴっちりと形成されていく鎧はその豊満な胸部も包み込んで首周りまでを形成し、その変化を終える。 見れば、彼女の頭部もそれを厚く守る兜に覆われていた。 彼女は右手を左肩から右体側へと振り下げる。

2019-05-03 03:29:12
@akuochiken

すると、彼女の右腕に集っていた液体が最後の変化を遂げ、彼女の右手には鋭く長い剣が握られていた。 それと対照的に、彼女の左腕に集っていた液体から形成されていく大盾。 右手に剣を、左手に盾を、全身を鎧で包み込み、背中から巨大な翼を生やし、頭部から髪飾りのように小さな翼を生やした姿。

2019-05-03 03:32:44
@akuochiken

その出で立ちは、かの神話に出てくる戦乙女ヴァルキリーのような神々しさを備えていた。 ただ、その伝説の戦乙女と決定的に違うのは、彼女を覆う鎧は黒く滑らかで、その表面は光を反射して艶やかな輝きを放っており、背中の翼は漆黒に染まっていることである。 「ふふ、今日はどう料理しようかしら」

2019-05-03 03:38:51
@akuochiken

先程まで聞こえていた、あどけない少女の声ではなく、嬌声とも捉えられる妖艶な女性の声。 目の前の獲物を前に舌なめずりする余裕と狡猾さを兼ね備え、相対する者を自らの魅力で縛り付けてしまう魔性の存在、まさしく邪神の下僕と呼べる怪物がそこに降臨していた。

2019-05-03 03:44:16

続き

@akuochiken

「残念ね、あなたでは私たちの足元にも及ばない」 地面へと仰向けに倒れ伏している相手の喉元に剣先を突きつけ、彼女は静かに言葉を投げ掛けた。 突如として彼女の胸を貫く槍がその手から放たれた。 不意の一撃が決まって満足そうな笑みを浮かべる相手。 「あら、この状態でもまだ力が残っていたのね」

2019-05-04 17:01:12
@akuochiken

対する彼女の表情はあくまで冷淡で胸を貫いた痛みすら感じていないようだった。 彼女は右手に握っていた剣を、元のように自らの右腕、小手へと絡みつかせる形で収めた。 その右手で相手の首元をギリリと締め付け、そのまま空中へと掲げ上げた。 「全く、これ以上、私の手を煩わせないで」

2019-05-04 17:06:35
@akuochiken

彼女の胸を貫いたままで静止している槍は、彼女の胸の中へとどんどんと沈み込み、最終的に彼女の背中から放出される形で、からん、と地面へと転がり落ちた。 貫かれてぽっかり空いた胸部も、ぐにゃりとその肉が補充されるようにして塞がり、胸当ても何もなかったかのように再び彼女の胸を覆う。

2019-05-04 17:10:26
@akuochiken

「ふぅ、姉さんみたいにうまく無効化はできないけど、攻撃そのものをなかったことにはできる」 目の前に掲げている相手の顔を見て、少しだけ首を傾けた。 「だって、私たちは邪神様の下僕なのよ? 普通の人間の常識が通用するはずないでしょう? それに……」

2019-05-04 17:18:54
@akuochiken

彼女の左手に展開されていた身体を覆う大盾も左手の小手へと収められ、左手も自由になる。 「私たち姉妹は融合して、私というひとつの存在になっているのよ。スライム娘である姉さんの加護を受けている私が、私の身体を、身体を覆う武装を自由に組み替えられるのは当然でしょう?」

2019-05-04 17:21:57
@akuochiken

少女たちはかつて渇望した。 妹は自由に生きられる生を、姉はその妹と一緒に生き、彼女を守り抜く力を。 それは邪神に魂を捧げ、お互いに魔物へと堕ちることによって成就した。 妹は空を自由に飛べる羽根っ娘へと堕ち、姉はその妹を優しく包み込み、守るためのスライム娘へと堕ちた。

2019-05-04 19:00:11
@akuochiken

そして二人が融合する漆黒の戦乙女は、姉妹の愛の結晶であり、彼女たちが思い描く理想の姿。 その愛は邪神に対する忠誠心へと変換されて彼女たちの身体を支配する。 だからこそ邪神の下僕として行動するときは、邪神への忠誠心の証を体現するこの姿になるし、この姿であることで最大限に恩恵を受ける。

2019-05-04 19:11:18
@akuochiken

「あなたも邪神様の下僕になってみれば分かるわ」 突如として吊り上げていた相手の身体を両腕で引き寄せ、そして相手の顔を両手で掴んでから口づけを交わす。 ねっとりと唇を貪り、自らの舌も相手の口の中へと挿入し、絡ませる。 激しい接吻の後、にちゃり、と粘っこい音を立てながら彼女は唇を離す。

2019-05-04 19:23:22
@akuochiken

口伝いに何かを飲まされた相手は、程なくして全身を震わせて苦しみ始めた。 手が、足が、胴体が、そして顔までもが透き通る透明な液体となっていって、身体の支えを失って地面へとべちゃりと落下する。 そうやって足元に形成された巨大な水溜りに向かって彼女は語り掛ける。 「ほら、目覚めなさい」

2019-05-04 19:27:05
@akuochiken

彼女の言葉に反応するように、その水溜りの表面が盛り上がり、水面から透明な少女が浮上してくるように、その液体の塊をスライム娘の少女へと変えていく。 「あなた、自分が誰だか分かるかしら?」 目の前のスライム娘の少女はこくこくと彼女に向かって無言で頷いた。

2019-05-04 19:29:02
@akuochiken

「そう、いい子ね。それじゃあ近くの人間を捕まえて、体内へと寄生できたらそのまま街まで下りて人間の暮らしに溶け込みなさい。また迎えに行くわ」 再び無言でこくこくと頷いた少女は、彼女から離れるようにずるずると液状化した足を引きずりながら森の奥へと消えていった。

2019-05-04 19:36:04