『さらざんまい』全体考察 ~カズキたち登場人物たちの短評と、カッパやカワウソなどの物語要素が、現実では何に相当するかの話~

2019年4月から放送開始したテレビアニメ『さらざんまい』。最終回を迎えた後ということで、今回は話数での区切りではなく、物語全体と個々の要素の考察をします。カッパなどが、現実ではどういう意味を持つのか、といったお話です。なお、ネタバレへの配慮はしていないので、アニメ本編を視聴前提でのまとめです。
22
しろうと @sirouto

そして、芥川の『河童』も寓話的だし、『さらざんまい』(過去のイクニアニメ)も寓話的な手法だと思う。現実の不都合な真実をそのまま描くと、話が重苦しくなりすぎるので、単純化したり虚構化したりする。

2019-06-22 23:35:54
しろうと @sirouto

ノンフィクションなどと対極的に、寓話(的物語)では、普遍的なことを描くために、内容を抽象化する。

2019-06-22 23:39:08
しろうと @sirouto

カッパに変身する、ということが何なのか。何らかのつながりを得る立場なのだろうけど、たとえば、結婚することかもしれない。あるいは、フリーランスになって独立するとか、別の国に移住するとか、いろいろ。

2019-06-22 23:41:01
しろうと @sirouto

それを具体的な何かに特定すると、「○○でない人には分からない」となってしまうから、抽象性を持たせる。そうして代数化しても、共通の何かは描ける。それがたとえば「つながり」で、つまり人間のネットワーク。

2019-06-22 23:45:11
しろうと @sirouto

たとえば、海外に移住する人は、外国語の習得が必要だろうが、「言葉」とは、そもそも人がつながるためのメディアだ。だから、人生のルートを選ぶときには、たいてい、(人間との)つながりの選択もしている。

2019-06-22 23:47:15
しろうと @sirouto

「そんなの分かりきってる」という反応が潜在的にありそうだけど、「つながり」は意識されない。たとえば、海外に行ってはじめて「日本の常識は、世界の非常識」と知るように。切れてからつながりの本質が分かる。

2019-06-22 23:49:16
しろうと @sirouto

手段が目的化することはよくある。たとえば、英語学習はそれ自体が目的化しがち。まあ、会社が社員に資格を求めたりするから、仕様がないんだけど。けれど、目的は外国(人)とつながることのはず。

2019-06-22 23:51:42
しろうと @sirouto

そのように、目的意識をもってつながることが意外と難しい。たとえば、英語資格のテストを1点でも上げよう、と手段が目的化(つまり概念化)した、あるいは欲望に従っている人は意外と多い。

2019-06-22 23:53:24
しろうと @sirouto

あるいは、小説や絵やマンガなどの創作物を描いてる内に、テクニック自体が目的化して、つながりだということを忘れがちになるとか。いろいろな場面で、「つながりの忘却」というのは現実にある。

2019-06-22 23:55:35
しろうと @sirouto

そういう風に、バラバラな要素がつながって、意味が分かるようになると、さらに物語を楽しめるでしょう。もちろん、何かマークシートの試験のように、唯一の正解はなく、多様な解のひとつだけど。

2019-06-22 23:59:16
しろうと @sirouto

といったところで、今日はお開き。ありがとうございました。

2019-06-22 23:59:36