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アンド・ユー・ウィル・ノウ・ヒム・バイ・ザ・トレイル・オブ・ニンジャ #3

翻訳チームによるサイバーパンク・ニンジャ活劇小説「ニンジャスレイヤー」リアルタイム翻訳 (原作:Bradley Bond-san & Philip Ninj@ Morzez-san) ニンジャスレイヤー公式ファンサイト「ネオサイタマ電脳IRC空間」 http://d.hatena.ne.jp/NinjaHeads/ 続きを読む
ニンジャスレイヤー
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Ninja Slayer / ニンジャスレイヤー @NJSLYR
第一巻「ネオサイタマ炎上」 最終エピソード「ネオサイタマ・イン・フレイム」  #3「アンド・ユー・ウィル・ノウ・ヒム・バイ・ザ・トレイル・オブ・ニンジャ」#3
Ninja Slayer / ニンジャスレイヤー @NJSLYR
「成せば成る……五十歩百歩……虻蜂取らず……」大きな凧(カイト)を背負ったそのニンジャは、アグラを組み目を閉じてメディテーションを行っていた。口に唱えるのはネンブツではなく、首領ラオモト・カンが好むコトワザの数々である。
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バイオバンブーと強化和紙で作られたその凧には、「キリステ」「ムテキ」「ヤリで刺す」など、彼の決意のほどを表すショドーがしたためられている。彼こそはヘルカイト。現在では、ソウカイ・シックスゲイツの最古参となったニンジャだ。
Ninja Slayer / ニンジャスレイヤー @NJSLYR
ヘルカイトの脳裏では、ソウカイニンジャとなってからこれまでの記憶が、ファンタズマゴリアめいた回転を見せていた。シックスゲイツらに虫扱いされたニュービー時代……その中でも最低の屑であったガーゴイルを任務の中で事故に見せかけて殺し、まんまと自分がシックスゲイツに昇格……
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与えられる任務を忠実に実行……次第に高まる斥候ニンジャとしての評価……シックスゲイツ温泉旅行……ヒュージシュリケンとの確執……生存を確認しながらも任務の中で無慈悲にヒュージシュリケンを見捨て抹殺……やがてシックスゲイツの最古参に……。理想的キャリアアップの道を辿っているはずだった
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だが、ヘルカイトには解っていた。ニンジャスレイヤーを倒さねば、ラオモトから最大の信頼を勝ち取ることはできないことを。また同時に、自分が最古参のシックスゲイツとなれたのは、ニンジャスレイヤーとの直接対決を巧みに回避し続けてきたからでもあることを。
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ヘルカイトは、かっと目を見開いた。下の階から爆発音が聞こえてくる。「アルマジロまでもが……」胃が鉛の塊になったかのような緊張感。奴がすぐそこまで迫っている。ということは、ダークニンジャが敗れ、さらに四人のシックスゲイツが殺されたのだ。
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(((ラオモト=サンは気付いていないのか?ならば天守閣まで飛翔し報せるべきでは?……ノー、ノー、ノーだ。そんな指示は受けていない。あえて選挙放送に集中しているのかもしれん)))苦い失敗の味がこみあげる。狡猾な彼はしばしば、任務以上の仕事をこなそうとし、ラオモトの不興を買ってきた。
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「虻蜂取らず……虻蜂取らずになってはならない」ヘルカイトは頭を抱えながら苦悩した。「俺に与えられた任務は、このフロアを守り抜き、ニンジャスレイヤーを始末すること。エグザクトリー!ヘルカイトよ、真のシックゲイツの矜持を奴に見せつけるのだ!」ヘルカイトは腰溜めの姿勢で自らを鼓舞した。
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ヘルカイトは腰に吊ったパウチの中から、違法麻薬シャカリキ・タブレットの粉を人差指に取り出し、鼻で吸い上げる。清涼感と昂揚感。恐れが消えてゆく。遥かに良くなってきた。「思えば、あの頃がシックスゲイツの黄金時代だった。俺の手でニンジャスレイヤーを殺し、シックスゲイツの劣化を止める!」
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Ninja Slayer / ニンジャスレイヤー @NJSLYR
「イヤーッ!」ニンジャスレイヤーは体重を乗せた前蹴りで、「五」と書かれた扉を破壊する。凄まじい突風が前方から吹きつけた。「……これは……!」ナムアミダブツ!ニンジャスレイヤーの眼前に広がるのは、これまでのどのシックスゲイツ・フロアとも違う、ジゴクめいた光景であった!
