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原武史 @haratetchan
NHKスペシャルの226事件の最後に、海軍側が2月19日の時点で蹶起将校の名前を察知していたとする史料に安藤輝三が出ていたことに驚愕する。松本清張は『昭和史発掘』で、膨大な史料をもとに「安藤は十八日か十九日夜の栗原(安秀)宅の会合で決行にあくまで反対であった」と記していたからだ。
原武史 @haratetchan
つまり清張は事件の直前になって急きょ安藤の参加が決まり、事件の規模が大きくなったことを『昭和史発掘』で重視したのに対して、今日の番組では最後に海軍の極秘史料を出すことで、事件はかなり前から周到に計画され、その計画を海軍が正確に掌握していたことを視聴者に強く印象づけていた。
原武史 @haratetchan
現時点では海軍の新史料を見ていないので、清張の説が直ちに否定されたとは思わないが、結果的には海軍の見方が正しかったふうに見えてしまう。河西さんも出演していたが、NHKはどういう基準で研究者に史料を見せているのか。一刻も早い公開を望みたい。
原武史 @haratetchan
読売に昨日の天皇のお言葉に対するコメントが出ている。河西さんは昨年の「国民のたゆみない努力」が「人々のたゆみない努力」に変わった部分に注目していたが、同時に昨年の「往時をしのぶ」が「国民の歩みを思う」に変わってもいるので、「国民」が「人々」に完全に変わったわけではないと思う。
原武史 @haratetchan
またNHKが「独自」と称して宮内庁長官田島道治が昭和天皇の肉声をメモしていていた膨大なメモが見つかったとするニュースを長々と流していたが、今日のニュースを見る限り、加藤恭子『昭和天皇と田島道治と吉田茂』(人文書院、2006年)ですでに明かされたこと以上の発見はほとんどなかった。
原武史 @haratetchan
またNW9で「初めて明らかになった」として、田島のメモに昭和天皇の悔恨と反省を意味する「勢の赴くところ~寝食為めに安からぬものがあります」という一節があったことを大々的に取り上げているが、これとほぼ同じ文章が前掲書の182頁に出ている。吉田がこれに反対したことも記されている。
原武史 @haratetchan
れっきとした先行研究があるのに、それに全く触れず、あたかも今回の史料で全く新しい事実が発掘されたかのように報道するのは、研究倫理に照らしてもいいとは思えない。またこのことに全く言及しようとしない学者のコメントにも疑問を感じた。
人文書院 @jimbunshoin
@haratetchan すみません、残念ながら、この本は弊社ではなく、人文書館からの出版です。
原武史 @haratetchan
この後に加藤さんが発見したとする文書が、いくつか前掲書に入っています。その一つが、NHKのNW9で紹介された「勢の赴くところ~寝食為めに安からぬものがあります」とほぼ同じ文章が入った昭和27年3月23日付「おことば案」です。 twitter.com/tfuke/status/1…
原武史 @haratetchan
今日のNスぺ。もちろん天皇と田島の間の細々としたやりとりが初めてわかったという意義は認めるが、「おことば」をめぐる天皇と田島のやりとりの推移自体は前掲書の165~166頁に出ているし、反省にこだわる天皇の意向が拒絶されてゆく過程も同書に掲載された「おことば」案の変化からわかる。
原武史 @haratetchan
そう考えると、やはり「新たな事実が発見された」とまで言えるかどうかは微妙ではないかと思う。大枠としてすでに知られている事実を補強し、精緻化しただけではないかというのが、偽らざる実感である。
原武史 @haratetchan
学者の世界では、先行研究ですでに明らかにされていることをきちんと踏まえた上で、新たな史料によってわかった知見は何なのか、その範囲をくっきりと浮かび上がらせることが求められる。連日のNHKのキャンペーンは、このルールを全く無視しているようにしか見えない。
原武史 @haratetchan
少なくとも私は島薗さんの研究を評価しています。 twitter.com/Shimazono/stat…
原武史 @haratetchan
7時のNHKニュースに対する反論。前掲書の166頁。昭和27年2月26日の2回目の拝謁で、「再軍備やむを得ずーー旧軍閥式ハいや」という天皇の発言を田島がメモしていたことが記されている。拝謁記はこれを詳細に記録したものと見るべきではないのか。
原武史 @haratetchan
私自身、拝謁記を閲覧できるなら、女官制度(たぶん皇太后宮職)を改革しようとした田島に対して、天皇が「松平定信は大奥に手をつけようとして失脚したね」と諌める会話があるかどうかに注目するだろう。これに関する記述は芦田均日記に少しだけ出てくるが、前掲書にはない。NHKも報道していない。
原武史 @haratetchan
山梨学院大学で34歳から37歳までの3年間を過ごしたことが、今日の私を作ったと言っても過言ではない。それは「平成の信玄」こと古屋前学長兼理事長に、「勘助」のごとく家臣として仕えた日々であった。 twitter.com/okisayaka/stat…
原武史 @haratetchan
終戦の日、熱海の「もうひとつの靖国」を訪ねた - 石川智也|論座 - 朝日新聞社の言論サイト webronza.asahi.com/politics/artic…
雨男 @ameot0k0
⚡️ "NHK「拝謁記」の報道と加藤恭子著『昭和天皇と田島道治と吉田茂』の先行研究について" twitter.com/i/moments/1163…
原武史 @haratetchan
この問題を語る場合、私たちがまだ史料そのものを全く見ることができないこと、あくまでもNHKの報道や番組を通してしか、史料の一端に触れることができていないことに留意する必要があると思います。私のツイートも、NHKの報道を通して得た印象を語っているにすぎません。 twitter.com/hi_kashi/statu…
原武史 @haratetchan
昭和天皇、戦争「反省」の意向 宮内庁初代長官が会話記録:日本経済新聞 nikkei.com/article/DGXMZO…
雨男 @ameot0k0
「拝謁記」報道、他のメディアはちゃんと先行研究に触れた上で、何が「新しい」かを記述してる
雨男 @ameot0k0
毎日新聞 「式典の草稿が変更されたことは、田島元長官の伝記を出版したフランス文学者の加藤恭子氏が文芸春秋2003年7月号で発表していたが、昭和天皇の具体的な文言は知られていなかった。」 mainichi.jp/articles/20190…
雨男 @ameot0k0
共同通信 「当時の吉田茂首相から反対され「お言葉」の一節が削除されていたことなど、これまで研究書で指摘されていた内容の詳細が明らかになった。」
雨男 @ameot0k0
読売新聞 「草案から謝罪の表現が削除されたことは、田島氏の日記を研究したノンフィクション作家の加藤恭子氏が著書で明らかにしているが、昭和天皇の具体的な発言がわかったのは初めてとされる。」yomiuri.co.jp/national/20190…
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