アルバム感想文第4回『A Night At The Opera』

一ヶ月もかかった割には……って感じかな。
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Hg(水銀) @Hg0161324

感想文その4『A Night At The Opera』 クイーンの最高傑作として誰もが認める珠玉の1品。アルバムタイトルはマルクス兄弟の同名作品から。ロゴマークは四人の星座と真ん中にQを置いた美大出身のフレディらしいアルバムアート。見た目の通り四人の力が結集しクイーンをさらなる高みへと連れていった

2019-09-13 21:22:56
Hg(水銀) @Hg0161324

しかしその前にも色々とトラブルがあった。特にバンドの契約問題。詳しい内容は1曲目でやるとして、この時あまりにも苛立っていたクイーンは毎度の如くメンバー同士でぶつけ合い、険悪なムードにもなり、解散の噂が流れたほど。が、これが奏してクイーンは冷静になり、一丸となって問題に対処

2019-09-13 21:28:58
Hg(水銀) @Hg0161324

この頃自分のキャリアをさらに広げようと活躍していたジョン・リードを招き入れる。彼はEMIに今後の印税の前払いを頼みに行くことで、トライデントに払う十万ポンドを工面した。そんなこんなで契約面のイザコザも解消、日本公演で更に自信を取り戻し、伸び伸びと作られたのがこちらの1本。

2019-09-13 21:34:20
Hg(水銀) @Hg0161324

優れたコンセプトアルバムでは当たり前のことなんだけれど、このアルバムもまさに「流れ」があるので、アルバムを聞きたい時は常に一番最初から再生されなければならない。何でもいい、とにかく聴く体制をセットして、ワクワクしながら再生ボタンを押すところまでが始まりだ。魅惑の43分。酔いしれろ。

2019-09-13 21:35:27
Hg(水銀) @Hg0161324

プロデューサーはみんな大好きロイトーマスベイカー。映画だと字幕に出てなかったので気づきにくいけど中盤まで一緒にレコーディングしてたオッサン。多分史実はあんな年齢じゃないと思うけど、多分。そこは詳しい人に聞いて。そして2からお世話になってるマイク・ストーン。

2019-09-13 21:36:13
Hg(水銀) @Hg0161324

とにかくこのアルバムはかなりの数のトリビアが映画で描写されてるので感想文という名のオタク特有の早口がこれでもかと発揮できるので考えるだけで楽しいんだよね。

2019-09-13 21:37:03
Hg(水銀) @Hg0161324

1曲目『Death On Two Legs (Dediicated To…)』 デスオントゥーレーッグス!こっちは本物。フレディがかのトライデントのマネージャー、ノーマン・シェフィールドに捧げたと言われる曲。「自殺したくないのか!?(俺はそうした方がいいと思うぞ)」って歌詞が表す通りかなりの恨み。

2019-09-13 21:39:22
Hg(水銀) @Hg0161324

フレディ曰く「とにかく汚い罵り言葉を集めた」らしく、あのブライアン博士ですらあまりの罵詈雑言に仮歌でのネタだと思ったらしい。勿論録音されて本人の前でお披露目する。メンバーの心境やいかに………

2019-09-13 21:42:40
Hg(水銀) @Hg0161324

曲としては普通に良くて、二本足と題するだけあってマーチ調でカッコイイし、コーラスワークも非常に綺麗で聴き心地がいい。アルバムのコンセプトを考えると冒頭のピアノソロも幕開けといった感じで非常にワクワクさせられるしと、歌詞さえ目をつぶれば非常に良い曲だと思います。歌詞は何とも言えん

2019-09-13 21:46:18
Hg(水銀) @Hg0161324

曲では直接名前を叫んだりしなかったが、この件でシェフィールドがクイーンを訴訟したりなんならライブでフレディがうっかり口走っちゃったりと(ライブ・キラーズのピー音)もはや公然の秘密。ちなみに当の本人は『Life on Two Legs』っていう自伝本を出してたり。何気に入ってんねん。

2019-09-13 21:47:25
Hg(水銀) @Hg0161324

まあシアハが売れても週給が40ポンドから60ポンドに変わっただけだし、フレディはピアノ、ロジャーは車、ジョンは妻との新居が欲しかったのにそれすら断られたっていうんでもう相当溜まってたんだろうなってしか言いようがない。伝記見ても相当追い詰められてたっぽいし。

2019-09-13 21:48:34
Hg(水銀) @Hg0161324

まあここまで言われてるトライデントを弁護しますと、彼らは別にあくどいやり方でクイーンを搾取してた訳じゃないんですよね。ここでレスリー・アン・ジョーンズ著の『フレディ・マーキュリー 孤独な道化』から引用。

