ジョン・デューイ『経験としての芸術』読書メモ集

ジョン・デューイ『経験としての芸術』(河村望訳、人間の科学社、2003)の読書メモをまとめました。John Dewey, Art as Experience, 1934.
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荒木優太(新しい本が出たよ) @arishima_takeo

デューイの『経験としての芸術』は図書館で借りて読むには大儀な本であることが発覚したので仕方ないから買おうかと思ったら4000円オーバーなので少し躊躇している。

2019-05-19 13:59:38
荒木優太(新しい本が出たよ) @arishima_takeo

デューイって基本つまんねえことしか言わないんだよなあ。

2019-05-19 14:01:26
荒木優太(新しい本が出たよ) @arishima_takeo

鈴木康司訳はちょっと訳語古いな。オーラが「香気」か…。

2019-05-19 14:03:00
荒木優太(新しい本が出たよ) @arishima_takeo

釣師がその釣り上げた獲物を食べたからといって、彼が糸を垂らして釣ったときに経験した美的満足感が、それによって喪失するものではない。byデューイ『経験としての芸術』39p

2019-05-22 13:54:00
荒木優太(新しい本が出たよ) @arishima_takeo

有用なものと美的なものの分離と終極的な、鋭い対立の物語が、産業発展の歴史である。そして、この産業発展を通じて、多くの生産は延期された生活の形態になり、多くの消費は他者の労働の成果の上に載せられた享楽になるのである。byデューイ『経験としての芸術』41p

2019-05-22 13:55:41
荒木優太(新しい本が出たよ) @arishima_takeo

「彫刻家、画家、作家は、その仕事のあらゆる段階において、完成の過程のなかにいる。彼は、それぞれの地点において、それ以前に進行したものを全体として、また来るべき全体との関わりで保持し、まとめあげる」(デューイ『経験としての芸術』80p)。「完成の過程」という言葉おもしろい。

2019-05-22 14:00:24
荒木優太(新しい本が出たよ) @arishima_takeo

「発散することは、除去することであり、放逐することである。表現することは、踏み止まることであり、発展のなかで前進することであり、完成にいたるまで仕上げることである」(デューイ『経験としての芸術』86p)。芸術はカタルシスじゃない説。

2019-05-22 14:28:53
荒木優太(新しい本が出たよ) @arishima_takeo

「子供は、今や目的のために泣くのである。というのも、彼は注意や助けを欲しているからである。彼は、人の気を引き、歓心を買うために、笑いかけるようになる。今や、ここに芸術の端緒がある」(デューイ『経験としての芸術』87p)。Twitterかよ。

2019-05-22 14:30:21
荒木優太(新しい本が出たよ) @arishima_takeo

多くの人びとは不幸で、内に悩みをもっているが、それはその人たちが、自由に使える表現行動の技術をもっていないからである。byデューイ『経験としての芸術』90p

2019-05-22 14:31:21
荒木優太(新しい本が出たよ) @arishima_takeo

「名目上を覗いて、恐怖、憎悪、愛という特定の感情(the emotion)のような事柄は存在しない」(デューイ『経験としての芸術』93p)。これすごい分かる。お母さんが怖いのと、蛇が怖いのと、幽霊が怖いのって、「恐怖」という言葉で括ればそうなんだけど、どれも全然違う感情だよね。

2019-05-22 14:33:15
荒木優太(新しい本が出たよ) @arishima_takeo

表現は、混乱した感情を明確にすることである。われわれの欲望は、それが芸術の鏡に映し出すされたとき、自分自身を知り、自分自身を知るとき、欲望はその姿を変える。そのときに、際立って美的な感情が生ずる。byデューイ『経験としての芸術』107p

2019-05-22 14:57:25
荒木優太(新しい本が出たよ) @arishima_takeo

「芸術作品は確かに、他船に信号を送るときに使われる旗がもつような意味をもってはいない。しかし、芸術作品は、船上で舞踏会をするとき、その甲板を飾るのに用いられる旗がもっているのと同じ意味をもっているのである」(デューイ『経験としての芸術』115p)。ちょっ、お前気利くこと言えるじゃん!

