これが読めるか勇者よ- 転 -

うゆま[=ω=]豆腐卿 @uyumakusa

「先代勇者…我が永遠に続くマヒの呪いを受けたアレか」 >王族から生まれ出た勇者として担がれていた。だが、魔王…そうかお前か。最弱のはずのお前に、一撃も与えず、卑劣なたった一文を読んでしまった為に、皆の予想を覆し、無様に勝てず負け、二度と動けぬ身となった< 「ああ、呆気なかったなァ？」

うゆま[=ω=]豆腐卿 @uyumakusa

>お陰で勇者が最早一切の役に立たないままの存在、なんて、国の上どもはパニックだったよ。オレも驚いたが、滑稽で笑っていたが< 「お前、結構面白いな」 >別に勇者と魔王がどうなろうが、結果はいつも平和になった、でもいつかはまた危機は訪れる、という筋書きだろう？この世界は？< 「まぁな」

うゆま[=ω=]豆腐卿 @uyumakusa

>世界が停滞し全てが衰えていくのを引っ掻き回す竿がいる、それは幾度も生み出される魔王、そして竿を動かすのが勇者。充分な世界の攪拌…まぁ、要は停滞が解消され世界が循環しだせば良いだけの事< 「そこまで理解はしていたか」 >とんだクソな理論だと思ったがな< 「そうさ、魔王も勇者もクソだ」

うゆま[=ω=]豆腐卿 @uyumakusa

>言うねぇ< 「綺麗に言えば天秤が常に微量でも揺らがねば、世界は存在し続ける事は出来ない。力が常に動いていなければ命は衰え潰えていく」 >世界を構築した神とやらは馬鹿だ。普通に生きるための仕組みを何故作らなかったのかと恨んでいる< 「勇者という存在を哀れむか？」 >はっ。魔王、お前もだよ<

うゆま[=ω=]豆腐卿 @uyumakusa

「我も哀れむ、か。はは、涙が出る」 >嘘泣きは見苦しいぞ？< 「ま、冗談はさておき…雑談はここまでだ。勇者を救うか否か？その答えを聞かせろ。命令だが、な」 >拒否すればオレの全てを支配してでも救う算段だろ？< 「要は最高の仕事をしてもらいたい。自発的にな」 >断る、ならば？< 「…こうする」

うゆま[=ω=]豆腐卿 @uyumakusa

>何の真似だ< 「遥か果ての国で、首を差出し頭を垂れた無防備な姿を晒す礼儀の一つ」 >それで？< 「お前しかおらぬ以上、魔王の全てを投げ出してでも、頼むしかあるまいよ」 >オレは魔王に頭を下げさせた数少ない存在、になるのか< 「あ、ちょっと前にも一度やっている」 >魔王の首は思いの外、軽いな<

うゆま[=ω=]豆腐卿 @uyumakusa

「…勇者を救いたいのだ。頼む」 >…そこまでされちゃぁな< 「そして魔王と勇者という、世界維持の為の天秤の呪縛から解き放つ」 >マジか？世界が停滞するぞ？< 「異常な力と力がぶつかればいいだけだ。最終的に。世界が響けば。戦い以外でも可能であると実証する」 >勇者はもう戦わなくて済むのか？<

うゆま[=ω=]豆腐卿 @uyumakusa

「世界の役割的には、細々と残るだろうがな。戦い以外のやり方で魔王と勇者の為すべき事が変わる。どちらかが死ぬとか、滅ぶとか、一切無しでな」 >虫の良い話に聞こえるが…世界さえも敵に回すぞ、下手すりゃ< 「所詮は我、魔王ぞ。世界を支配せんと企むは伝統芸、そして世界から恨まれるも役得ぞ？」

うゆま[=ω=]豆腐卿 @uyumakusa

>役得ときたか！とんだ馬鹿だ！とんだ阿呆だ！こんな魔王いたか！二度目死ぬ前に面白い事を聞けたものだ！< 「フハハ！面白かろう！笑え！」 >…じゃ、魔王、勇者研究主任としてオレは成し遂げられなかった最後の仕事をさせてもらおうか< 「我が体を貸し与えよう。存分に振るえ、その技と知、全てを」

うゆま[=ω=]豆腐卿 @uyumakusa

#これが読めるか勇者よ -転- 栞/1(6/30 22時)

うゆま[=ω=]豆腐卿 @uyumakusa

#これが読めるか勇者よ -転-2- <新王（王子）> {姫勇者} /巫女/ |その他|

うゆま[=ω=]豆腐卿 @uyumakusa

|このように多くの国の王や代表、長が集うなど一体何時の頃であろうな？| |ふむ、私の記憶では祖父の代の話かな？あの頃の魔王が大軍団を結成して…| |それならワシも知っておる。神殿周辺で一大決戦であった逸話だな| |その大決戦の裏で実は勇者と精鋭が魔王に直接対峙していた、というアレか|

うゆま[=ω=]豆腐卿 @uyumakusa

|つまるところ、魔王退治の囮であったやつよ。勇者のお膳立てとな| |いやいや、結果的には魔王の大軍を一掃できたのだ。勇者は頭を討っただけよ| |まぁ手柄は同盟軍のものととなったのです。良かったでは無いですか| |その戦いから対魔王同盟は結ばれ、魔王が再び世に害悪を為す時は結集する、と|