2019-09-13 21:49:37
Hg(水銀) @Hg0161324

「トライデントとシェフィールド兄弟の名誉のために言っておくと、トライデントは業界ではきちんとした会社だという定評がある。彼らは一流アーティストをお得意客に抱えるロンドンで最高級のスタジオを経営していただけでなく、ビジネスのやり口が汚いという評判もなかった。クイーンに時間と金を投資

2019-09-13 21:53:04
Hg(水銀) @Hg0161324

した分だけ、当然の見返りを求めたのだ。後年、クイーンの成功にトライデントが一役買っていたと認める度量があったのはブライアンだけだった。ほかのメンバーにとっては、もうその頃にはトライデントなど名前も思い出したくない存在になっていた。」

2019-09-13 21:54:27
Hg(水銀) @Hg0161324

「が、世間にとってみればこの契約はあまりにうまい話だった。世界最高峰レコーディングスタジオが無名のバンドにスタジオを使っていいというのだ。ジョン・アンソニーとその友人ロイ・トーマス・ベイカーという2人のプロデューサーに見守られる中、デビューアルバムを丸々1枚制作したら、今度はふたり

2019-09-13 21:55:25
Hg(水銀) @Hg0161324

がアルバムを手にレコード会社周りをしてくれるのだ。が、実際はそれほど美味しい話でもなかった。」 シェフィールド兄弟はやり手のビジネスマンだそうですし、クイーンもこのトライデントとの契約の前に謎の空白期間を設けてたりしてたんでかなり切羽詰まった状態だったのかも知れない。

2019-09-13 21:56:36
Hg(水銀) @Hg0161324

要するに、契約書はちゃんと読もうねって話。そういう契約関連のトラブルがすぐにツイッターで暴露される今世、クリエイターと一般人、そして仲介会社は基本全く考え方が違うことを留意しておくべきね。実際2年前に某アニメがそれで委員会がどうの脚本料がどうのってゴタゴタ起こしましたしね………

2019-09-13 21:57:38
Hg(水銀) @Hg0161324

2曲目『Lazing On A Sunday Afternoon(邦題:うつろな日曜日)』 月曜日は〜♪って感じのフレディ版1週間。ピアノの音が前曲も含めて洗練されまくってる。エフェクトがかかったみたいな歌声は実はバケツにスピーカをセットしてそれを再度録音したもの。どういう意図なのか謎。でも好き。

2019-09-13 22:01:23
Hg(水銀) @Hg0161324

映画では最初の録音シーンでレーベルの人が「何だあいつら?」ってなってるシーンでオマージュされてます。カーン! ちなみに全部バケツスピーカで一発録音なんであの分しか残ってないらしい。ブライアンの超絶チョーキングが聴けるのはこの曲!そして自然かつ息をのませぬ形で次の曲に移行。

2019-09-13 22:02:20
Hg(水銀) @Hg0161324

こんなに短い曲なのに以外にもライブでの演奏は結構やっていたみたい。というか、私は基本ストリーミングでクイーンを聞いているのでライブ盤もどうしても配信されてるやつしか聞けないので、ライブ演奏なんかの情報をほとんど持っていないことを思い知らされました。

2019-09-13 22:07:25
Hg(水銀) @Hg0161324

3曲目『I’m In Love With My Car』 キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!何気にファンに愛されライブでも結構演奏されてた一曲。文字通り車を愛してる男の曲ですね。歌詞が笑う。こんな男と死んでも付き合いたくねぇ。ロジャーは「友人に捧げた曲だ」って言ってるが本人も空港でラジコン遊び出すくらいには

2019-09-13 22:08:20
Hg(水銀) @Hg0161324

映画ではブライアン・リーと言い争うシーンで登場。ノットコーフィマシーン!!!ロジャが罵倒してるのは同アルバム収録でグウィリム・メイ作曲の『Sweet Lady』。史実ではロジャがボヘラプのB面になるまで動かん!と倉庫にヒキコーした所をメンバーが笑いながら承知した。お前は太陽神か。女の子呼んで!

2019-09-13 22:11:03
Hg(水銀) @Hg0161324

ここら辺は実況の時に他バンドを貶すという最低のやらかしをしたボヘミアンラプソディ広報に擁護されてて、つまりロジャーにとってこの曲はギターから何まで全部自分で作った曲なので、それ相応の待遇が欲しいという訳らしい。そう聞くとなんか更に可愛くなるなこの男。

2019-09-13 22:12:00
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