- iciinoseyayoi
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と学会年鑑2002
山本弘
P251
間違いにツッコミを入れることは悪くないんですけど、だったら間違えるな
“環境問題のウソ”のウソ #bookmeter bookmeter.com/books/563164
2019-08-01 17:29:45@goodstoriez はあ? 武田邦彦氏の本と、武田氏を批判した僕の本が、なんでどっちも「先見性なし」に分類されてるの?
2018-04-29 21:59:19@hirorin0015 それで『“環境問題のウソ”」のウソ』を書いたんだけど、当時はぜんぜん話題にならなくてねー(笑)。 それどころか武田信者から攻撃されて、AMAZONのレビューも低評価でした。
2016-06-12 10:41:48約10年ほど前のペットボトルリサイクルについての本の話をする。2007年3月、武田邦彦『環境問題はなぜウソがまかりとおるのか』という本が発売されベストセラーになり、2008年1月、山本弘『“環境問題のウソ”のウソ』という本が発売された。
2019-08-05 10:43:45具体的な話をする前にひとつだけ言っておく。どちらが正しいかという話はしない。環境問題の本を読みたい人に対して、ウケるのかという話である。あなたの思想哲学は脇に置いて、環境問題について考えている人はこの本を買うかどうかという点について考えてほしい。
2019-08-05 10:44:12山本弘「“環境問題のウソ”のウソ」
P264
こうした例からトンデモ説に騙されないための教訓が得られる。
「素人の印象を信じるな。専門家の言うことに耳を傾けろ」
ここで言う専門家とは、あくまでもその分野のスペシャリストという意味である。「科学者」という肩書きであっても、専門分野以外の知識は素人同然という場合が多い。プラズマの専門家が必ずしもアポロ計画に詳しいわけでもないし、精神科医が16世紀のフランス語の詩を読めるわけではない。本当にその人が信頼できる専門知識を持っているかどうかを確認する必要がある。
「素人の印象を信じるな。専門家の言うことに耳を傾けろ」 すばらしい言葉である。 もしかしたら、このすばらしさを理解できていない人もいるかもしれない。 ではそのすばらしい言葉を信じて、この本の一番最初と一番最後に何が書かれているのか見てみよう。
2019-08-05 10:44:38山本弘「“環境問題のウソ”のウソ」
P3
はじめに――『環ウソ』を読まれた人たちへ 山本弘
2007年3月、『環境問題はなぜウソがまかり通るのか』(洋泉社)という本が発売された。著者は名古屋大学大学院教授(上記著作刊行時。現在は中部大学総合工学研究所教授)武田邦彦氏。専門は資源材科学である。
P367
著者略歴:
山本弘
SF作家。1956年、京都府生まれ。1987年、ゲーム創作集団『グループSNE』の一員となり、ゲームデザイナー/作家としてデビュー。その後フリーに。作家としての著作に『ラプラスの魔』『パラケルススの魔剣』『ギャラクシー・トリッパー美葉』(角川スニーカー文庫)、『サーラの冒険』(富士見ファンタジア)、『時の果てのフェブラリー』(徳間デュアル文庫)、『神は沈黙せず』『アイの物語』(角川書店)など。小説家としての活動以外にも、「トンデモ本」を収集・批評して楽しむ趣味人のサークル「と学会」の会長も務め、ノンフィクションの作品も数多く世に送り出している。一児の父。
世の中の多くの人はこの著者略歴を見て読む必要すら感じなかったのである。「素人の印象を信じるな。専門家の言うことに耳を傾けろ」という言葉の通り、環境問題に関心があるリサイクル推進派の人は、ベストセラー便乗本のように見える素人の書いたこの本を買うわけがない。
2019-08-05 10:45:22もちろん私は山本弘が頭脳明晰で豊富な科学知識を持つ偉大なるお方だと知ってはいるがこの本の著者略歴にはそう書いていないのである。山本弘を知らない人は専門家でもない素人の書いた便乗本にしか見えないのだ。リサイクル推進派の人は武田邦彦の考えに反対している専門家の本を買うだろう。
