- hachisu716
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「……フラン様」 「妖精って、あんな風に消えるの、面白いよね。明日には死んだのなんかもう忘れちゃって、ちゃあんと働いたり、遊んだり」 自分に回ってきた時間の、午后のお喋りを愉しむように、フランが笑いかける。 美鈴は、そっと目を閉じて、ゆっくりと息を吸って、とても長く吐いた。
2020-03-14 10:25:46「……フラン様」 片膝をつき、小柄なフランの目線に合わせながら、美鈴は翠緑の眸でじっとフランの柘榴石(ガーネット)の眸を捉える。 薔薇の花びらを握っていた小さな手をとって、両手でそっと包み込んだ。 「……いけません、フラン様。彼女たちを、殺しては」
2020-03-14 10:28:40⑬マンタイム 「……その姿は?」 パチュリーは片眉をあげながら目の前の人物に問い掛けた。 「うん。男。たまに小さな女の子でいることに疲れることがあってね。といっても、元があの姿なんだけれど」 背の高い、しなやかな細身の男は芝居がかった仕種で肩を竦めながら、滔々と喋り続ける。
2020-03-14 16:43:17「……たまにこう、躰(からだ)が苛々するというか。女でいられないときがある。そういうことって、あるだろう?」 「ないわね」 ぴしゃりと云い切って、パチュリーが目の前の男を見据える。 陶器のように白い肌。猫のように縦長の瞳孔を持った紅玉(ルビィ)の眸。
2020-03-14 16:51:43朝焼けの空のような菫がかった真珠色の髪。 彼女が──いや、‘彼’がレミリア・スカーレットその人であることは、この仰々しい仕種と淀みないお喋りを止めるまで続けることから、むろん、知り得る事実ではあるのだけど。 やはり意図するところはどうにも分からなかった。
2020-03-14 16:51:43「なに? 吸血鬼の成長痛でもあるの? それは」 「そういうカンジ。痛くて痛くて、逃げ出しちゃったんだ」 そう云って、まるで、さる高名な芸術家の手による彫像に、命が吹き込まれて歩き出したかのような完璧な美男子は、笑い方まで完璧に美しく微笑んで、片眼を瞑ってみせた。
2020-03-14 16:55:09「せっかく大人の男になったんだからさ。まずは一曲踊ろうよ、パチェ」 美しいからこそ、どんな仕種でも似合う。そんな恩恵のまま嫌味なく差し出す手に、パチュリーは触れて、指先をつねる。
2020-03-14 16:56:54背高すぎて身長差的にあんまり頭撫でてもらったことない。 って思ってたのに、美鈴幻想郷に来てからなぜか頭を撫でられた思い出しかなくて、みんな空飛べるから身長差あんまり関係ないのかな……って考えるんだけど、実は宴会で集まって座ってるから身長差関係ないのが一番の理由だったりして
2020-03-15 18:31:52今までは隠れるようにひっそり生きてきて、あんまりワイワイ人が集まる場に縁がなかったから、宴会が多くてたくさん人が近くにいる幻想郷の環境が今までと違うんだなあ、と思ったのと、酒が入るとみんな陽気になるから触れ合い多いんだなってのと
2020-03-15 18:34:21あとは美鈴の髪がさらさらツヤツヤの赤毛で、思わずみんな触りたくなるし、そもそも美鈴が優しくて朗らかだから、みんな酒が入るとくっつきにきて可愛がるっていう。
2020-03-15 18:36:10てなかんじで、今日も宴席で霊夢にも魔理沙にも撫でられつつ、早苗さんは毛先を楽しそうにいじって三つ編み作ったりした後に酔って美鈴の膝の上ですやすや、そんな美鈴の横に座るレミリアが、これまた頭をゆっくりナデナデ。
2020-03-15 18:38:51美鈴「みんな頭を撫でるんですよねえ……」 しみじみ言う美鈴に、お嬢様がまたナデナデ。 レミリア「そりゃあ、お前が優しくて、いい子だから」 ワイングラスになぜか泡立ったビールをそそがれて上機嫌のお嬢様が、美鈴を撫で続ける。
2020-03-15 18:40:22美鈴「いい子なんて、数百年ぶりに云われました」 レミリア「歳をとると年長者が少なくなって、子って感じじゃなくなるものね。わたしも、美鈴よりずっと歳下だから悪いけど」 美「いえ。なかなか……」 そう云って、はにかんだように笑う。 美「くすぐったくて。嬉しいものですね」
2020-03-15 18:45:09お嬢様が撫でるのにずっと任せてる美鈴。 レミ「可愛いからなあ、美鈴は」 美「考えたら、お嬢様が一番撫でてますよね。だからみなさん真似して撫でるのでは」 レミ「そうだっけ」 笑いながらワイングラスの中のビールの泡を嘗めるレミリア。 レミ「あ。ビール飲めない。美鈴飲んで」
2020-03-15 18:47:48美「はいはい」 隣から差し出されたグラスを受け取って口をつける美鈴。 レミ「坐ってる間は触れていいなあって、思ってるとこ」 美「今日はご機嫌ですね」 レミ「そりゃあ、触れ合う機会を探してるから。触れて満足だよ」
2020-03-15 18:50:50美鈴「丹田に力をためるイメージです。丹田は、……お腹のここ」 二本指で少し咲夜さんのお腹を押す美鈴。 美「おへその下あたりのイメージですね」 美鈴が自然に自分に触ったのがちょっと嬉しくて、 咲夜「おへそ無い」 って冗談言っちゃう咲夜さん。
2020-03-16 11:54:16美「見た覚えがあるんですが……」 思わず言ってしまった美鈴に、咲夜がくすっと笑って、 咲「いつのとき?」 美「ん、……コホ、コホン」 しまった、という顔をして咳払いする美鈴。 美「……ともかく、ゆっくりと気を巡らせて、そこに力をためていきます」
2020-03-16 11:56:28今までより、より愛おしく、甘やかな日々 | ハチ #pixiv pixiv.net/novel/show.php… こないだのバレンタインめーさくをいじってまとめました。だいぶ変えてる。
2020-03-17 17:43:35紅魔館の食料調達において、じんにく〜……はさておき、みんなで食べられるお肉として、主に美鈴が鹿とかイノシシとか熊とか獲ってきてくれるのとかよくない?
2020-03-17 22:22:39イノシシのベーコンとかワイルドな仕込みしてくれそう美鈴。これはわたしのおつまみですね、とか言って端切れの肉つまんで食べたり。 でもお嬢様も実はそういうの好きそうだから、とっておいてこっそりふたりでちょっとお行儀の悪い晩酌したりしててもいい。
2020-03-17 22:31:50美鈴がくすぐったそうに笑う 咲夜がくすぐったそうに笑う 魔理沙がくすぐったそうに笑う 同じくすぐったそうに笑っているのでもだいぶキャラによって違うよな……まあ地の文的には延々くすぐったそうに笑っているわけですが
2020-03-21 11:03:08