2019-05-22 16:50:01
荒木優太(新しい本が出たよ) @arishima_takeo

悲しみの美的描画は、特別の出来事と結びついた、特別の個人の悲しみを表わしている。描かれているのは、悲しみのその状態であって、無所属の意気消沈ではない。それは、地域的居住地をもっている。byデューイ『経験としての芸術』124p

2019-05-22 16:51:36
荒木優太(新しい本が出たよ) @arishima_takeo

「ある婦人が、マチスの絵のなかの女性のような人にまだ会ったことがないという不満を言ったのにたいして、彼は「奥さん、それは女性ではなくて、絵ですよ」と答えたのである」(デューイ『経験としての芸術』153p)。インターネットでよく見るやつ。

2019-05-23 10:49:28
荒木優太(新しい本が出たよ) @arishima_takeo

「日頃無感動なものだけが、芸術作品のなかに、単なる一時的興奮を見いだすのである」(デューイ『経験としての芸術』180p)。辛辣だ。

2019-05-23 10:51:27
荒木優太(新しい本が出たよ) @arishima_takeo

「抑圧され、自分の周りの状況を直視できないものだけが、この世で見いだし得ないような価値による医療的慰安を芸術に求めるのである」(デューイ『経験としての芸術』180p)。お前はニーチェか。

2019-05-23 10:53:04
荒木優太(新しい本が出たよ) @arishima_takeo

デューイが「形態」「実体」「媒体」となどの言葉で何が言いたいのかよく分からん。それらの区別が分からん。

2019-05-23 15:01:32
荒木優太(新しい本が出たよ) @arishima_takeo

自然のすべての活動は、振動から生じるが、途切れることのない一様な振動は、音をなさない。音のためには、妨害、衝撃、抵抗が存在しなければならない。byデューイ『経験としての芸術』317p

2019-05-24 13:13:53
荒木優太(新しい本が出たよ) @arishima_takeo

膝の上の子供たちに「むかし、むかし」の物語を語り聞かせる祖母は、過去を手渡し、これを彩るのである。彼女は文学の素材を用意しており、彼女自身が芸術家なのかも知れない。byデューイ『経験としての芸術』323p

2019-05-24 13:15:34
荒木優太(新しい本が出たよ) @arishima_takeo

芸術は、理性という実質的菓子をもつと同時に、それを食べる感覚的快楽を愉しむという方法なのである。byデューイ『経験としての芸術』346p

2019-05-24 13:16:32
荒木優太(新しい本が出たよ) @arishima_takeo

「プラトンの詩や音楽にたいする検閲の要求は、これらの芸術によって行使された社会的、政治的影響力にたいする賛辞である」(デューイ『経験としての芸術』437p)。うん、知ってた。

2019-05-24 15:07:37
荒木優太(新しい本が出たよ) @arishima_takeo

デューイ『経験としての芸術』読了。途中、中だるみみたいな難解さはあるが予想外にタメになった。流石、ホワイトヘッドとセットで桑原武夫が読んでいただけのことはある。

2019-05-24 15:09:57
荒木優太(新しい本が出たよ) @arishima_takeo

思うに、デューイ代表作が『民主主義と教育』とか『哲学の改造』とか『学校と社会』とか、大して面白くないものに指定されていることに大きな問題があるのではないか。通俗デューイの普通のことしか言わない率は異常。

2019-05-24 15:11:50
荒木優太(新しい本が出たよ) @arishima_takeo

あと、辛辣な訳者あとがきで有名な河村望さんは、なんと2015年にお亡くなりになっていたそうだ。第二版の略歴に微妙に違うフォントで追記されてる。

2019-05-24 15:21:34