2019-08-05 10:45:56これが話題にならなかった理由である。では、低評価の理由はなんだろうか。 例えば争点のひとつ。リサイクルするからと称して海外に輸出したペットボトルを含む廃プラスチックはリサイクルといえるのかどうか。この点について見てみよう。
2019-08-05 10:46:37武田邦彦「環境問題はなぜウソがまかりとおるのか」
P63
使用済みペットボトルの引き取りに関し、これまで自治体は処理業者に費用を支払ってきたが、最近では処理業者がペットボトルを有価・有償で引き取るケースも増えてきたという。これは、中国でリサイクル資源としてペットボトルを含む廃プラスチックの需要が高まっていることを受け、日本からの輸出が増加している事情が背景にある。
しかし、国際的に環境問題が浮上してから、常に議論されてきたのは「先進国のごみ(廃棄物)を発展途上国に押し付けない」という原則をいかに守るかということだった。
有害物を含む廃棄物を国境を越えて移動させることを規制した「バーゼル条約」もその一つで、国単位で「資源を使う国、ゴミを回収する国」に分けるという考え方は「環境」という概念にそぐわないと考えられたのである。
だから、たとえ有償でもペットボトルを外国に出すのは日本の国際的信用を落とすだけである。さらにこの問題は、「人が集めてくれれば、商売になる」という構造を具現化している。つまり、ペットボトルは膨大な税金を使って集められている。それをいわば低価格で横取りする。さらに国際的な約束に反して外国に出すのだから二重の倫理違反である。
武田邦彦は約10年も前に、回収したペットボトルを発展途上国に売るやり方は日本の国際的信用を落とすよと言っていたわけである。ペットボトルを含む廃プラスチックゴミを発展途上国に売るような今のやり方はよくないというようなことを言っているわけである。これに山本弘はこう反論する。
2019-08-05 10:48:25「“環境問題のウソ”のウソ」山本弘
P30
武田教授がバーゼル条約を持ち出すのは、はっきり言って見当違いである。バーゼル条約はあくまで有害廃棄物の移動を制限するものであり、ペットボトルはそれに該当しないのだ。経済産業省のホームページでも、廃プラスチック(PVCを除く)、鉄くず、繊維くず、ゴムくずは、「原則規制対象外」に分類されている。当たり前だ。有害廃棄物がそんなに大量に輸出されていたら、とっくに大問題になっている。
ペットボトルを含む廃プラスチックを売っちゃいけないなんてバーゼル条約に書いてない。原則規制対象外だ。大問題になってないじゃないかというようなことが書かれている。 この本が、環境問題の本を買う人間にウケいれやすいかという話である。 ちなみに昨今の世界情勢を見てみよう。
2019-08-05 10:49:14上記ニュースサイトより引用
私たちが出すごみは、家庭から出るものと、飲食店やコンビニ、オフィスなどを通じて出るものがあります。このうち、家庭から出るものは、近年、分別回収が定着してきたこともありまして、多くがリサイクルに回され、新たな製品に生まれ変わっています。問題は、飲食店やオフィスなどから出るものです。こちらは分別が徹底されていなくても、業者が回収し、海外に輸出されてきました。そのために多くが汚れていたり、ほかのごみと混じり合ったりしていて、リサイクルを難しくしているんです。
ある廃棄物処理業者は、コンビニや企業から出るペットボトルなどを買い取り、中国系の輸出業者に売ってきました。しかし、中国は昨年末、環境汚染の深刻化から、レジ袋やペットボトルなど日常生活で使われた廃プラの輸入をストップしたのです。
バーゼル条約でペットボトルは規制対象外だ。輸出規制されてないという理由でペットボトルを含む廃プラを輸出し続けた結果がこれである。断じて結果論ではない。そもそもそんなこという本が売れなかったことがそれを物語っている。
2019-08-05 10:50:08