白頭山噴火の理学的年代決定と文学的年代決定

どちらも946年と結論したが、解明されるべき課題がまだ残っている。
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早川由紀夫 @HayakawaYukio

ということは、946年11月3日に奈良に降った白い灰はやっぱり白頭山から日本海を渡ってきたものだったのだな。興福寺に保存されていないものだろうか。『興福寺年代記』に「(天慶九年)十月七日夜白灰散如雪」とある。 hayakawayukio.jp/paper/946/inde… twitter.com/usa_hakase/sta…

2019-05-27 15:08:57
月野うさはかせ Prof.Lièvre @usa_hakase

[MIS17-09]樹木年輪と歴史資料からみた10世紀の十和田カルデラと白頭山の巨大噴火の絶対年代 #jpgu2019 講演ききにいった。946年を的中させた研究として過分のお褒めをいただきました。ありがとうございます。

2019-05-27 12:45:02
早川由紀夫 @HayakawaYukio

そこに書いたように白頭山噴火のクライマックス(苫小牧火山灰)は、京都で鳴響が聞こえた947年2月7日だったと思う。『貞信公記』に「(天暦元年正月)十四日,空中有聲如雷鳴」とあり,『日本紀略』に「正月十四日庚子,此日空中有声,如雷」とある。

2019-05-27 15:12:26
早川由紀夫 @HayakawaYukio

確定したの語をいま使うのは適当でない。文字史料からは白頭山946年よりも十和田915年のほうがずっと信頼がおける。白頭山がもし946年なら間隔は31年だ。両火山灰の間に挟まれる年縞は14年だというから17年もの食い違いがある。年縞と年輪による両噴火の理学的年代決定はまだ完成していない。 twitter.com/usa_hakase/sta…

2019-05-28 08:58:08
早川由紀夫 @HayakawaYukio

白頭山946年と年縞14年が正しくて、十和田が932年なら、扶桑略記が伝える915年噴火は、大森房吉が考えたように鳥海山の噴火だということになろう。鳥海山の噴火で桑畑に灰が二寸も積もるだろうか。十三日、出羽國言上、雨灰高二寸諸郷農桑枯損之由、

2019-05-28 09:02:57
早川由紀夫 @HayakawaYukio

文字史料が教える十和田915年と白頭山946年が正しくて年縞14年が誤りであると考えるのが、いまの時点では一番スッキリする。

2019-05-28 09:13:47
KANO Yasuyuki @KanoYasuyuki

20年越しで,文字資料とモノ資料がピンポーンてなる瞬間を目撃しました. 文字資料 → jstage.jst.go.jp/article/kazan/… 年輪年代 → confit.atlas.jp/guide/event/jp… どちらも,自分の研究ではないけれど,これや!と思いました.異分野の方々が集うセッションを企画してよかったです.#JpGU 歴史学×地球惑星科学 twitter.com/usa_hakase/sta…

2019-05-28 14:59:15
早川由紀夫 @HayakawaYukio

@KanoYasuyuki すでに書きましたが、両噴火間の年数と年縞計測に乖離があります。 twitter.com/HayakawaYukio/… 箱崎さんたちは十和田915年を疑っていますが、私は年縞14年を疑っています。白頭山946年が間違っている可能性もあります。決着ついたと思うのは時期尚早でしょう。

2019-05-28 15:18:40
早川由紀夫 @HayakawaYukio

@KanoYasuyuki 歴史学において何かが「確定すること」ってないようです。歴史は再現可能性を満たしてないから科学の方法で確定することはできない。どこまで行っても、だれそれの考えでしかない、と思うようになりました。

2019-05-28 15:23:40
早川由紀夫 @HayakawaYukio

@KanoYasuyuki 文字史料を読むと、白頭山の噴火開始は946年11月、クライマックスは947年2月7日だったと思われます。理学的年代決定で使ったのはクライマックス噴火が倒した樹木年輪でしょうから、947年2月とはじき出してほしかった。946年で一致したように見えるのは偶然の可能性があります。

2019-05-28 15:53:45
早川由紀夫 @HayakawaYukio

ただし、年輪で946年11月と947年2月は区別できない。946年の成長期の後、947年の成長期の前、で年輪が終わっているとしか言えないだろう。「946年9月から947年5月までのどこか」が理学的年代決定の正確な結論だろうと思う。

2019-05-28 16:04:47
早川由紀夫 @HayakawaYukio

苫小牧火山灰の分布が細く真東に伸びていることからクライマックス噴火は偏西風が強まる真冬だったと思われる。『貞信公記』と『日本紀略』にある947年2月7日の京都鳴響はたいへんもっともらしい。

2019-05-28 16:10:20