アトピー性皮膚炎でなかなか症状が良くならないという方で意外に多いのが、軟膏を薄く塗りすぎているケースです。
2019-08-17 00:32:50ステロイド外用剤を塗るときは、見た目がテカテカするくらいの厚さで塗らないといけません。ベタベタするかもしれませんが…大切なことです!
2019-08-17 00:34:15以前に喘息の薬についてのリクエストも頂いているのですがそちらは、もう少しお待ちくださいね。 私自身勉強中なので・・・!
2019-08-17 00:45:12当たり前の事ですが、我々の体は皮膚で覆われています。ところが、皮膚の厚みは部位によって異なっています。顔や陰部の皮膚は薄いですが、体幹の皮膚は比較的厚いです。
2019-08-17 00:49:59そのため、外用剤を塗布した時の吸収率も、塗る場所によって大きく異なってきます。例えば、ステロイドの一種であるヒドロコルチゾンの外用薬を使用した場合の吸収率は前腕を1とした場合こんな具合になります。 Feldmann RJ, et al., J. Invest. Dermatol., 48, 181-3, 1967 pic.twitter.com/ijn4Fl1KX1
2019-08-17 00:54:56これはアトピー性皮膚炎ガイドラインから作成されたステロイドの強さを表す表です。 ステロイド外用薬はweak→medium→strong→very strong→strongestの順に作用が強くなります。 pic.twitter.com/I52hpC0mbx
2019-08-17 01:02:40ステロイド外用薬の強さは、薬剤固有のものです。薄目に塗ってみたり、他の軟膏と混合して濃度を薄めたりしても効果の強さに変化はありません。
2019-08-17 01:04:02これは、元々のステロイド外用薬の中に入っている有効成分のステロイドが飽和水溶液みたいな状態になっているからで、ワセリンなどの薬効のない基材でちょっとやそっと伸ばしたくらいでは溶けきっていなかったステロイド成分が溶けて混ざることで、あまり変わらない効果を発揮するそうです。
2019-08-17 01:08:34ただ一緒に混ぜる薬剤によってステロイド自体の吸収性は変わってくるそうなので注意が必要かと思います。 全ての軟膏の組み合わせが調べられているわけではないので、あまりはっきりとしたことは言えませんが、尿素入りの保湿剤やヘパリン類似物質入りの保湿剤との混合では吸収率が上昇するみたいです
2019-08-17 01:10:53大谷道輝:ステロイド軟膏剤の混合による臨床効果と副作用への影響の評価. 医療薬学 29 : 1-10,2003 より pic.twitter.com/YQFWvPyapt
2019-08-17 01:11:16皮膚の部位によって、ステロイド軟膏の吸収しやすさは大きく異なるため、塗布部位によって、使用するステロイドのクラスを変える必要があります。
2019-08-17 01:13:58臨床的に注意が必要なのは、顔にステロイド外用剤を塗る場合です。顔には一般的にmediumクラス以下のものを使うように推奨されているため、ロコイド軟膏®︎、キンダベート軟膏®︎などが一般的に使用されます。
2019-08-17 01:16:20皮膚の薄い部位に対して強いクラスのステロイド外用薬を使用してしまうと、ステロイド外用薬の一般的な副作用がより起こりやすくなります。
2019-08-17 01:17:07ステロイド外用薬の一般的な副作用は①塗り続けると皮膚が薄くなる、②ステロイドざ瘡ができやすくなる、③うぶ毛が生えることがある、④感染症にかかりやすくなる です。
2019-08-17 01:19:04お店で購入することのできるステロイド外用薬はstrongまでですが、それでも何も知らずに顔に塗ると副作用が出やすくなってしまう可能性があるので注意してくださいね・・・!
2019-08-17 01:20:59ステロイド外用薬を使用する際のコツは、十分な量をしっかりと必要な期間使用して症状を抑え切る、ということです。
2019-08-17 01:23:44また、これは一般論ですがステロイド外用薬は皮膚から血中にほぼ移行しないと言われているので、ステロイドの内服薬を使った時のような副作用の心配はありません。
2019-08-17 01:26:17一般的に1FTU(フィンガーチップユニット)で両手の掌を塗るために必要な軟膏の量であると言われています。1FTUは0.5gですが、簡易的な測り方に人差し指を使った方法があります。
2019-08-17 01:30:53