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まず目に飛び込んできたのは、部屋の上下左右に多数埋め込まれた、巨大なCPUファンを思わせるマシーナリーだった。床はジゴクの第3ディストリクトめいた針山で埋め尽くされ、コケシじみた立石で作られた小さな足場や、攻撃訓練用モクジンなどが飛び石状に点在する。まるで、巨大なUNIX基盤だ。
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「ドーモ、ニンジャスレイヤー=サン、ヘルカイトです」部屋の中心部にそびえ立つコケシ状足場の上で、ヘルカイトはオジギを繰り出した。「ドーモ、ヘルカイト=サン、ニンジャスレイヤーです。イヤーッ!」ニンジャスレイヤーの両腕がムチのようにしなり、二枚のスリケンが投擲された!
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「イヤーッ!」ヘルカイトは高く跳躍し、背中に負った凧を大きく展開すると、巨大ファンが巻き起こす上昇気流に乗ってニンジャスレイヤーのスリケンを回避した!タツジン!強化和紙にしたためられた「ムテキ」のショドーがニンジャスレイヤーを嘲笑う!
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一方のニンジャスレイヤーは、ネコの額ほどの足場をリズミカルに飛び渡りながらヘルカイトに接近していった。上半身は少しもブレず、淡々とスリケンを投げ続ける。ヘルカイトは巧みに巨大ファンの回転を遠隔IRC制御し、自由自在に室内を飛び回って、ニンジャスレイヤーの接近とスリケンを回避した!
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「イヤーッ!」ヘルカイトも空中からスリケンを投げつけてくるが、ニンジャスレイヤーはこれをアクロバティックな跳躍で巧みに回避する。(((敵の軌道は読めた。あと少し……次の跳躍で奴が乗っていたコケシ足場に飛び渡って、さらに壁へ飛ぶ。そこから壁を走り、奴のカイトに飛びかかる!)))
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「イヤーッ!」ニンジャスレイヤーがコケシ足場へと跳躍した!おお、ナムサン!その直前にコケシの上空を飛行していったヘルカイトが、秘かに非人道兵器マキビシを足場に仕掛けていたことに、彼は気付かなかったのだ!「グワーッ!」ウカツ!棘が深々と刺さる!さらにバランスを崩し針山に落下する!
Ninja Slayer / ニンジャスレイヤー @NJSLYR
「イヤーッ!」ニンジャスレイヤーは空中回転で体勢を立て直し、足裏から着地することで針山によるダメージを最小限しようと試みる。だがそれを読んでいたヘルカイトは、天井の巨大ファンの回転スピードをMAXにして高速飛来し、上空からヤリでニンジャスレイヤーの左肩を貫いたのだ!「グワーッ!」
Ninja Slayer / ニンジャスレイヤー @NJSLYR
「どうだニンジャスレイヤー=サン!これが真のシックスゲイツの力だ!」直後、西側の壁に備わった巨大ファンの回転速度がMAXとなり、ヘルカイトの極悪非道のヒット&アウェイ戦法が完成する!ヘルカイトの凧は、下のバンブー・フレームワークにつけられた細長いショドーをはためかせて飛び去った!
Ninja Slayer / ニンジャスレイヤー @NJSLYR
「グワーッ!」ニンジャスレイヤーは危険な針山へ背中から落下する!全身に無数の激痛が走った!『インガオホー!』感知センサーが作動し、電子ヤクザ音声が落下者を嘲笑う!「グワーッ!グワーッ!」苦悶の絶叫を上げるニンジャスレイヤー!さらに左肩からは血が流れ、彼の体力を容赦なく削ぎ落とす!
Ninja Slayer / ニンジャスレイヤー @NJSLYR
(((勝てる、勝てるぞ!奴はここまで昇ってくるのに体力と精神力を消費しきっている!)))赤漆塗りのヤリを構えながら急降下をしかけるヘルカイト!その強化チタン製の穂先は、針山の上で仰向けに倒れているニンジャスレイヤーの心臓に狙いを定めていた!「イヤーッ!」
Ninja Slayer / ニンジャスレイヤー @NJSLYR
「イヤーッ!」ニンジャスレイヤーはとっさに左手でヤリの穂先を掴む。ゴウランガ!刃は心臓の1センチ手前で停止した。「イヤーッ!」さらに右腕から繰り出すカラテで、ヤリの柄を破壊!「イヤーッ!」さらに激痛をこらえながらスプリングキック!両足がヘルカイトの胸板をとらえた!「グワーッ!」
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コメント

オスツ🍣 @alohakun 2011-05-23 06:47:03
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