うゆま[=ω=]豆腐卿 @uyumakusa

|…二度とそんな機会は訪れぬと、幾つかの国は元の戦乱にの世を望み離脱していったのぅ| |皮肉にも同盟同士の繋がりで、そういった国々は返り討ちとなり滅んだ| |戦乱そのものは絶える事は無いが、形骸化していた同盟の意味はあったのぅ| |わしらの世代は牽制こそすれど、大きな戦にはならんかった|

うゆま[=ω=]豆腐卿 @uyumakusa

|本当の大きな戦などもはや歌や話にしかないからな| |魔王のみならず、巨大な脅威には鉄の如き我ら偉大な同盟がある。不相応な野望など今や不要と言うことですよ| |だが、平和すぎて軍備は不要と言うアホが増えてきおる。備えは平時からと言うに…| |戦が始まる前に全ては決しているという話ですか|

うゆま[=ω=]豆腐卿 @uyumakusa

|戦は一部が儲かると言う話を信じておる馬鹿もいる。だが全体的に見れば大損だ。結果的に負債ばかり| |負けたら更に大損ですからな。長引けば長引くほど誰もが不幸になる、それが戦ですな| |今回の久方ぶりである対魔王同盟の戦い、長引かねば良いがな。今年の軍備には金をかけられん。全く平和ボケだ|

うゆま[=ω=]豆腐卿 @uyumakusa

<皆々様方、お待たせいたしました！祖先達が今日のような危機に備えた意味はやはりあったのですな！> |おお、これは新王。王就任はめでたいが、切欠が魔王の陰謀で散々であったようだな| <悲しい事ばかり続きましたよ。前勇者の無力化、我が父の誘拐、神殿の破壊、国を蝕む呪病…同盟諸国よ、力添えを>

うゆま[=ω=]豆腐卿 @uyumakusa

|安心めされよ。今日と言う日に備えを怠らぬ我が国の勇猛さをご覧になるといい。魔王への不安など拭き飛ぶぞ！| <おお、なんと頼もしい！新たなる勇者がいるとはいえ、かつての魔王の大軍団が結成され今や我が王国は風前の灯火> |この度の戦、同盟の鉄の掟に従い、周辺国家一同、勇気と共に加勢致そう|

うゆま[=ω=]豆腐卿 @uyumakusa

<かつての決戦に伝わる死闘の数々の逸話、出来れば死者が出ぬようにと思いたいのですが、神殿の加護は今やなく…魔王め、卑怯卑劣。許し難い！> |我等の信仰の拠り所を破壊した時点で我等の意見は一致しました。魔王、討つべし！| |討つべし！神の膝元を汚し、破壊し、貶めた魔王を滅ぼすべし！|

うゆま[=ω=]豆腐卿 @uyumakusa

<頼もしい…本当に頼もしい…！我が父がいたらどんなに喜んだ事か…> |そなたの父の仇たる魔王、この同盟大軍団の前に勝つ術無し！勝利を以って弔いにしようぞ！| |若き新王よ、我等がおるぞ！安心してこの国の未来を考えるがよい！| |魔王の大軍団など一気に粉砕してやるわい！震えてくるのう！|

うゆま[=ω=]豆腐卿 @uyumakusa

<ありがたい…！今日と言う日を祝して、再び対魔王同盟の結びをここに…巫女達よ、酒をここに> /はい…/ |おお、巫女達殿！ご無事であられたか！久しぶりですな…神殿の事は…| /いえ、いいのです。魔王さえ…倒して頂けるなら…/ |許せぬ、神に祝福されし巫女達さえも魔王は…| /大丈夫です、さぁ…/

うゆま[=ω=]豆腐卿 @uyumakusa

<さぁ、皆様方、杯は手に渡りましたかな？では、魔王を討つ為に！我らが同盟の兄弟である事を！天の神と大地の女神、世界樹の祝福あれ！> /|天の神と大地の女神、世界樹の祝福あれ|/ |天の神と大地の女神、世界樹の祝福あれ！| |天の神と大地の女神、世界樹の祝福あれ！| <正義は我にあり！> |おお！|

うゆま[=ω=]豆腐卿 @uyumakusa

/…皆様方、どうか…善き…旅を…/ |…お…ぁ…？| |げ…げぇぇぇぇ…ぁ！？| |ど…毒…！？| |がぁ…な…何故っ！？| |お、おのれ…| |一体、何故…毒を…| <卑劣なる魔王の仕業なのですよ…これは> |新王、同盟の鉄の掟を…何だと…| <古臭い> |がはっ…貴様…古臭い…だと…！| <やはり統一せねば>

うゆま[=ω=]豆腐卿 @uyumakusa

|既に魔王に操られて…おったか…かくなる上は…せめて貴様を殺さねば…| <おや、感覚は失われているはずなのに、まだ動けるとは…> |伊達に訓練しておらん…ぐっ…貴様程度の小童…毒程度なぞ…| <ほう？確かに私は戦いはからきしだ。ですが> |ぐ…覚悟せい…！| <最強の勇者がいるのですよ？> {♪}

うゆま[=ω=]豆腐卿 @uyumakusa

|がはっ…！| <有象無象のあなたがた国々は常に厄介でしたよ。我が王国に神殿があるとはいえ、干渉してきた癖に、今更同盟の兄弟？虫唾が走る！> /どうか…神よ…魂の…安寧を…/ |み…巫女よ…逃げ…| {!■♪■!} |がっ…これ…が…勇者…だと…悪魔…ではないか…| {?} |笑って…殺すのか…勇者は！|